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おそらく、元記事が言っているのはHTMLのサブセット(?)であるところのWebAppsなんだと思います。だから、HTML5と呼んでも広い意味では間違いではありません。
http://www.w3.org/2012/webapps/charter/ [w3.org]
WebAppsは固有名詞なんですが、「似て非なる」ものは大量にあります。UbuntuのWeb Apps [ubuntu.com]とか。しかも、「ウェブアプリケーション」と言ってしまうと、掲示板やカウンタのような、純粋にサーバーサイドなソフトウェアと区別が付かないので、困ったものです。
HTML4とHTML5を比べると、新しいタグや属性が追加されているので、マークアップ言語としてのバージョンアップという側面も確かにあります。しかし、WebAppsへの対応はマークアップだけで説明できるものではありません。例えば、古来よりHTMLのformタグはファイル(の中身)を送信するUIを備えていて、簡単なマークアップだけで、実現できていたわけですが、そのファイルに関してスクリプトがちょっかいを掛けることはできませんでした。そこに追加されたのが、"File API"で、これによってスクリプトはファイル名の取得などが容易に行えるようになりました。"File API"は、(理念はともかく)実質的にはJavaScriptでファイルを扱うためのインターフェイスなので、マークアップ言語に関するものでないことは確かです。そして、DOM APIには依存していますが、DOMそのものでもありません。しかし、「仕様そのもの」の関係はともかく、「仕様作成の過程」においては"File API"の方がDOMやHTMLに与えた影響は少なからずあります。こういったものを総称するときに「HTML5」と言ってしまうのは、仕方がないことだと思います。
whatwgは、当初"Web Applications"という追加仕様を考えていて、それが高じてHTML5になってしまったので、そもそも、「ウェブでアプリケーションを」という思想とHTML5は切り離せません。誤解を恐れずに言えば、WebAppsを実現するためのマークアップ言語側の改変がHTML5です。http://www.whatwg.org/specs/web-apps/2005-09-01/ [whatwg.org]http://www.whatwg.org/specs/web-apps/current-work/multipage/index.html [whatwg.org]
以上は、あくまでウェブのアプリケーションを走らせるための土台の話でしたが、同様の手法でハードウェア制御のAPIを標準化しよう、という話があって、それが"DAP (Device APIs)"です。普通のウェブブラウザは、電池の減り具合を気にする必要はないと思いますが、モバイルのウェブブラウザ上で動くアプリケーションならば、その点を意識するべきですからね。ちなみに、言いだしっぺはNokiaです。
http://www.w3.org/2009/dap/ [w3.org]
WebAppsと違って、DAPをHTML5と言うのは無理があると思いますが、まあ、似たようなものだと思えないこともないです。とにかく、こういうAPIを集めていけば、「アプリケーションにとってのOS」が提供すべき機能が大体揃う、ということでしょう。もう、ウェブかローカルかは関係ない地点に来ていますからね。
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
開発言語はHTML5? (スコア:2)
・HTML5からはチューリング完全になったってこと?
・それとも、HTML5はUIだけを制御して、内部処理にはjavascriptを使うってこと?
誰か教えて偉いヒト m(_ _)m
Re:開発言語はHTML5? (スコア:3, 興味深い)
おそらく、元記事が言っているのはHTMLのサブセット(?)であるところのWebAppsなんだと思います。だから、HTML5と呼んでも広い意味では間違いではありません。
http://www.w3.org/2012/webapps/charter/ [w3.org]
WebAppsは固有名詞なんですが、「似て非なる」ものは大量にあります。UbuntuのWeb Apps [ubuntu.com]とか。しかも、「ウェブアプリケーション」と言ってしまうと、掲示板やカウンタのような、純粋にサーバーサイドなソフトウェアと区別が付かないので、困ったものです。
HTML4とHTML5を比べると、新しいタグや属性が追加されているので、マークアップ言語としてのバージョンアップという側面も確かにあります。しかし、WebAppsへの対応はマークアップだけで説明できるものではありません。例えば、古来よりHTMLのformタグはファイル(の中身)を送信するUIを備えていて、簡単なマークアップだけで、実現できていたわけですが、そのファイルに関してスクリプトがちょっかいを掛けることはできませんでした。そこに追加されたのが、"File API"で、これによってスクリプトはファイル名の取得などが容易に行えるようになりました。"File API"は、(理念はともかく)実質的にはJavaScriptでファイルを扱うためのインターフェイスなので、マークアップ言語に関するものでないことは確かです。そして、DOM APIには依存していますが、DOMそのものでもありません。しかし、「仕様そのもの」の関係はともかく、「仕様作成の過程」においては"File API"の方がDOMやHTMLに与えた影響は少なからずあります。こういったものを総称するときに「HTML5」と言ってしまうのは、仕方がないことだと思います。
whatwgは、当初"Web Applications"という追加仕様を考えていて、それが高じてHTML5になってしまったので、そもそも、「ウェブでアプリケーションを」という思想とHTML5は切り離せません。誤解を恐れずに言えば、WebAppsを実現するためのマークアップ言語側の改変がHTML5です。
http://www.whatwg.org/specs/web-apps/2005-09-01/ [whatwg.org]
http://www.whatwg.org/specs/web-apps/current-work/multipage/index.html [whatwg.org]
以上は、あくまでウェブのアプリケーションを走らせるための土台の話でしたが、同様の手法でハードウェア制御のAPIを標準化しよう、という話があって、それが"DAP (Device APIs)"です。普通のウェブブラウザは、電池の減り具合を気にする必要はないと思いますが、モバイルのウェブブラウザ上で動くアプリケーションならば、その点を意識するべきですからね。ちなみに、言いだしっぺはNokiaです。
http://www.w3.org/2009/dap/ [w3.org]
WebAppsと違って、DAPをHTML5と言うのは無理があると思いますが、まあ、似たようなものだと思えないこともないです。とにかく、こういうAPIを集めていけば、「アプリケーションにとってのOS」が提供すべき機能が大体揃う、ということでしょう。もう、ウェブかローカルかは関係ない地点に来ていますからね。