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メタンハイドレートは30気圧が生成圧なので、いくら斜面が崩落しても300m以深では分解しないんじゃないですかね。圧力変動による連鎖的な分解は考えにくいように思います。
このあたり結構微妙な効果がいくつか効いてくるので,「現時点ではよくわからん」というのが正直なところでは無いかと思います.
一つには温度の効果があります.相図を見てみると,ハイドレート相が安定になる領域は高圧側ほど高温に張り出しています.つまり,(ある圧力範囲なら)圧が上がれば上がるほど高温の場所でもハイドレートが生成します.通常,このあたりの兼ね合いで地下のある領域でハイドレートが生成するのですが(深ければ圧は上がるが地熱で温度も上がる,等),この「温度はちょっと高めだけど,圧力の効果で高温でもハイドレート相が安定化されている」という領域は崩壊する可能性が出てきます.
別な点としては,比較的浅層の「準安定状態としてハイドレートが残っている」部分の存在が上げられます.この領域は衝撃が加わると分解する可能性が出てきます.
また,安定なのはあくまでもメタン飽和条件である,という点も注意が必要かも知れません.良くある相図などもメタン飽和条件での相図なわけですが,一般の海水は当然ながらメタン濃度がかなり低い状態となっています.メタンハイドレートは有機堆積物が積み重なり分解していくことで,その底辺付近でメタン濃度が上昇,メタンハイドレートが生成するわけですが,例えば海底付近で大きな流れが出来たり,堆積物を揺り動かすような衝撃が加わるとメタンが抜けてメタンの飽和状態が破れる可能性があります.この場合(=周囲のメタン濃度が低い場合),ハイドレートはあくまでも準安定相になりますので,そのまま残れるかどうかはよくわかりません.
またもう一つ,天然のハイドレートが純粋な物質では無い,という点も挙げられます.混合ガスから出来るハイドレートや,様々な金属イオンが混入したハイドレートではその安定性が大きく低下する場合もあります(混合される化学種やその組成によっては逆に上がる場合も有ったと思いますが).このため,実際にその場にあるハイドレートの安定性に関しては,掘ってみないとわからない部分もあります.
まあ正直このあたりの話になってくると部外者としては良くわからんので,そういう話もあるらしいよ,ぐらいのことしか言えないのですが.論文の著者らは,間隙流体圧の急変による津波的な連鎖崩落が起きるのでは無いか?というような事を書いていますが,これもよくわかりません.
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家
海底斜面の崩落がそんなに問題? (スコア:0)
メタンハイドレートは30気圧が生成圧なので、いくら斜面が崩落しても300m以深では分解しないんじゃないですかね。
圧力変動による連鎖的な分解は考えにくいように思います。
Re:海底斜面の崩落がそんなに問題? (スコア:1)
このあたり結構微妙な効果がいくつか効いてくるので,「現時点ではよくわからん」というのが正直なところでは無いかと思います.
一つには温度の効果があります.
相図を見てみると,ハイドレート相が安定になる領域は高圧側ほど高温に張り出しています.つまり,(ある圧力範囲なら)圧が上がれば上がるほど高温の場所でもハイドレートが生成します.
通常,このあたりの兼ね合いで地下のある領域でハイドレートが生成するのですが(深ければ圧は上がるが地熱で温度も上がる,等),この「温度はちょっと高めだけど,圧力の効果で高温でもハイドレート相が安定化されている」という領域は崩壊する可能性が出てきます.
別な点としては,比較的浅層の「準安定状態としてハイドレートが残っている」部分の存在が上げられます.この領域は衝撃が加わると分解する可能性が出てきます.
また,安定なのはあくまでもメタン飽和条件である,という点も注意が必要かも知れません.
良くある相図などもメタン飽和条件での相図なわけですが,一般の海水は当然ながらメタン濃度がかなり低い状態となっています.メタンハイドレートは有機堆積物が積み重なり分解していくことで,その底辺付近でメタン濃度が上昇,メタンハイドレートが生成するわけですが,例えば海底付近で大きな流れが出来たり,堆積物を揺り動かすような衝撃が加わるとメタンが抜けてメタンの飽和状態が破れる可能性があります.
この場合(=周囲のメタン濃度が低い場合),ハイドレートはあくまでも準安定相になりますので,そのまま残れるかどうかはよくわかりません.
またもう一つ,天然のハイドレートが純粋な物質では無い,という点も挙げられます.混合ガスから出来るハイドレートや,様々な金属イオンが混入したハイドレートではその安定性が大きく低下する場合もあります(混合される化学種やその組成によっては逆に上がる場合も有ったと思いますが).
このため,実際にその場にあるハイドレートの安定性に関しては,掘ってみないとわからない部分もあります.
まあ正直このあたりの話になってくると部外者としては良くわからんので,そういう話もあるらしいよ,ぐらいのことしか言えないのですが.
論文の著者らは,間隙流体圧の急変による津波的な連鎖崩落が起きるのでは無いか?というような事を書いていますが,これもよくわかりません.