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U+24778「𤝸」は大漢和番号20373ですけど、U+24809「𤠉」の方は大漢和には無いみたいですね。ふーむ、ちょっと調べてみようかしら。
「𤝸𤠉」の活字の用例は、以前、官報号外で見たことがあります。https://twitter.com/2SC1815J/status/577462056611241984 [twitter.com]
官報号外 昭和24年5月31日 参議院会議録第38号http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/005/0512/00505300512038.pdf [ndl.go.jp]
𤝸𤠉と來ますというと、あたな方はよく覚えておられるでしよう。けもの偏にイギリスの英という字を書く、𤝸となると、けもの偏に米の字を書いた。けもののようなものだと宣傳された、そういう時代がある。みんな、あれに対してはどうでありましたか、これは怪しからんことであると言いなさつたかどうだか、活字までできたということである。
このネタ、私(安岡孝一)の今日の日記 [srad.jp]で、ちょっと書いてみました。よければどうぞ。
この方、本当に獣偏にだけはこだわりがおありのようで。最初のリンク先にある:
日本人は自分の国に獣偏の漢字を 使うこと決して許さないでしょう。 日本人は今なお獣偏の漢字を ドイツ人とその国・言語に当てていますが、 その意味がわかる数少ないドイツ人として痛ましいことです。 人の命にも関わる日本の医学等の歴史は ドイツの医学等なしには考えられないのですが、 この字を平気で一般に使用できる心境が分かりません。 将来を担う若者たちにこの重い負担をさせてはいけない。 字面では戦国時代続きの臨戦状態に見えるので、 その意味でもその廃止を願わなければならないのです。 仏教に反した世界観の表現でもあります。
なんとも、論理も何もない。何でドイツ医学だの戦国時代だのが出てくるのか。
戦時中に「鬼畜米英」を表現するために、獣偏に「米」「英」を付けたといっても、他の時代でも同じことをしたという例はあるのか。米英が嫌いだと言って英語を排するような狂った時期だけを取り出してとやかく言われても困る。ドイツの科学技術が崇拝されていた時期も(そして、この狂った時期も)「独」の字は使われていたのに。そして、その時代は今とは比べ物にならないほど漢字に詳しい学者たちがいたのに。
白川先生がほとんど神格化されているみたいですが、白川先生以外でそこまで言われているのはあるのかな。宗教じみている感じがします。
# 白川説は面白すぎて、かえって鵜呑みにできない。
「獨」の字は、漢の時代で既に「けもの」の意味は失われているので、「字面では戦国時代続きの臨戦状態に見える」 [bookclubkai.jp]なんてのは、まあ単なるイチャモンに過ぎないんですよね。『拓本文字データベース』でも「獨歩」 [kyoto-u.ac.jp]の用例がトップですし、現代の用例でも「けもの」の意味は無いと思うのです。「用例」という考え方が無い時点で、文字学者としては失格でしょう。
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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人
けものはいてものけものはいない (スコア:1)
http://www.bookclubkai.jp/interview/contents/spiritualpublisher15.html [bookclubkai.jp]
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/sio/common/pdf/3letter080330.pdf [ritsumei.ac.jp]
ここに出てる英にけものへんを付けた字って、漢語大字典にはありましたが、諸橋大漢和にはないような。 JIS X 0213にも収録されてませんよね?というか、用例が本当にあるのでしょうか。下記で「米や英という文字の左横に「犭」(けものへん)をつけた活字の使用も奨励されました」とあり、昭和18年10月13日付日本海新聞記事を引いてるので、存在は確認できるのでしょうけど。
http://www.pref.tottori.lg.jp/247069.htm [tottori.lg.jp]
けものへんに米、けものへんに英 (スコア:2)
U+24778「𤝸」は大漢和番号20373ですけど、U+24809「𤠉」の方は大漢和には無いみたいですね。ふーむ、ちょっと調べてみようかしら。
Re:けものへんに米、けものへんに英 (スコア:1)
http://www.geocities.jp/ikikansai2/hurusatokonjyaku/akenokiti.html [geocities.jp]
活字の用例が欲しいところです。
あと、興味があるのは、白川静と中村元が、ドイツの漢字表記として本当に「独」を避けてたのかというところです。このドイツ人以外ではこんな話は聞いたことないので。
Re:けものへんに米、けものへんに英 (スコア:1)
「𤝸𤠉」の活字の用例は、以前、官報号外で見たことがあります。
https://twitter.com/2SC1815J/status/577462056611241984 [twitter.com]
官報号外 昭和24年5月31日 参議院会議録第38号
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/005/0512/00505300512038.pdf [ndl.go.jp]
Re:けものへんに米、けものへんに英 (スコア:2)
このネタ、私(安岡孝一)の今日の日記 [srad.jp]で、ちょっと書いてみました。よければどうぞ。
Re:けものはいてものけものはいない (スコア:1)
この方、本当に獣偏にだけはこだわりがおありのようで。最初のリンク先にある:
なんとも、論理も何もない。何でドイツ医学だの戦国時代だのが出てくるのか。
戦時中に「鬼畜米英」を表現するために、獣偏に「米」「英」を付けたといっても、他の時代でも同じことをしたという例はあるのか。米英が嫌いだと言って英語を排するような狂った時期だけを取り出してとやかく言われても困る。ドイツの科学技術が崇拝されていた時期も(そして、この狂った時期も)「独」の字は使われていたのに。そして、その時代は今とは比べ物にならないほど漢字に詳しい学者たちがいたのに。
白川先生がほとんど神格化されているみたいですが、白川先生以外でそこまで言われているのはあるのかな。宗教じみている感じがします。
# 白川説は面白すぎて、かえって鵜呑みにできない。
Re:けものはいてものけものはいない (スコア:2)
「獨」の字は、漢の時代で既に「けもの」の意味は失われているので、「字面では戦国時代続きの臨戦状態に見える」 [bookclubkai.jp]なんてのは、まあ単なるイチャモンに過ぎないんですよね。『拓本文字データベース』でも「獨歩」 [kyoto-u.ac.jp]の用例がトップですし、現代の用例でも「けもの」の意味は無いと思うのです。「用例」という考え方が無い時点で、文字学者としては失格でしょう。