1位って言い出したのは作る側なんですよね。
事業目的として「世界一のスパコンを作る」というのを挙げてたけど、
でも仕分け当時の見込みとしては、完成しても1位は取れなさそうだった。
(結果的に対抗馬も遅れたから1位はとれたけど)
だから、プロジェクトの意義について「世界一を取れなくても、作ることに意味はあるのか」を確認するために質問をしてる。
そういう質問することは事前に告知済。
「1位は取れなくても、○○の効果があり、作る意味はあります」って答えを期待して聞いてるのに
文科省はしつこく「世界一じゃないとダメなんです」って返してた。
「世界一を取らないと意味がないけど、世界一を取れないプロジェクト」なら仕分けされて当然です。
なお、その反省から、富岳は「使いやすいスパコン」を目指して、結果として世界一を取った、というスタンスですね。
傍目には京と別物に見えるかもしれませんが、ハードウェア的には順当な京の後継で、乱暴に言えば「命令デコーダをSPARCからArmに変えた」だけ。
でも、その上でArm版RedHatが動いてるものだから、ソフトウェア的に利用者から見たら
「Arm版RedHatで動く(手元の環境で動作確認できる)プログラムが、そのまま富岳で高速実行できる」
という使い勝手の良さに繋がってる。
後継スパコンが使いやすいものになったという点では、事業仕分けの意味はあったと思いますね。