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中村さんおめでとうございます!日亜化学工業にだれかコメント聞きに行って欲しい。
それを言うなら、今の政府と経済界 [srad.jp]にも聞きに行って欲しい。かつての一企業の対応を国策と法律として是認したのだから。
そりゃ本人の才覚以外のすべてのリソースを所属組織に提供してもらい、さらにその本人の能力にも対価をもらって所属していたわけだし。そこで得られた成果は当然組織に帰属すべきでしょう。
会社の業務で宝くじ買に行く担当の社員が大当たり引いたからってそれは本人の物じゃあるまい。
#成果が出てから、その後の待遇で交渉するのは全く正当なことですが、 それはその人に「見込まれる今後の成果」を評価すべきだと思います。
>会社の業務で宝くじ買に行く担当の社員が大当たり引いたからってそれは本人の物じゃあるまい。
そんなふうに割り切れる話じゃないよ。当時の日亜には「青色LEDに関して組織的な研究方針」なんて無かったんじゃないかな。で、中村氏の個人的な意志というか動機が大きな役割を果たした。
ちなみに、まだ海のものとも山のものとも分からない段階で「お金」を出したのは先代の社長で、中村氏もそのことには感謝してたはずだよ。経営が代替わりしてから不幸にして揉めるようになったけど、「個人の才覚」と「お金」の関係が良好だった時期があったというのは、青色LEDにとって良かったと思う。
研究者がどう思おうと、その場を提供してた組織が得るのは当然じゃないだろうか。もしこれが何かの大失敗を生んでいたとして、それもやはり組織が責任を取るわけだし。仕事の成果そのものは組織に、組織から得るのはその褒賞と次への期待を込められた待遇の向上。個人としては得られた知識・経験・人脈、そして取り巻く世界からの評価と、もちろん名誉。
中村氏の場合は、その後の待遇の点で日亜と折り合わなかった、というだけだと思うんですが。(その背景にそれ以前からの確執があるにせよ)
あの成功を経て現職にいらっしゃるわけだし、また今回の受賞となったわけで大変すばらしいことだと思います。
>経営が代替わりしてから不幸にして揉めるようになったけど、「個人の才覚」と「お金」の関係が>良好だった時期があったというのは、青色LEDにとって良かったと思う。
全く同意です。
ソニーの木原研究所みたいに冠研究所でも作って所長の座を与えておけば、報奨金でそんなに上積みしなくても、機嫌よく日亜で研究をつづけていたのではないかなぁ。
そうですねぇ。他の方のコメントで以前から経営陣と確執が、なんてこともあるみたいですけど、それでも何かうまく治める方法はあったかもしれない、とは思います。
でもなんで「企業が成果を得るべき=技術者冷遇」って誤読してる人が多いんでしょうかね。
貢献のあった技術者・研究者の取り分が少なすぎる、って意見がほとんどだと思いますが。技術者・研究者にもっと取り分を、っていう意見に対して、「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」って返す人も多いですよね。
このツリーは(#2689923) 「貢献のあった技術者・研究者の取り分が少なすぎる」 (たぶん) (#2689934) 「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」と政府が言ってるのはオカシイ (#2690120) 「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」の部分は当たり前だろ
という流れなので、そもそも #2689934 の主張は見当違いじゃねえの?というのが #2690120 の主旨です。「貢献のあった技術者・研究者の取り分」については特に語っていません。
もっと単純化すればわかりやすいんじゃないんですかねえ。
・日本(少なくとも資本国)では、生存物資(衣食住)の確保には金銭(給料)が必要である。・日本(略)では、何らかの肉体的労働(含頭脳労働)によって商品を産出し、その対価として給料や身分を得る。・日本(略)では、企業が何がしかを売り、他者と競合し、その対価として金銭を産出する。そのうちいくらかが給料として支払われる。 =民衆は企業に勤め、企業の名義で何らかの商品を作って、その対価として金銭を得て、それを他の企業に渡さなければならない。 この点において金銭とは「労働リソース(労働時間・体力消耗・寿命消費etc)の数値化」にほかならない。
一方、企業の雇われ研究員は ・身分や金銭(=衣食住)といった生存物資は(建前上)会社が提供する。 ・競合が起こらない(か、他社の研究という資本主義とは関係ない部分での暗闘)。 ・企業権力による希少物資や危険物、研究所などの先進技術と自由リソースの提供。 ・それら支出の対価として企業側は成果の独占権を有する。もちろんそれまで研究所は赤字を出す。
というわけで「企業はいずれ成功するプロジェクトを金銭に変換するために研究員に分割払いをしている」というのが正しい。ところが未だにこういった「会社が提供するもろもろのリソース」を無視して「国民の英雄から金を搾り取る横暴な社会会社」というステロタイプで企業を叩く人間がやたら多い。この3名が他所に行った結果何も発明できず飼い殺しで生涯を終えるという運命を考慮していないのだろうか?
#ただ、研究に情熱と寿命を傾けたヒトが何を望むかと言ったら「結婚-子孫」や「QoLの向上」といった消費コストが評価し得ないほど大きいものばかりなわけで、それに対しての対価があまりにも少ないのは同意する。#青色LEDによって多くの先進国がコストダウンや新分野開拓などで損益ともどもに莫大な成果を上げているのだから。#そういう意味では後進国の工業化はこういった発明を低コスト化を建前に即座にコモディティ化して減収をもたらす大きな問題といえる。
元々のコメントにあった
という「例え」は適切じゃないと思うな。この「例え」だと「中村氏は創造性のない人で子供の使いのような業務に携わってた。だから諸々を場を提供してた組織が得るのは当然」と読めてしまうけど。まさかそう言いたかったわけではないよね。
しかし「創造性を発揮できてもできなくても、結果にたいした違いが無いならどっちでもいいや」なんて風潮に世の中全体がなりはしないかね。
例は「業務の結果はすべて会社が責任を持つ」という原則を示しただけで、業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです。ついでに特に中村氏について例えたわけではありません。
もし中村氏が「その特許はすべて自分のものだ」のように主張していれば例はそのまま当てはまったかもしれませんが、そうではないと思います。
世に溢れるどうしようもない発明と会社が超発展する発明を同列に語る事は出来ないと思いますね。青色LEDは会社の売上が20倍程度、利益が1000倍程度に押し上げるインパクトのある発明(というか製造技術の確立)だった訳です。
中村さん絡みで「大半のアメリカ企業は補償金はたったの2ドル、発明奨励に非常に熱心な会社でも千ドルのオーダー」 [togetter.com]てな話が出てますが、これは正しくもあり間違ってもいます。
正しいのは、どうしようもない発明の場合。製造業の場合は大体の発明はこの種の発明で、発明者の処遇もこんなもんです。日本の制度との対比における欧米諸国の職務発明制度 [jipa.or.jp]もその線で書かれているでしょう。
またインパクトのある発明でも属人的な要素があまり無い場合も発明者の処遇もこんなもんです。それは発明に関する権利一切は会社に帰属するという契約を入社時に結ぶからと、発明者に逃げられてもあまり会社は痛くないからですね。中村さんのケースはこの発明者に逃げられても痛くないケースですね。
間違っている場合は、インパクトのある発明で属人的な要素が多いにある場合。つまり、発明者に逃げられると会社が全く儲けられなくなる可能性がある場合。そういう発明が日常的にあるのが製薬業界ですね。
じゃあ製薬業界は何をやっているかと言えば、特許申請時の一時金(すずめの涙)以外に、特許実施時の報奨金・補償金(売上・利益・ライセンス料に一定の割合を掛けて計算)を発明者に支払う事をしています。
特許実施時の報奨金・補償金の料率ですが、聞いた話では薬の出荷額の1%とか0.5%とかだそうです。年間10億ドル(1000億円)の出荷額で1%だとすると、1000万ドル(10億円)の年間支給になりますね。
特許実施時の報奨金・補償金は日本の製薬会社もやっています。料率はうんと低めの0.05%という所が多いでしょう。それも5年間の総額という、ちょっと低めの金額が出る方式でやっている所が多いですね。2001年位に日本の製薬会社で一斉に導入された際は、5000万円とかの上限額がありましたが、その数年後に上限額の撤廃が軒並み行われて、現在は大体が青天井になっています。
単純に宝くじを買うのであれば、一等が当たった時の買った従業員への報奨金は無いに等しいでしょう。属人的な要素はほとんど無いですからね。でも、その従業員が一等を当てるシステム(そんなもんがあれば、ですが)を考案したとすれば?すずめの涙の報奨金だと、その従業員は会社を辞めて、自分でするか、もっと報奨金を呉れる会社に移るでしょうね。ケチった会社はあぶはち取らずになる訳です。製薬会社も同じ事、なので金額がでかくなる場合もある報奨制度を用意してある訳です。
宝くじの話は、場合によっては当てはまるし、場合によっては当てはまらないんですね。知財の話でインパクトのある発明の話とすると、まず当てはまらないと思いますよ。会社が総取りなんてロクでもない欲をかくと、しっぺがえしが来そうですね。
ACなので発言を追うことが難しいのがもどかしいですが、従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています。親コメ(#2689934) [srad.jp]がそういう話だったので。
成果を出した従業員に、それに見合うだけの報酬を出すのは単に当たり前のことであって、その是非を議論する余地があるとは思いません。また、その一時金の大小やその後待遇の適正さに関しては、おっしゃる通り現状はあまりよくないのでは、と感じています。
#従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります
引用前後しますが。
> 成果を出した従業員に、それに見合うだけの報酬を出すのは単に当たり前のことであって、その是非を議論する余地があるとは思いません。
いやいや、議論の余地があるんですよ。宝くじコメントを肯定する言辞を弄する(後述)のであれば、議論の余地が無いとか現状はあまりよくないとかは、単なるポーズに過ぎないと受け取られても仕方がないでしょうね。
> 従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています。...> #従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります
ちょっとスレッドを追ってみましょう。
#2689934:「社員の発明は会社へ帰属、ただし企業は発明者に報酬を払う方針へ?」へのリンク →発明者が報奨・補償の額について争う事が出来なくなる?#2690120:発明の成果は会社の総取り、業務で宝くじを買いに行かされても、当選金は従業員のものじゃない、報奨は達成した成果ではなくて今後の成果が基準 →これが問題の発端のコメントですねえ#2690188:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる#2690252:発明の帰属はリスク負担した会社で当然、発明者は会社から報奨を得る →現状と何が違うのか?改めて言っているからには報奨・補償の額は会社の裁量(金一封でOK)と言いたいのだろうか#2690699:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる#2691387:業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです →宝くじを買ってくるも独創的な発明も一緒なの?#2691396:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる#2691632:「従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります」
これでも分かりませんか?
元々特許の帰属が発明者から会社に移る事が発明者が報奨・補償の額を会社と裁判で争う事が出来なくなる事を意味するのではの危惧があるんですよ。その状況で、発明は宝くじを買ってくるのと一緒なんてコメントがあって。
しかし、#2691632のAC氏(#2690252、#2691387も同一人と思われる)は、宝くじなんて愚かしい喩えを明確に否定せずにコメントを付けている訳です。つまり、#2691632のAC氏の主張は#2690120の宝くじコメントを肯定、「発明・特許は会社のもの、発明者は何も貰えないのが普通、金一封でもありがたいと思え」だと思われているんですよ、コメントに配慮が欠けるために。
勝手な補完じゃないんです、あなたが言い足りないんですよ。宝くじコメント=会社の総取りを愚かしいと思っているなら、#2690252で立場を明確にすべきだったんです。そして「宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる」なんてレスが3つも付いている状態で、「あれ、オレ変な事を言っているのかな?」と気が付かなければダメですよ。
でも、
#2690252:発明の帰属はリスク負担した会社で当然、発明者は会社から報奨を得る#2691387:業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです#2691632:「従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています」
なんて事を言っている。これで宝くじコメントを否定していると読み手が取るなら、それは読み手が大馬鹿三太郎、もう一度小学校から国語をやり直さなければならない事、公文式で苦悶する必要がある事を意味しますよ。
でもそうじゃないんでしょ?独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、それは宝くじを買いに行くのと同じ事なんでしょ?
どんどん長くなって発散気味ですんでこれで終わりにします。
#2690120 では成果に対する報酬には何も言及してません。これは成果を出す以前に契約すべき事柄だからです。金額の上下が激しい極端なネタとして宝くじなんてものを出しましたが、そんな仕事がそもそもありえないことから、それそのものについて議論する意味は初めからありません。飽くまで利益の一次行き先を示す例として挙げただけです。なので、その点で「独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、それは宝くじを買いに行くのと同じ事」です。無論、会社にとっての重要度は全く異なりますから、そういった発明が
だから
>無論、会社にとっての重要度は全く異なりますから、そういった発明ができる・見込める社員は手厚く遇すべきでしょう。>待遇や、成果に対する報酬がダメ過ぎる企業は開発者・研究者を失い、そのうち力を失うでしょうから。
ということは、あなたが言う「その面」とは違う面からみれば「独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、それは宝くじを買いに行くのと同じ事」ではない、ということですよね。「例を挙げる際に多面的に考えてなかった」と認めちゃったほうが良くないですか。ちなみに「宝くじを買いに行く人と同じ」という例えは研究者の琴線に触れる(感情を逆なでする)とても悪い表現と思いますな。
> 企業にすべてを依存し、保護されながら行った仕事の成果物を俺のものだとなぜ言えるのか、と言うことです。
これこそ、あなたが脳内補完して創り出したものじゃないですか。いったい誰と戦ってるんでしょうかね。
ちょっと台風を迎えに行っていたら出遅れてしまった。
> どんどん長くなって発散気味ですんでこれで終わりにします。いやいや。君が徹底的に間違っている事を立証する機会と楽しみを奪わないでくださいね。(笑)
> 企業にすべてを依存し、保護されながら行った仕事の成果物を俺のものだとなぜ言えるのか、と言うことです。それが間違いだって気が付かないかなあ。会社は資金と危険負担の大部分を引き受ける。発明者はその才能と献身を提供し、危険負担の小さな部分(とは言っても個人とすればかなり大きな危険負担にはなるが)を引き受ける。ならば、発明・
経営の代替わりの時に何が起きていたのかが後半に書かれているようです。ただし取材元は2004年当時の週刊現代。信憑性については各自ご判断を。
「中村教授と日亜化学の悲劇」[ http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm [home.ne.jp] ]
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常
キター! (スコア:0)
中村さんおめでとうございます!
日亜化学工業にだれかコメント聞きに行って欲しい。
Re: (スコア:1, 興味深い)
それを言うなら、今の政府と経済界 [srad.jp]にも聞きに行って欲しい。かつての一企業の対応を国策と法律として是認したのだから。
Re: (スコア:0)
そりゃ本人の才覚以外のすべてのリソースを所属組織に提供してもらい、
さらにその本人の能力にも対価をもらって所属していたわけだし。
そこで得られた成果は当然組織に帰属すべきでしょう。
会社の業務で宝くじ買に行く担当の社員が大当たり引いたからってそれは本人の物じゃあるまい。
#成果が出てから、その後の待遇で交渉するのは全く正当なことですが、
それはその人に「見込まれる今後の成果」を評価すべきだと思います。
Re:キター! (スコア:3, 興味深い)
>会社の業務で宝くじ買に行く担当の社員が大当たり引いたからってそれは本人の物じゃあるまい。
そんなふうに割り切れる話じゃないよ。
当時の日亜には「青色LEDに関して組織的な研究方針」なんて無かったんじゃないかな。
で、中村氏の個人的な意志というか動機が大きな役割を果たした。
ちなみに、まだ海のものとも山のものとも分からない段階で「お金」を出したのは先代の社長で、
中村氏もそのことには感謝してたはずだよ。
経営が代替わりしてから不幸にして揉めるようになったけど、「個人の才覚」と「お金」の関係が
良好だった時期があったというのは、青色LEDにとって良かったと思う。
Re: (スコア:0)
研究者がどう思おうと、その場を提供してた組織が得るのは当然じゃないだろうか。
もしこれが何かの大失敗を生んでいたとして、それもやはり組織が責任を取るわけだし。
仕事の成果そのものは組織に、組織から得るのはその褒賞と次への期待を込められた待遇の向上。
個人としては得られた知識・経験・人脈、そして取り巻く世界からの評価と、もちろん名誉。
中村氏の場合は、その後の待遇の点で日亜と折り合わなかった、というだけだと思うんですが。
(その背景にそれ以前からの確執があるにせよ)
あの成功を経て現職にいらっしゃるわけだし、また今回の受賞となったわけで大変すばらしいことだと思います。
>経営が代替わりしてから不幸にして揉めるようになったけど、「個人の才覚」と「お金」の関係が
>良好だった時期があったというのは、青色LEDにとって良かったと思う。
全く同意です。
Re:キター! (スコア:2)
ソニーの木原研究所みたいに冠研究所でも作って所長の座を与えておけば、報奨金でそんなに上積みしなくても、機嫌よく日亜で研究をつづけていたのではないかなぁ。
Re: (スコア:0)
そうですねぇ。
他の方のコメントで以前から経営陣と確執が、なんてこともあるみたいですけど、
それでも何かうまく治める方法はあったかもしれない、とは思います。
でもなんで「企業が成果を得るべき=技術者冷遇」って誤読してる人が多いんでしょうかね。
Re: (スコア:0)
貢献のあった技術者・研究者の取り分が少なすぎる、って意見がほとんどだと思いますが。
技術者・研究者にもっと取り分を、っていう意見に対して、「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」って返す人も多いですよね。
Re: (スコア:0)
このツリーは
(#2689923) 「貢献のあった技術者・研究者の取り分が少なすぎる」 (たぶん)
(#2689934) 「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」と政府が言ってるのはオカシイ
(#2690120) 「場所や金を提供したから企業が持って行って当然」の部分は当たり前だろ
という流れなので、そもそも #2689934 の主張は見当違いじゃねえの?というのが #2690120 の主旨です。
「貢献のあった技術者・研究者の取り分」については特に語っていません。
Re:キター! (スコア:1)
もっと単純化すればわかりやすいんじゃないんですかねえ。
・日本(少なくとも資本国)では、生存物資(衣食住)の確保には金銭(給料)が必要である。
・日本(略)では、何らかの肉体的労働(含頭脳労働)によって商品を産出し、その対価として給料や身分を得る。
・日本(略)では、企業が何がしかを売り、他者と競合し、その対価として金銭を産出する。そのうちいくらかが給料として支払われる。
=民衆は企業に勤め、企業の名義で何らかの商品を作って、その対価として金銭を得て、それを他の企業に渡さなければならない。
この点において金銭とは「労働リソース(労働時間・体力消耗・寿命消費etc)の数値化」にほかならない。
一方、企業の雇われ研究員は
・身分や金銭(=衣食住)といった生存物資は(建前上)会社が提供する。
・競合が起こらない(か、他社の研究という資本主義とは関係ない部分での暗闘)。
・企業権力による希少物資や危険物、研究所などの先進技術と自由リソースの提供。
・それら支出の対価として企業側は成果の独占権を有する。もちろんそれまで研究所は赤字を出す。
というわけで「企業はいずれ成功するプロジェクトを金銭に変換するために研究員に分割払いをしている」というのが正しい。
ところが未だにこういった「会社が提供するもろもろのリソース」を無視して「国民の英雄から金を搾り取る横暴な
社会会社」というステロタイプで企業を叩く人間がやたら多い。この3名が他所に行った結果何も発明できず飼い殺しで生涯を終えるという運命を考慮していないのだろうか?
#ただ、研究に情熱と寿命を傾けたヒトが何を望むかと言ったら「結婚-子孫」や「QoLの向上」といった消費コストが評価し得ないほど大きいものばかりなわけで、それに対しての対価があまりにも少ないのは同意する。
#青色LEDによって多くの先進国がコストダウンや新分野開拓などで損益ともどもに莫大な成果を上げているのだから。
#そういう意味では後進国の工業化はこういった発明を低コスト化を建前に即座にコモディティ化して減収をもたらす大きな問題といえる。
Re: (スコア:0)
元々のコメントにあった
>会社の業務で宝くじ買に行く担当の社員が大当たり引いたからってそれは本人の物じゃあるまい。
という「例え」は適切じゃないと思うな。
この「例え」だと「中村氏は創造性のない人で子供の使いのような業務に携わってた。だから諸々を
場を提供してた組織が得るのは当然」と読めてしまうけど。
まさかそう言いたかったわけではないよね。
しかし「創造性を発揮できてもできなくても、結果にたいした違いが無いならどっちでもいいや」なんて風潮に
世の中全体がなりはしないかね。
Re: (スコア:0)
例は「業務の結果はすべて会社が責任を持つ」という原則を示しただけで、
業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです。
ついでに特に中村氏について例えたわけではありません。
もし中村氏が「その特許はすべて自分のものだ」のように主張していれば
例はそのまま当てはまったかもしれませんが、そうではないと思います。
Re:キター! (スコア:1)
世に溢れるどうしようもない発明と会社が超発展する発明を同列に語る事は出来ないと思いますね。青色LEDは会社の売上が20倍程度、利益が1000倍程度に押し上げるインパクトのある発明(というか製造技術の確立)だった訳です。
中村さん絡みで「大半のアメリカ企業は補償金はたったの2ドル、発明奨励に非常に熱心な会社でも千ドルのオーダー」 [togetter.com]てな話が出てますが、これは正しくもあり間違ってもいます。
正しいのは、どうしようもない発明の場合。製造業の場合は大体の発明はこの種の発明で、発明者の処遇もこんなもんです。日本の制度との対比における欧米諸国の職務発明制度 [jipa.or.jp]もその線で書かれているでしょう。
またインパクトのある発明でも属人的な要素があまり無い場合も発明者の処遇もこんなもんです。それは発明に関する権利一切は会社に帰属するという契約を入社時に結ぶからと、発明者に逃げられてもあまり会社は痛くないからですね。中村さんのケースはこの発明者に逃げられても痛くないケースですね。
間違っている場合は、インパクトのある発明で属人的な要素が多いにある場合。つまり、発明者に逃げられると会社が全く儲けられなくなる可能性がある場合。そういう発明が日常的にあるのが製薬業界ですね。
じゃあ製薬業界は何をやっているかと言えば、特許申請時の一時金(すずめの涙)以外に、特許実施時の報奨金・補償金(売上・利益・ライセンス料に一定の割合を掛けて計算)を発明者に支払う事をしています。
特許実施時の報奨金・補償金の料率ですが、聞いた話では薬の出荷額の1%とか0.5%とかだそうです。年間10億ドル(1000億円)の出荷額で1%だとすると、1000万ドル(10億円)の年間支給になりますね。
特許実施時の報奨金・補償金は日本の製薬会社もやっています。料率はうんと低めの0.05%という所が多いでしょう。それも5年間の総額という、ちょっと低めの金額が出る方式でやっている所が多いですね。2001年位に日本の製薬会社で一斉に導入された際は、5000万円とかの上限額がありましたが、その数年後に上限額の撤廃が軒並み行われて、現在は大体が青天井になっています。
単純に宝くじを買うのであれば、一等が当たった時の買った従業員への報奨金は無いに等しいでしょう。属人的な要素はほとんど無いですからね。でも、その従業員が一等を当てるシステム(そんなもんがあれば、ですが)を考案したとすれば?すずめの涙の報奨金だと、その従業員は会社を辞めて、自分でするか、もっと報奨金を呉れる会社に移るでしょうね。ケチった会社はあぶはち取らずになる訳です。製薬会社も同じ事、なので金額がでかくなる場合もある報奨制度を用意してある訳です。
宝くじの話は、場合によっては当てはまるし、場合によっては当てはまらないんですね。知財の話でインパクトのある発明の話とすると、まず当てはまらないと思いますよ。会社が総取りなんてロクでもない欲をかくと、しっぺがえしが来そうですね。
Re: (スコア:0)
ACなので発言を追うことが難しいのがもどかしいですが、
従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています。
親コメ(#2689934) [srad.jp]がそういう話だったので。
成果を出した従業員に、それに見合うだけの報酬を出すのは単に当たり前のことであって、その是非を議論する余地があるとは思いません。
また、その一時金の大小やその後待遇の適正さに関しては、おっしゃる通り現状はあまりよくないのでは、と感じています。
#従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります
Re:キター! (スコア:1)
引用前後しますが。
> 成果を出した従業員に、それに見合うだけの報酬を出すのは単に当たり前のことであって、その是非を議論する余地があるとは思いません。
いやいや、議論の余地があるんですよ。宝くじコメントを肯定する言辞を弄する(後述)のであれば、議論の余地が無いとか現状はあまりよくないとかは、単なるポーズに過ぎないと受け取られても仕方がないでしょうね。
> 従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています。
...
> #従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります
ちょっとスレッドを追ってみましょう。
#2689934:「社員の発明は会社へ帰属、ただし企業は発明者に報酬を払う方針へ?」へのリンク
→発明者が報奨・補償の額について争う事が出来なくなる?
#2690120:発明の成果は会社の総取り、業務で宝くじを買いに行かされても、当選金は従業員のものじゃない、報奨は達成した成果ではなくて今後の成果が基準
→これが問題の発端のコメントですねえ
#2690188:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる
#2690252:発明の帰属はリスク負担した会社で当然、発明者は会社から報奨を得る
→現状と何が違うのか?改めて言っているからには報奨・補償の額は会社の裁量(金一封でOK)と言いたいのだろうか
#2690699:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる
#2691387:業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです
→宝くじを買ってくるも独創的な発明も一緒なの?
#2691396:宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる
#2691632:「従業員は一切の対価を得るべきでないと主張、みたいな勝手な補完してる人が多すぎてもう嫌になります」
これでも分かりませんか?
元々特許の帰属が発明者から会社に移る事が発明者が報奨・補償の額を会社と裁判で争う事が出来なくなる事を意味するのではの危惧があるんですよ。その状況で、発明は宝くじを買ってくるのと一緒なんてコメントがあって。
しかし、#2691632のAC氏(#2690252、#2691387も同一人と思われる)は、宝くじなんて愚かしい喩えを明確に否定せずにコメントを付けている訳です。つまり、#2691632のAC氏の主張は#2690120の宝くじコメントを肯定、「発明・特許は会社のもの、発明者は何も貰えないのが普通、金一封でもありがたいと思え」だと思われているんですよ、コメントに配慮が欠けるために。
勝手な補完じゃないんです、あなたが言い足りないんですよ。宝くじコメント=会社の総取りを愚かしいと思っているなら、#2690252で立場を明確にすべきだったんです。そして「宝くじを買ってくるなんて比喩は愚かすぎる」なんてレスが3つも付いている状態で、「あれ、オレ変な事を言っているのかな?」と気が付かなければダメですよ。
でも、
#2690252:発明の帰属はリスク負担した会社で当然、発明者は会社から報奨を得る
#2691387:業務の内容が創造的かそうでないかはそこには特に影響しないことです
#2691632:「従業員の生んだ成果の報奨金やその後の待遇向上と、その成果の帰属は無関係、と主張しています」
なんて事を言っている。これで宝くじコメントを否定していると読み手が取るなら、それは読み手が大馬鹿三太郎、もう一度小学校から国語をやり直さなければならない事、公文式で苦悶する必要がある事を意味しますよ。
でもそうじゃないんでしょ?独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、それは宝くじを買いに行くのと同じ事なんでしょ?
Re: (スコア:0)
どんどん長くなって発散気味ですんでこれで終わりにします。
#2690120 では成果に対する報酬には何も言及してません。これは成果を出す以前に契約すべき事柄だからです。
金額の上下が激しい極端なネタとして宝くじなんてものを出しましたが、そんな仕事がそもそもありえないことから、それそのものについて議論する意味は初めからありません。飽くまで利益の一次行き先を示す例として挙げただけです。
なので、その点で「独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、それは宝くじを買いに行くのと同じ事」です。
無論、会社にとっての重要度は全く異なりますから、そういった発明が
Re:キター! (スコア:1)
だから
>無論、会社にとっての重要度は全く異なりますから、そういった発明ができる・見込める社員は手厚く遇すべきでしょう。
>待遇や、成果に対する報酬がダメ過ぎる企業は開発者・研究者を失い、そのうち力を失うでしょうから。
ということは、あなたが言う「その面」とは違う面からみれば「独創的で会社に多大な利益を与える発明でも、
それは宝くじを買いに行くのと同じ事」ではない、ということですよね。
「例を挙げる際に多面的に考えてなかった」と認めちゃったほうが良くないですか。
ちなみに「宝くじを買いに行く人と同じ」という例えは研究者の琴線に触れる(感情を逆なでする)
とても悪い表現と思いますな。
> 企業にすべてを依存し、保護されながら行った仕事の成果物を俺のものだとなぜ言えるのか、と言うことです。
これこそ、あなたが脳内補完して創り出したものじゃないですか。
いったい誰と戦ってるんでしょうかね。
Re: (スコア:0)
ちょっと台風を迎えに行っていたら出遅れてしまった。
> どんどん長くなって発散気味ですんでこれで終わりにします。
いやいや。君が徹底的に間違っている事を立証する機会と楽しみを奪わないでくださいね。(笑)
> 企業にすべてを依存し、保護されながら行った仕事の成果物を俺のものだとなぜ言えるのか、と言うことです。
それが間違いだって気が付かないかなあ。会社は資金と危険負担の大部分を引き受ける。発明者はその才能と献身を提供し、危険負担の小さな部分(とは言っても個人とすればかなり大きな危険負担にはなるが)を引き受ける。ならば、発明・
Re: (スコア:0)
経営の代替わりの時に何が起きていたのかが後半に書かれているようです。
ただし取材元は2004年当時の週刊現代。信憑性については各自ご判断を。
「中村教授と日亜化学の悲劇」
[ http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm [home.ne.jp] ]