私は FreeBSD の newconfig の件にしろ、Mozilla や OpenOffice に日本人のパッチがなかなか入らないという話にしろ、あるいは Linux で Red Hat が優勢という情勢にしろ、OSS においても日本と海外の断絶はあって、それが日本人にとって不利になっているという事実は少なからずあると思っています。
私は FreeBSD の newconfig の件にしろ、Mozilla や OpenOffice に日本人のパッチがなかなか入らないという話にしろ、あるいは Linux で Red Hat が優勢という情勢にしろ、OSS においても日本と海外の断絶はあって、それが日本人にとって不利になっているという事実は少なからずあると思っています。
経産省 久米氏 の基調講演は聴講しました (スコア:5, 参考になる)
LinuxWorld は一般にサーバを購入する側のユーザのための Expo です。彼らに対し、経産省(と政府)は OSS をどのように評価しているか、どのように問題があると思っているという見解を説明すると
定義の問題 (スコア:1)
そういう定義をする事がおかしい気がします。
それだと、例えば日本語IMのような「日本人しか興味を持たない」ソフトはリストアップされるけど、そんなものは「国際競争力」なんてものとは無縁だし、そんなソフトばかり作ることが望ましいとも思えません。
逆に、世界中の人が注目するような良いソフトを作れば、日本以外からも多くのプログラマが参加して来るので、日本人の比率は下がるでしょう。
「そういうのは望ましくない」という主旨の発言だったの
Re:定義の問題 (スコア:1)
元々、この講演の中では各種統計や情報は当てにならないというスタンスで語られていました。
たとえば冒頭では、下記の URL のように MRI は Linux を優位と主張し、MS は Windows を優位と主張しているという説明があり、システマティックな検証ではなく、色々と対比しながら経験と実証により OSS は良いというスタンスで久米氏は講演していました。
オープンソースと政府 [mri.co.jp]
GPLはソフトウェア産業育成を制限 [impress.co.jp]
なるほど (スコア:2, 興味深い)
それよりも なぜ役人はこういう考え方をするのでしょうか?
オープンソフトについて「日本 vs 海外」という対比で語ることは滑稽ではないですか?
オープンソースなんて無国籍なものですよね。もともと何人が始めたものであれ、日本人の参加比率がどうであれ。
「特定の企業に過剰に依存するのは危険である」という主張なら賛成します。どこの国の企業であれ。
どういう価値観に基づいて「良い」と言われてたのでしょう?
海外依存について(Re: なるほど) (スコア:1)
滑稽とは思いませんが、議論すべきという意味ではおっしゃるとおりです。ですから「そもそも多くすることが必要なのか」を政策的な課題として経産省は認識しているわけで、これに対する意見は建設的なものになると思います。
しかし、実際のところ、OSS の日本人開発者を増やしたいという意見にこれほど反対する方々がいるのはおそらく経産省にとって意外でしょう。なにしろ、このために予算をとっているわけですから。(役人が嫌われているという認識は深まったと思いますが)
私見ですが、皆さんが昔から常識的に OSS なら日本人開発者が少なくても困らないと思っていたのか、ここの議論を見るとそういう風潮なので急にそう言っているのか、あるいは役人が言ったことには全部反対なのか興味があります。
私は FreeBSD の newconfig の件にしろ、Mozilla や OpenOffice に日本人のパッチがなかなか入らないという話にしろ、あるいは Linux で Red Hat が優勢という情勢にしろ、OSS においても日本と海外の断絶はあって、それが日本人にとって不利になっているという事実は少なからずあると思っています。
「特定の企業に過剰に依存するのは危険である」という主張なら賛成します。
無論、その話はありました。これは多くの人、特に日本人の共通認識でしょう。
※米国民の中で、米国企業や米国籍開発者への依存が米国にとって危険と思っている人が多いか少ないかまでは、私には分かりません。
ZDNet は久米氏が最初に説明したその話を落として「さらに深刻なのは、OSと同じくオープンソース界においても海外に依存している点であり」とつなげたから誤解を生むのです。そもそも、「さらに深刻」という言葉は(私の)記憶にないです。
また、タイトルの「日本発オープンソースの少なさが大きな問題点」も(私の)記憶にないです。久米氏のあげた問題点は「人材、ライセンス、実践」です。
どういう価値観に基づいて「良い」と言われてたのでしょう?
価値観とは評価項目でいいでしょうか?書き留めた範囲では良い点で下記のキーワードがありました。
価格、安定性、セキュリティ(修正が早い)、バックドアの監視、独自の改良が可能、強制バージョンアップの回避、新規参入の障壁を下げる、中国市場で有望
評価はシステマティックにはできないので、経験と実証から実績はよいと政府は考えている、と久米氏は考えている、という説明でした。
海外依存について[修正版] (スコア:1)
滑稽とは思いませんが、議論すべきという意味ではおっしゃるとおりです。ですから「そもそも多くすることが必要なのか」を政策的な課題として経産省は認識しているわけで、これに対する意見は建設的なものになると思います。
しかし、実際のところ、OSS の日本人開発者を増やしたいという意見にこれほど反対する方々がいるのはおそらく経産省にとって意外でしょう。なにしろ、このために予算をとっているわけですから。(役人が嫌われているという認識は深まったと思いますが)
私見ですが、皆さんが昔から常識的に OSS なら日本人開発者が少なくても困らないと思っていたのか、ここの議論を見るとそういう風潮なので急にそう言っているのか、あるいは役人が言ったことには全部反対なのか興味があります。
私は FreeBSD の newconfig の件にしろ、Mozilla や OpenOffice に日本人のパッチがなかなか入らないという話にしろ、あるいは Linux で Red Hat が優勢という情勢にしろ、OSS においても日本と海外の断絶はあって、それが日本人にとって不利になっているという事実は少なからずあると思っています。
無論、その話はありました。これは多くの人、特に日本人の共通認識でしょう。
※米国民の中で、米国企業や米国籍開発者への依存が米国にとって危険と思っている人が多いか少ないかまでは、私には分かりません。
ZDNet は久米氏が最初に説明したその話を落として「さらに深刻なのは、OSと同じくオープンソース界においても海外に依存している点であり」とつなげたから誤解を生むのです。そもそも、「さらに深刻」という言葉は(私の)記憶にないです。
また、タイトルの「日本発オープンソースの少なさが大きな問題点」も(私の)記憶にないです。久米氏のあげた問題点は「人材、ライセンス、実践」です。
価値観とは評価項目でいいでしょうか?書き留めた範囲では良い点で下記のキーワードがありました。
価格、安定性、セキュリティ(修正が早い)、バックドアの監視、独自の改良が可能、強制バージョンアップの回避、新規参入の障壁を下げる、中国市場で有望
評価はシステマティックにはできないので、経験と実証から実績はよいと政府は考えている、と久米氏は考えている、という説明でした。
Re:海外依存について[修正版] (スコア:1)
全体に関して書くと長くなるので、ごく一部についてのみ書くことを御容赦下さい。
「日本人の開発者を増やす」ことに関しては、必ずしも反対しているわけではないと思います。
なぜ『国』にこだわるのですか?私は「どこの国の企業であれ」と書いたのに、また『国』の問題にされてますね。
もし、テロリストがレドモンドを吹き飛ばしたと考えて下さい。困るのは日本もアメリカも他の国も同じでしょう?
最後の2つ以外は主にユーザーのメリットですね。
もしユーザーにとっての「お勧め」という観点なら、そんなこと政府が口を出す問題ではありません。
一方、ベンダーに対して「お勧め」だと言うなら(省の立場としてはこちらでしょう)、上に書いたような「官主導」の危険を感じます。
(要は「また大企業がおいしい思いをする税金の無駄遣いか、バカな企業が躍らされて痛い目に遭うか」という心配。)
政府が導入する侯補として、というなら何も異論はありません。国民の税金を無駄にしないよう、先を見透した議論をしてください、と。
しかし、それ以外の目的なら「余計なことをしないでくれ」と。
多額の税金を使って新しいものを始めるよりも、いま現在有効に働いているものをサポートしてくれ。それで十分だ。たとえば、Sorceforge.jpのサーバー費用を肩代わりするとか。
…と、思います。
「国」について(Re:海外依存について) (スコア:1)
Microsoft による独占だけでなく、米国企業による独占の問題を私が問題視しているからです。OSS がそれを解決してくれれば嬉しいが、米国民にとってはそれは必ずしも利益ではないということです。
比喩に反論するのは話がこじれるかも知れませんが、Windows がなくなったら、米国の有力な製品がなくなるので米国が最もマイナスだと思います。プロプライエタリなソフトウェアというか、要するに Windows の存在はダイレクトに米国へ流れる利益の増減に影響します。SUN や Apple、あるいは Oracle についても差こそあれ、同じと考えます。
あとは、実際問題としてコミュニティ自体が国籍に縛られていますよね。著名なのは他の方が述べている FreeBSD の newconfig 対 newbus、あるいは各国の Linux の商用ディストリビューション、さらには KDE 対 GNOME も過去のライセンス論争よりはむしろ欧州対米国になってきている気がします。
OSS を巡るドイツや中国の動きも対米政策なわけですし。
米国やドイツは国策の OSS プロジェクトに協力している開発者も多いようですし、やはり「国」は無視できないそういう理想と現実がある、と私は思うわけです。ただし、最終的に国益にまで結びつくかどうかはともかく、ですけれども。
#長くなって申し訳ありません
Re:海外依存について[修正版] (スコア:1)
オープンソースについて、積極的にコミットしている日本人がもっともっとでてくればうれしいなあと個人的には思います。もちろんオープンソースの世界は国籍や国境は意味がないというのは百も承知していますが、わたしの母国語が日本語なので日本語で議論できるということは非常に重要なことです。
国の施策によってオープンソースにコミットする日本人が増えるのならば、わたしはその施策を歓迎しますけどね。サーバー費用とか箱物にカネを出すというのは、一見よさげだけど、なんだかねと思う。
Re:「国」について (スコア:1)
独占はたとえ自国の企業であっても問題だと思いますが。
日本企業なら良いとお考えですか?
「対米」ではなく「反プロプライエタリ」ではないでしょうか?
あえて「『国』の問題」としてで語ることも可能ですが、それは果たして本質でしょうか?
Re:「国」について (スコア:1)
あれ?現状、米国以外の国が不利益を被っていると言っただけで、日本が加害者になれとは言っていませんし、思ってもいませんよ。
# 思っている人はいるかも知れませんが、実現しないので心配はいりません。
何度でも言いますが、OSS が勝利すれば、米国はソフトウェア独占による利益を失います。そういう事実が存在する以上、OSS を支持する人の中に、それを積極的に期待している人はいます。その例が中国政府やドイツ政府です。
と、私は思っていますが、本当は中国政府やドイツ政府が OSS の思想に目覚めたのかも知れません。
Re:「国」について (スコア:1)
1)「『米国』企業による独占」
1)「外国企業による独占」
2)「国籍に関係なく特定企業による独占」
のいずれを問題にしているのか疑問に思ったので、
「では日本企業による独占は問題ではないのか?」と質問したのですが、答えになっていませんね。
もう一度質問します。できたらYesかNoかでお答え下さい。
日本企業による独占は問題ないのか?
なぜ、そう断言できるのですか?
番号打ち間違い (スコア:1)
2)
3)
です。
Yes (スコア:0)
もうこの議論は十分であるし、好評とは思えないのでなのでこの辺りで締めくくりたいと思います。ありがとうございました。
Re:「国」について (スコア:1)
もうこの議論は十分であるし、好評とは思えないのでなのでこの辺りで締めくくりたいと思います。ありがとうございました。
Re:海外依存について[修正版] (スコア:0)
久米さんの周辺にはその線で動いている人間が少なからず居ます。
> サーバー費用とか箱物にカネを出すというのは、一見よさげだけど、なんだかねと思う。
もう少しちゃんと考えているので、ご安心を。
# ACでごめんなさい。
Re:海外依存について[修正版] (スコア:1)
すばらしい。
政策決定プロセスをもオープンにすると、益々よろしいかと思います。収集がつかなくなる?そんなことはないと思いますよ。
Re:海外依存について[修正版] (スコア:0)
ご助言ありがとうございます。全く仰有るとおりです。
ある程度の準備が整ったら、積極的にオープンにいたしますよ。
# まだ話がどう転ぶかわからないので、ACでごめんなさい。
Re:海外依存について[修正版] (スコア:1)