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宗教に矛盾なんてあるの?どんな不都合な事象だろうと「それは神の意志です」みたいに言ってれば矛盾なんて発生しようもないのが宗教だと思ってたけど。
そりゃ宗教によりますよ。
ギリシャ神話みたいに最後はデウス・エクス・マキーナで神様だから仕方ないよね、ちゃんちゃんが許されるような信仰もあれば、中世スコラ哲学のようにアリストテレスの論理学を下敷きに論理を突き詰めた宗教もあるという具合に。とくにキリスト教は長い歴史があり、権威を求める中でひととおりの論理ということが模索されたわけで、その妥当性はともかく、神の存在証明なんてのもスコラ学では中世から議論されたりしたわけですな。
仏教の禅問答とかも同じで、理を説こうとするするもんですね。
禅問答にかぎらず仏教はロジックを超越することにこそ意味があるもんじゃないのか。
# 悟りに近づくためにはロジックは十分役に立つけどね。
宗教論争の始まりとしては、ハビアンと名乗る元僧侶が「仏教や儒教って変だよな」という本を書き、それに対して儒学者である林羅山が対談して物別れ。これが本格的なものとしては初めてでしょうか?その後、ハビアンは「キリスト教もおかしい」という本を出しています。
ハビアンのキリスト教擁護は「これほど精緻な仕組みが自然に出来たのはおかしい」というものであり、その他のイエズス会の宣教師の論法も同じです。これは後に、新井白石によって「自然より優れた神が存在するなら、自然が自然に生まれても不思議ではない」と反論されます。
林羅山の主張も「万有引力」などを知らない当時の科学水準に基づいたもので、新井白石は後に、西洋の科学水準が日本のそれより進んでいることを認めました。しかし、一方で「『科学技術が進んでいること』と『神がいること』は異なる」ことを看破し、科学技術のみを受け入れる和魂洋才のハシリとなります。
一方、キリスト教に対する批判は、ハビアンや新井白石が「なぜ、悪魔の存在を許すのか?人類の堕落を止められなかったのか?なぜ、アダムの代で罪を清算せず、数千年後に人類が増えてからイエスを派遣したのか?」など、「神は全知全能であり、愛にあふれた存在である。イエスは購いのため生まれた救い主である」という、キリスト教の根幹を論理的に批判しています。
当時のキリスト教宣教師が、かつて自分たちが「聖書に反する」と批判し弾圧していた「地動説」などを用いて「キリスト教の正しさ」を主張していたことは、論理的な思考ではキリスト教は矛盾だらけであることと合わせて面白いと思います。
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」
矛盾する世界? (スコア:0)
宗教に矛盾なんてあるの?
どんな不都合な事象だろうと「それは神の意志です」みたいに言ってれば
矛盾なんて発生しようもないのが宗教だと思ってたけど。
Re: (スコア:2)
そりゃ宗教によりますよ。
ギリシャ神話みたいに最後はデウス・エクス・マキーナで
神様だから仕方ないよね、ちゃんちゃんが許されるような信仰もあれば、
中世スコラ哲学のようにアリストテレスの論理学を下敷きに論理を突き詰めた
宗教もあるという具合に。とくにキリスト教は長い歴史があり、権威を求める中で
ひととおりの論理ということが模索されたわけで、その妥当性はともかく、
神の存在証明なんてのもスコラ学では中世から議論されたりしたわけですな。
仏教の禅問答とかも同じで、理を説こうとするするもんですね。
Re: (スコア:0)
禅問答にかぎらず仏教はロジックを超越することにこそ意味があるもんじゃないのか。
# 悟りに近づくためにはロジックは十分役に立つけどね。
Re: (スコア:0)
#信長時代にイエズス会士にこてんぱんにされたんだっけ。
Re:矛盾する世界? (スコア:1)
宗教論争の始まりとしては、ハビアンと名乗る元僧侶が「仏教や儒教って変だよな」という本を書き、
それに対して儒学者である林羅山が対談して物別れ。これが本格的なものとしては初めてでしょうか?
その後、ハビアンは「キリスト教もおかしい」という本を出しています。
ハビアンのキリスト教擁護は「これほど精緻な仕組みが自然に出来たのはおかしい」というものであり、
その他のイエズス会の宣教師の論法も同じです。
これは後に、新井白石によって「自然より優れた神が存在するなら、自然が自然に生まれても不思議ではない」と反論されます。
林羅山の主張も「万有引力」などを知らない当時の科学水準に基づいたもので、
新井白石は後に、西洋の科学水準が日本のそれより進んでいることを認めました。
しかし、一方で「『科学技術が進んでいること』と『神がいること』は異なる」ことを看破し、科学技術のみを受け入れる和魂洋才のハシリとなります。
一方、キリスト教に対する批判は、ハビアンや新井白石が
「なぜ、悪魔の存在を許すのか?人類の堕落を止められなかったのか?なぜ、アダムの代で罪を清算せず、数千年後に人類が増えてからイエスを派遣したのか?」
など、「神は全知全能であり、愛にあふれた存在である。イエスは購いのため生まれた救い主である」という、キリスト教の根幹を論理的に批判しています。
当時のキリスト教宣教師が、かつて自分たちが「聖書に反する」と批判し弾圧していた「地動説」などを用いて「キリスト教の正しさ」を主張していたことは、
論理的な思考ではキリスト教は矛盾だらけであることと合わせて面白いと思います。
Re:矛盾する世界? (スコア:1)
その新井白石の「自然より優れた神が存在するなら、自然が自然に生まれても不思議ではない」という反論は興味深いです。