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コンテンツフィルタは欠陥技術」記事へのコメント

  • Webコンテンツのブロックと、そのための格付け。 これを商売としてやってる人達のほとんどは、 詐欺商法、そう言って悪ければ悪徳商法をやってるんですよ。

    まず、「有害」性。 「有害」というのはいったいどのような 結果をもたらすことを「有害」だと定義しているのか、 そして、そのような結果が、こどもなり人間なりに はたして実際に「有害」だという 科学的根拠があるのか、 そして、対象コンテンツの閲覧が 前段で示すような結果を実際にもたらすのか、 そういう問いに全てこたえて、はじめて 「有害性」の議論はできるはずです。 排出が規制されるような「有害物質」は、 当然そういう前提を全て満たしていますね。 でも、Webのコンテンツの、あるいはWeb以前でも いいですが、メディアの「有害性」を 喧伝する人達は、これらの問いに答えていません。 あるいは、さまざまな無根拠な話をして、 答えた「ふり」をします。 このようなことを商業的利益のために 行うひとを詐欺師と読んだり、そのような 商法を悪徳商法と呼ぶことは、全く問題ないことだと 私は考えてます。

    さらに、 採用している手法の宣伝もまた、詐欺的です。 コンテンツ、つまり文書や画像などを 自動的に判断する手法、こういうものが そもそも客観的な定義すら明確でない 「有害なもの」を正確にえり分けられると 宣伝する人達は、鼓大広告や悪徳商法と同じことを しています。 そのような判断手法が、協調的フィルタリング、 つまりユーザが情報を集めるさいに必要なものが 先に出てくるようにして、利便性を高めるような ものに使われるぶんには問題はないんです。 まぁ、少々間違いがあっても、 それは情報収集でちょっと無駄足をふんだという だけですし、 利用する側もそんなに確実性を求めているわけじゃない。 でも、「フィルタリングソフト」の利用では ユーザの意図に反して閲覧を妨害したりするわけです。 別の環境が提供されているのでなければ、 そのユーザはソフトの誤りに気づくことすら できないかもしれない。 そのような場所で、正確さを欠く手法を さも万能であるかのように売り込む人達は、詐欺師です。

    じゃぁ、URLごとにデータベースをつくってる場合はどうか。これまた問題です。 そもそも、定義も評価基準も曖昧なものですから、 「実際にその評価が利用者の意図にかなっているか」 を判断する方法がありません。 生がデータ全部でれば判断できる可能性はありますが、 仮に出ても膨大だからチェックは大変です。 しかも、そのデータは「知的財産」ですから 全体として開示されることはまずありません (少数の例外はありますが、 登録URL数が他社に比べてあまりに少ないためか、 メジャーではない)。 そのかわりに、売り込む人達は 「URLのリストの作成方法」で権威づけをしようとするわけです。 ここで、判断の自動化が行われているケースは、 前節のユーザのアクションごとの自動判断の問題と同じ 問題をかかえています(時間制約が緩くなるだけ)。 人間によるチェックの場合、 その人間の資質や人数をあげて、宣伝をする場合が多いです。 しかし、これがまた曲者です。 データベース中にあるURL数(これの数は検閲ソフトの 宣伝のさいにウリにされるもののひとつです)と、 その製品の開発の初期から現在までの時間、そして データベース構築に要された人数、 これらから、 「ひとつのページの判断にどれだけ時間をかけているか」を計算すると、大抵は、まじめに人間が 判断するにはあまりに短い時間が結果として返ります。 そして、リバースエンジニアリングや 実運用サイトにおけるログの採取などから ブロックされるサイトを実際に調べれば、 到底「まともな人間が判断した」とは思われない ブロック結果が多数でてきたりするわけです。 つまり、宣伝にウソがあるということ。 ここ2パラグラフでの議論の詳細は EPICの出している"Filters & Freedom 2.0" という冊子に 収録されている論文が参考になるでしょう。

    さらにいえば、 実際にこの種の製品は、学校や公共私設などの 公共性を担う場所で導入されることがあるわけで、 タレコミの元記事ではそれが問題になっているわけですが、 検閲ソフトは「市場」の要求をみたすために、 少数者への偏見・差別を助長する方向に味づけされた 規制カテゴリを持っている場合があり、 しばしばそれらの規制が推奨されていたり、 あるいは規制カテゴリがエンドユーザから見えない ことをいいことに、導入する場所での意志決定者が そういう問題のある規制の導入を公共的な場所で 密かに行う、という問題があります。

    実際、WebSENSEの日本代理店である アルプスシステムインテグレーションでは、 WebSENSEのWebでの紹介にあたって、 同性愛コンテンツ (ポルノではないもの。同性愛についての まじめなコンテンツや同性愛者の人権運動を含む) を対象としたカテゴリについて、 規制推奨カテゴリに指定しています (リンク先の図の「14.ライフスタイル」。 なお、この話はver. 3という旧バージョン製品の話。 現行バージョンについては推奨をさけて デフォルトの設定をas isで掲載するにとどめている)。 そして、実際にそれをそのまま適用して それらのコンテンツを閲覧不能にしている 公共施設が少なからずあるようです。 この点について私は同社の担当者に 口頭で指摘したところ、変更するつもりはない、 という返事を頂きました。 「フィルタリングソフト」にかかわる 企業すべてがそういう企業だと いうつもりはありませんが、 しかしそういうものを「是」とする コミュニティのなかでは、 少数者への差別がかなり容認される傾向にあるのだな、 ということは他の場合でも感じています。

目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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