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指揮者が指揮によって伝える情報はざっくりいってリズム・強弱・指示の3種です。リズムはテンポ・テンポの変化・拍構造を含みます。強弱は全体的な音量の他にアーティキュレーション・フレージング(音/拍/小節/フレーズそれぞれでの)、他声部とのバランス等を含みます。指示は…、その他全てですね。遅れたり先走っている奴に目をつけたり、くっきり出て欲しいところが躊躇しないよう明確に合図したり。指揮者本人も自覚しがたいオーラそのものであったり。合唱であれば指や口を使い、発音や声質等にも指示があるでしょう。
これらを伝える指揮者からの出力は右手の動き・左手の動き・姿勢・表情の4種です。一般的には右手の動きがリズムをメインとした出力をしますが、この4出力それぞれに、上の3種の情報が含まれています。私が就いた指揮法では基本的に全てを右手一本で表現できる、ということになっています。実際できなくはないですが、指揮者・奏者ともに情報のエンコード・デコードがしんどいのであまりしません。エッシェンバッハとか、手を全く使わず、顔だけで指揮してしまう変態さんもいますが。
結局指揮者の出力をそのまま盲目の歌い手さんに伝えるのは困難なため、専用の出力形式を用意し、[指揮者の出力]→受信→デコード→視覚障害者用フォーマットにエンコード→出力とすることになります。受信方法ではkinectで左右の手と姿勢、カメラによる顔面検出で表情を受信できそうです。出力形式ですが、状況上公然と音をだすわけにいかず、左右の耳からの聞こえもアンサンブルに必要なためイヤホンもできず、触覚もしくは電気刺激になるでしょう。ある程度敏感な手に何かを握って、振動や電気刺激を受けることが良さそうです。
相談者さんが期待されている最低限の「テンポのみ」であれば、最後のエンコード・出力段はより簡単な実装が可能になりそうですが、前段は結構大変な処理が必要な予感。
ついでに別スレッドでフレームになりかかっている「プロは指揮を見てない」と「予拍」について。
「プロは指揮を見ていない」は半分アタリ・半分ハズレです。プロでなくともある程度合奏・合唱に慣れた人ならそうですが、曲の出だしや需要な転換点以外で指揮者をまじまじと見ることはありません。指揮者の方もそれは期待していなく、視界に入ってさえいれば伝えたいことは伝わる棒を振っています。少なくとも私はそう振ります。そうなってるはずです。そうだったらいいな。すでにツッコミが多数入っているとおり、ソリストに関しては指揮者(及びオケが)ソリストに合わせます。
また、「予拍」は曲の出だし前に指揮者が振る拍ですが、通常1拍のみです。実際それだけでは合わせられないのですが、減速と加速で裏拍が見えるため、合わせることができます。「イチ トオ ニッ!」という具合です。これが周囲の息のみで合わせると「イチ ニ! 」で音をだすことになり、合わせることができません。その辺りも出力に考慮する必要があります。
解説ありがとうございます。別スレのフレームの元のACです。私は盲人ではないのですが、それでも指揮者の動きを目をつぶっていても感じます。視覚を失った方がそれを感じることが出来ないことが疑問だったのであんな激しいコメントにしました。
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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人
指揮法数年かじったものです。 (スコア:1)
指揮者が指揮によって伝える情報はざっくりいってリズム・強弱・指示の3種です。
リズムはテンポ・テンポの変化・拍構造を含みます。強弱は全体的な音量の他にアーティキュレーション・フレージング(音/拍/小節/フレーズそれぞれでの)、他声部とのバランス等を含みます。指示は…、その他全てですね。遅れたり先走っている奴に目をつけたり、くっきり出て欲しいところが躊躇しないよう明確に合図したり。指揮者本人も自覚しがたいオーラそのものであったり。合唱であれば指や口を使い、発音や声質等にも指示があるでしょう。
これらを伝える指揮者からの出力は右手の動き・左手の動き・姿勢・表情の4種です。
一般的には右手の動きがリズムをメインとした出力をしますが、この4出力それぞれに、上の3種の情報が含まれています。
私が就いた指揮法では基本的に全てを右手一本で表現できる、ということになっています。実際できなくはないですが、指揮者・奏者ともに情報のエンコード・デコードがしんどいのであまりしません。エッシェンバッハとか、手を全く使わず、顔だけで指揮してしまう変態さんもいますが。
結局指揮者の出力をそのまま盲目の歌い手さんに伝えるのは困難なため、専用の出力形式を用意し、[指揮者の出力]→受信→デコード→視覚障害者用フォーマットにエンコード→出力とすることになります。受信方法ではkinectで左右の手と姿勢、カメラによる顔面検出で表情を受信できそうです。出力形式ですが、状況上公然と音をだすわけにいかず、左右の耳からの聞こえもアンサンブルに必要なためイヤホンもできず、触覚もしくは電気刺激になるでしょう。ある程度敏感な手に何かを握って、振動や電気刺激を受けることが良さそうです。
相談者さんが期待されている最低限の「テンポのみ」であれば、最後のエンコード・出力段はより簡単な実装が可能になりそうですが、前段は結構大変な処理が必要な予感。
Re:指揮法数年かじったものです。 (スコア:1)
ついでに別スレッドでフレームになりかかっている「プロは指揮を見てない」と「予拍」について。
「プロは指揮を見ていない」は半分アタリ・半分ハズレです。プロでなくともある程度合奏・合唱に慣れた人ならそうですが、曲の出だしや需要な転換点以外で指揮者をまじまじと見ることはありません。指揮者の方もそれは期待していなく、視界に入ってさえいれば伝えたいことは伝わる棒を振っています。少なくとも私はそう振ります。そうなってるはずです。そうだったらいいな。
すでにツッコミが多数入っているとおり、ソリストに関しては指揮者(及びオケが)ソリストに合わせます。
また、「予拍」は曲の出だし前に指揮者が振る拍ですが、通常1拍のみです。実際それだけでは合わせられないのですが、減速と加速で裏拍が見えるため、合わせることができます。「イチ トオ ニッ!」という具合です。これが周囲の息のみで合わせると「イチ ニ! 」で音をだすことになり、合わせることができません。その辺りも出力に考慮する必要があります。
Re: (スコア:0)
解説ありがとうございます。
別スレのフレームの元のACです。
私は盲人ではないのですが、それでも指揮者の動きを目をつぶっていても感じます。視覚を失った方がそれを感じることが出来ないことが疑問だったのであんな激しいコメントにしました。