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「産経ニュースによると、NECの担当者が姿勢制御用エンジンの噴射データを誤って入力したためとする報告書をJAXAがまとめた。」という主旨に則って言うと、ここでいう「プログラム」は衛星搭載プログラムではないんじゃないかな。JAXAの報告書 [www.jaxa.jp]では64ページに衛星に送る姿勢制御用パラメータを作成する、地上で動かすツールのことが取り上げられています。このツールは納入物件かどうか知りませんが、「当該2ツールは、JAXAによる「運用ツール化すべき対象」となっておらず、いずれも開 発試験時に設計を熟知した開発者が使用する開発ツールをそのまま活用したため、 事前にツールの手順書は準備されず、作業訓練も実施されていなかった。 」ということなので内部で使用していたものの可能性があります。要は内輪の作業支援ツールみたいなものでしょう。だから、報告書でも、ツールの設計ミスとはいっておらず、①パラメータ作成時のデータ入力誤り、②検証の漏れ というオペレーション上の問題であった、としています。双方ともプレスリリースみたいなものを発表していないので、記事の「観測衛星失敗はプログラムミス」という表現が誰のものなのかよくわかりませんが、衛星の姿勢制御動作を設定することを「プログラムする」として、そのプログラムをミスした(パラメータ設定をミスした)という意味で言っているようにも思われます。NC機械にあたえる加工プログラムのミス(でバイトが折れた)みたいなものかと。
確かにそのデータ入力ミスを焦点にしてるような感じだけど、他の箇所の問題のほうがプログラムのミス(バグ)らしさがある(が、それらは多分発注時点での仕様でJAXA責任)。
・姿勢決定系のフィルタリセット動作が腐っている。リセットなのに初期化はなしで「高ゲインで収束待ち」。・履歴からSTT(スタートラッカー)単独で棄却可能なSTTの単発ノイズ除去が姿勢決定系で行われている。・上記ノイズ除去のため、誤差の累積が無いSTTよりも誤差が累積するIRUを優先するクソ設計。54p[5.1.2.(2).c]・そもそもSTTの出す値に向けて収束するだろうフィルタがSTTデータ無いのに勝手に収束していく謎の設計。・誤差が累積したら姿勢情報の絶対値が取れるセンサ(CSAS(粗太陽センサ)とSTT)を両方無視させるクソ設計。
CSASを普段使わんのはJAXA要求って明記されてるし、高ゲイン動作もJAXA要求に見える書き方されてるから、この辺のクソ設計は概ねJAXAの承認ないしは指示を受けた仕様レベルの不具合なんだろうな・・・・
開発用ツールを使用方法の共有もなしに運用フェイズに放り込むとかいうのも発注しないほうが悪いし、開発用ツールが紛らわしくてもその責任は問えないだろうからなぁ・・・使い方の分からんツールでそれっぽい位置にデータ並んでてそれ入れろ言われたらそら符号消したりしないわ。
NECに責任のある明確なミスはシミュレーション手順の省略くらいに見える。何処までも仕様と運用の問題。
今わかってるのは制御パラメータのデータ入力ミスだけであって、それ以外は判断できないよ。仕様に問題があるかどうかは、各センサの特性が分からないと何とも言えない。
スマホの姿勢制御も、実は衛星と似たような実装になってます。ハイエンドスマホなら、加速度、ジャイロ、地磁気のデータを入力としたカルマンフィルタで姿勢推定を行います。ジャイロは積分値を用いないと姿勢が分からない。加速度は姿勢は分かるけど、方向が変わらない。地磁気は唯一、姿勢や方向を即値で取得できる。
こういう特性でも、優先度はジャイロ>加速度>>>地磁気のような感じで、地磁気は優
> 今わかってるのは制御パラメータのデータ入力ミスだけであって、それ以外は判断できないよ。元コメントからもリンクされてるJAXAの報告書を参照してください。
> いくら誤差の蓄積がないセンサでも、精度や信頼性が低ければ後回しにする設計がありえる。STT(スタートラッカー)は星の配置を画像認識する姿勢判定システムなので、地磁気のような激しい継続的な誤差を生じるシステムではないので余り比較はできません。報告内(54p)でもSTTに発生する棄却対象のデータは「単発的なノイズ変動」と表現されています。5.1.2の(2)のcでは「長期的にSTTとIRUが異なっていた場合
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家
プログラムミスといえるかな? (スコア:3, 参考になる)
「産経ニュースによると、NECの担当者が姿勢制御用エンジンの噴射データを誤って入力したためとする報告書をJAXAがまとめた。」という主旨に則って言うと、ここでいう「プログラム」は衛星搭載プログラムではないんじゃないかな。
JAXAの報告書 [www.jaxa.jp]では64ページに衛星に送る姿勢制御用パラメータを作成する、地上で動かすツールのことが取り上げられています。
このツールは納入物件かどうか知りませんが、「当該2ツールは、JAXAによる「運用ツール化すべき対象」となっておらず、いずれも開 発試験時に設計を熟知した開発者が使用する開発ツールをそのまま活用したため、 事前にツールの手順書は準備されず、作業訓練も実施されていなかった。 」ということなので内部で使用していたものの可能性があります。要は内輪の作業支援ツールみたいなものでしょう。
だから、報告書でも、ツールの設計ミスとはいっておらず、①パラメータ作成時のデータ入力誤り、②検証の漏れ というオペレーション上の問題であった、としています。
双方ともプレスリリースみたいなものを発表していないので、記事の「観測衛星失敗はプログラムミス」という表現が誰のものなのかよくわかりませんが、衛星の姿勢制御動作を設定することを「プログラムする」として、そのプログラムをミスした(パラメータ設定をミスした)という意味で言っているようにも思われます。NC機械にあたえる加工プログラムのミス(でバイトが折れた)みたいなものかと。
Re:プログラムミスといえるかな? (スコア:1)
確かにそのデータ入力ミスを焦点にしてるような感じだけど、
他の箇所の問題のほうがプログラムのミス(バグ)らしさがある(が、それらは多分発注時点での仕様でJAXA責任)。
・姿勢決定系のフィルタリセット動作が腐っている。リセットなのに初期化はなしで「高ゲインで収束待ち」。
・履歴からSTT(スタートラッカー)単独で棄却可能なSTTの単発ノイズ除去が姿勢決定系で行われている。
・上記ノイズ除去のため、誤差の累積が無いSTTよりも誤差が累積するIRUを優先するクソ設計。54p[5.1.2.(2).c]
・そもそもSTTの出す値に向けて収束するだろうフィルタがSTTデータ無いのに勝手に収束していく謎の設計。
・誤差が累積したら姿勢情報の絶対値が取れるセンサ(CSAS(粗太陽センサ)とSTT)を両方無視させるクソ設計。
CSASを普段使わんのはJAXA要求って明記されてるし、高ゲイン動作もJAXA要求に見える書き方されてるから、
この辺のクソ設計は概ねJAXAの承認ないしは指示を受けた仕様レベルの不具合なんだろうな・・・・
開発用ツールを使用方法の共有もなしに運用フェイズに放り込むとかいうのも発注しないほうが悪いし、
開発用ツールが紛らわしくてもその責任は問えないだろうからなぁ・・・
使い方の分からんツールでそれっぽい位置にデータ並んでてそれ入れろ言われたらそら符号消したりしないわ。
NECに責任のある明確なミスはシミュレーション手順の省略くらいに見える。
何処までも仕様と運用の問題。
Re: (スコア:0)
今わかってるのは制御パラメータのデータ入力ミスだけであって、それ以外は判断できないよ。
仕様に問題があるかどうかは、各センサの特性が分からないと何とも言えない。
スマホの姿勢制御も、実は衛星と似たような実装になってます。
ハイエンドスマホなら、加速度、ジャイロ、地磁気のデータを入力としたカルマンフィルタで姿勢推定を行います。
ジャイロは積分値を用いないと姿勢が分からない。
加速度は姿勢は分かるけど、方向が変わらない。
地磁気は唯一、姿勢や方向を即値で取得できる。
こういう特性でも、優先度はジャイロ>加速度>>>地磁気のような感じで、地磁気は優
Re: (スコア:0)
> 今わかってるのは制御パラメータのデータ入力ミスだけであって、それ以外は判断できないよ。
元コメントからもリンクされてるJAXAの報告書を参照してください。
> いくら誤差の蓄積がないセンサでも、精度や信頼性が低ければ後回しにする設計がありえる。
STT(スタートラッカー)は星の配置を画像認識する姿勢判定システムなので、
地磁気のような激しい継続的な誤差を生じるシステムではないので余り比較はできません。
報告内(54p)でもSTTに発生する棄却対象のデータは「単発的なノイズ変動」と表現されています。
5.1.2の(2)のcでは「長期的にSTTとIRUが異なっていた場合