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液体なのに折れるのか
ステンドグラスの厚みに関しては既に他の方がコメントしていますが,1000年そこいらでは見えるような変化は起こりません.粘性から行くと,それこそ数千万年だの数億年だのが必要になりますので……#もしかしたらそれでも足りないかもしれない.
>ガラスなんかも実は液体
ここの部分も実はそう単純ではなかったりします.ガラス状態というのが「非常にゆっくり流れる単なる液体」という見方は実は間違っています.緩和時間が有限温度で発散してみたりと,「何か違うことが起こっている」ためです.#まあ,「液体のある一瞬の構造を取り出したもの」と「ガラスの構造」を比較すると,ほぼ区別できない程度によく似ているのも確かですが.
例えば「周囲の原子によって原子の運動がロックされる.互いに運動をロックし合うことでデッドロックな感じになり,全体の運動が固まる」というようなモデルもあり,粉体の流動性と固体化(ジャミング転移)との類似などが理論的・実験的に議論されていたりします.
ガラス状態をある種の熱力学的な相であると見なす立場も(少数派だったと思いますが)あって,何らかの隠れた秩序変数がある(粘性の発散などで見えにくくなっているが,何かの物理量が秩序化している)とする一派もあります.この考え方の場合,液体相とガラス相は,見た目が一見似ているものの,実は全く別なもの,という事になるでしょう.
「空間的な物理量ではなく,時間方向で見た場合の物理量(の挙動)が秩序化している」とかいろいろと面白い話もあり,このあたりはまだまだ愉快な物理が隠れている息の長い研究分野です.いくつかの仮説や理論はあるんですが,ガラス状態で起こる数々の異常を全て説明できる理論はなく,未だに正体不明なままなんですよね.
そんなわけで,「液体みたいなもの」という言い方は正しいのですが,「遅い液体」と言い切ってしまうと不正確になっちゃうよ,と.#多分物性系とか以外の人は全く気にしなくて良い違いでしょうが.
なるほど。このピッチはどっちなんだろう?やはり液体とはいえないのかな?
>ガラスなんかも実は液体だけど
ガラスのまめ知識/濱田特殊硝子/大阪の特殊硝子(ガラス)販売・製造・加工会社 [hamatoku.co.jp]
ふつうの個体(結晶)は分子が規則正しく並んでいますが、個体のように見えるガラスの分子は、液体のように勝手気ままな方向に向いているため、ガラスは固まっていても液体と分類されていました。しかし、最近では考え方が変わってきています。「ガラス=液体」はいささか無理があるようで、最近では「過冷却状態を経由してガラス状態になったもの」という考え方になってきています。ガラスを定義するのに「ガラス」という言葉を使っているため、たいへん分かりずらくなっていますが、簡単に言いますと「ガラスは液体のような性質を持った固体のようなものである」ということになります。
ふつうの個体(結晶)は分子が規則正しく並んでいますが、個体のように見えるガラスの分子は、液体のように勝手気ままな方向に向いているため、ガラスは固まっていても液体と分類されていました。しかし、最近では考え方が変わってきています。
「ガラス=液体」はいささか無理があるようで、最近では「過冷却状態を経由してガラス状態になったもの」という考え方になってきています。ガラスを定義するのに「ガラス」という言葉を使っているため、たいへん分かりずらくなっていますが、簡単に言いますと「ガラスは液体のような性質を持った固体のようなものである」ということになります。
液体ではないけれど、固体と断ずることもできない。ガラスの神秘
化学系の研究室に置いてあった長いガラス棒/管(ガラス細工の材料)は斜めに立てかけておくと自重で曲がってしまうので、斜めに立てかけないよう、研究室では注意されてしました。
実際に曲がったガラス棒を自分で見たわけではありませんが、ガラスが長い時間で、変形することは恐らく間違いないのでしょう。
ただし、ステンドグラスのように、比較的小さい枠に嵌まった板ガラスが自重のみで、目に見えるほどの変形を起こすかどうかはわかりませんが。
戦中から放置されている廃屋なんかでも、ガラスは形状を保っているし割れた角も鋭いままなので、その程度の期間では変形を期待・観測できないのでは?
長時間の荷重による塑性変形ってのはクリープ現象といって結構一般的な現象です。ただ、荷重(応力)と時間・歪みの関係は線形でなかったと思います。あと、長物のたわみはわかりやすいのです。ま、条件次第、というしかないでしょう。
ただ、そもそもとして、結構一般的と書いたとおり、金属やコンクリートでも起きますので、クリープする事が液体を意味しなかったりしますが。
それは都市伝説。教会のステンドグラスの下が厚くなっているのは単に当時の製造技術の制約によるもので、時間をかけて「流れた」からではない。
当時の板ガラスの作り方は、まず熱したガラスを金属棒の先端につけ板や床の上に垂らして、程よく平たくしたあと、棒を中心に空中で回転させることで伸ばす。ピザ生地みたいなもん。ここで円周方向に厚みの差がつく。最後に切り出して出来上がり。
その小さいガラス片一つ一つの上と下で厚みが違うって話でしょ。たんに製造制度の問題ってコメントがついてるけど…勘違いに基づいて粘着するとかただの粘着より見苦しいよ。
挑発する方も、それに乗っかる方もウザったいなあ…
キレる前になぜ「嘘を書きましたごめんなさい」の一言が言えないんだろう.あと、今度からうろ覚えの話や妄想を書く時は先頭に「この話は私の脳内以外にソースはありません。」とか書いておいてくれると読み飛ばせるので助かる。
理屈で反論せずに罵倒ですか?
これはハズいw
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液体 (スコア:0)
液体なのに折れるのか
Re:液体 (スコア:1)
ふるーい教会のステンドグラスは流れて下の側が厚くなってたりするんだよ。
Re:液体 (スコア:5, 参考になる)
ステンドグラスの厚みに関しては既に他の方がコメントしていますが,1000年そこいらでは見えるような変化は起こりません.粘性から行くと,それこそ数千万年だの数億年だのが必要になりますので……
#もしかしたらそれでも足りないかもしれない.
>ガラスなんかも実は液体
ここの部分も実はそう単純ではなかったりします.
ガラス状態というのが「非常にゆっくり流れる単なる液体」という見方は実は間違っています.
緩和時間が有限温度で発散してみたりと,「何か違うことが起こっている」ためです.
#まあ,「液体のある一瞬の構造を取り出したもの」と「ガラスの構造」を比較すると,ほぼ区別できない程度によく似ているのも確かですが.
例えば「周囲の原子によって原子の運動がロックされる.互いに運動をロックし合うことでデッドロックな感じになり,全体の運動が固まる」というようなモデルもあり,粉体の流動性と固体化(ジャミング転移)との類似などが理論的・実験的に議論されていたりします.
ガラス状態をある種の熱力学的な相であると見なす立場も(少数派だったと思いますが)あって,何らかの隠れた秩序変数がある(粘性の発散などで見えにくくなっているが,何かの物理量が秩序化している)とする一派もあります.この考え方の場合,液体相とガラス相は,見た目が一見似ているものの,実は全く別なもの,という事になるでしょう.
「空間的な物理量ではなく,時間方向で見た場合の物理量(の挙動)が秩序化している」とかいろいろと面白い話もあり,このあたりはまだまだ愉快な物理が隠れている息の長い研究分野です.
いくつかの仮説や理論はあるんですが,ガラス状態で起こる数々の異常を全て説明できる理論はなく,未だに正体不明なままなんですよね.
そんなわけで,「液体みたいなもの」という言い方は正しいのですが,「遅い液体」と言い切ってしまうと不正確になっちゃうよ,と.
#多分物性系とか以外の人は全く気にしなくて良い違いでしょうが.
Re: (スコア:0)
なるほど。
このピッチはどっちなんだろう?
やはり液体とはいえないのかな?
Re: (スコア:0)
この論文のFig.5 [jst.go.jp]を見る限り、コールタールピッチは15~55℃の間くらいにガラス転移点を持つみたい
重質のピッチは常温ではいわゆるガラスになってる
「実は、ガラスについてはまだはっきりと解明されていません。」 (スコア:4, 参考になる)
>ガラスなんかも実は液体だけど
ガラスのまめ知識/濱田特殊硝子/大阪の特殊硝子(ガラス)販売・製造・加工会社 [hamatoku.co.jp]
液体ではないけれど、固体と断ずることもできない。ガラスの神秘
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:「実は、ガラスについてはまだはっきりと解明されていません。」 (スコア:2)
化学系の研究室に置いてあった長いガラス棒/管(ガラス細工の材料)は斜めに立てかけておくと自重で曲がってしまうので、斜めに立てかけないよう、研究室では注意されてしました。
実際に曲がったガラス棒を自分で見たわけではありませんが、ガラスが長い時間で、変形することは恐らく間違いないのでしょう。
ただし、ステンドグラスのように、比較的小さい枠に嵌まった板ガラスが自重のみで、目に見えるほどの変形を起こすかどうかはわかりませんが。
Re: (スコア:0)
戦中から放置されている廃屋なんかでも、ガラスは形状を保っているし
割れた角も鋭いままなので、その程度の期間では変形を期待・観測できないのでは?
Re: (スコア:0)
長時間の荷重による塑性変形ってのはクリープ現象といって結構一般的な現象です。
ただ、荷重(応力)と時間・歪みの関係は線形でなかったと思います。
あと、長物のたわみはわかりやすいのです。
ま、条件次第、というしかないでしょう。
ただ、そもそもとして、結構一般的と書いたとおり、金属やコンクリートでも起きますので、クリープする事が液体を意味しなかったりしますが。
Re:液体 (スコア:2, 参考になる)
それは都市伝説。教会のステンドグラスの下が厚くなっているのは単に当時の製造技術の制約によるもので、時間をかけて「流れた」からではない。
Re:液体 (スコア:1)
でも、手吹きって均一にならないだけで下に流れたりはしなくない?
Re:液体 (スコア:1)
当時の板ガラスの作り方は、まず熱したガラスを金属棒の先端につけ板や床の上に垂らして、程よく平たくしたあと、棒を中心に空中で回転させることで伸ばす。ピザ生地みたいなもん。ここで円周方向に厚みの差がつく。
最後に切り出して出来上がり。
Re: (スコア:0)
その小さいガラス片一つ一つの上と下で厚みが違うって話でしょ。
たんに製造制度の問題ってコメントがついてるけど…
勘違いに基づいて粘着するとかただの粘着より見苦しいよ。
Re:液体 (スコア:1)
挑発する方も、それに乗っかる方もウザったいなあ…
Re:液体 (スコア:1)
キレる前になぜ「嘘を書きましたごめんなさい」の一言が言えないんだろう.
あと、今度からうろ覚えの話や妄想を書く時は先頭に「この話は私の脳内以外にソースはありません。」とか書いておいてくれると読み飛ばせるので助かる。
Re: (スコア:0)
理屈で反論せずに罵倒ですか?
Re: (スコア:0)
これはハズいw