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ソ連だって地図の国外持ち出しは厳禁だったし、共産圏では普通。今更取り立てて言うほどのことでも。
ソ連だって地図の国外持ち出しは厳禁だったし、共産圏では普通。 今更取り立てて言うほどのことでも。
すみません。こういう思い込みって、なんか日本では常識のようなんですが、いったいどこから来るんでしょうね? 私は地図収集が趣味なので、1970年代当時から東欧の地図類は大量に買い集めていましたよ。地図だけではなく、訪問国の時刻表や電話帳は情報の宝庫。各国・各都市で買い集めていました。ソ連に関してはトランジットしかしたことがないので知らないけれど。 ハンガリーなんかの場合だと、まだ社会主義時代にも県別に詳細な国土基本図が発売されており、ワルシャワ条約の規定で軍事基地は載せられないことになっていたので、「ソ連空軍基地」のような記載はありませんでしたが、ソ連軍の飛行場のある場所には施設名は書いてないけれども見事に滑走路の形で「緑地」が記載されておりました。ハンガリー国土地理院の「ソ連軍基地だって明記しなきゃ良いんだろう?」という矜持が見て取れて愉快でした。 なお、ハンガリー、チェコスロヴァキア、ポーランド、東独等も詳細な自動車地図帳が販売されておりました。これも非常に詳しいものでしたが、お国柄がよく現れており、ハンガリーの自動車地図帳では民間空港は滑走路からターミナル、ハンガーまで詳しく描画されていましたが、東独の地図はベルリンのシェーネフェルト国際空港のような西側の民間航空機も離着陸するので空港情報は当然国際的に公開されているはずなのに、空港のある場所にはポツンと空港を表わすアイコンが置かれているだけで、滑走路もターミナルも描画されておらず、1ページ丸ごと中央に空港のアイコンしかないという間の抜けた描写になっておりました。 ルーマニアに関しては国土の西半分のトランシルヴァニア地方の地方図や都市地図はハンガリー側で詳細な地図が販売されておりました(1920年までハンガリー領だったのでハンガリーの国土地理院に詳しい測量データが残っている)。しかし、ルーマニアの国土面積のほぼ半分を占める本来のルーマニア本土(首都ブカレストを含む旧ワラキアとモルドヴァ)に関してはろくな地図が存在しておりませんでした。首都ブカレストの都市地図も、ハンガリーで出ているものには「市役所」とか「オペラハウス」とか施設名が詳しく載っているのに、ルーマニアで刊行されているブカレストの地図は、ハンガリーで刊行されているものよりもサイズははるかに巨大なのに、記載されているのは通りと広場の名前だけで施設名は一切記載されておりませんでした。これは「地図情報が機密」だったのではなく、単にルーマニアが後進国だったために国内の測量ができてなかったためと考えるのが自然。(実は地図と言うのは相当な先進国でないと作れない。)そのルーマニアでも2010年頃に訪れたときには詳細な自動車地図が売られておりました。たぶん、衛星写真等からコンピュータで作図したのだと想像しています。 なお、まだ1970年代の社会主義時代のハンガリーの国土地理院は英語とフランス語で世界中の地図の変更事項を知らせる国際雑誌を発行しており、世界中の地図官庁や地図企業が購読しておりましたが、日本の国土地理院も日本国内の地図の変更状況を通知する『地図情報』という雑誌を発行し始めました。これが体裁や表紙のデザイン、レイアウトまでハンガリーの国土地理院の雑誌そっくりだったのには苦笑しました。
面白すぎるからここじゃなくてブログとかで語って欲しい
地図から消されていた閉鎖都市 [wikipedia.org]があったから地図は持ち出し禁止という勘違いが生じたんですかね
トムスクとかスターシティとか
シーボルト事件とかありましたね……
そういう反中キャンペーンなのでしょう。
ただ、平和ボケした日本人が観光しに行って現地では厳罰になる行為をやって逮捕されないように知識を広めるのは良いことなんじゃないかな。
しかし、自動運転車はただの地図情報ではなくて3Dマップだから軍事上とても高いレベルの情報になるわけです。
中国はもちろん、日本でも3Dマップの作製や管理に何らかの規制は必要だと思いますが、国難という割には、こういうことに牧歌的な国ですね。
シーボルト事件なんてわすれられてるか
人が入り込むようになると地形・地勢・植生はばれるとあきらるしかない
ばれてはまずい施設があると人の出入りや地図の取得を制限した国もあるけど#アメリカもやってたんじゃなかったか逆に怪しまれてしつこく調べられたりするので逆効果だったり
#場所特定されないように全中国なのかも
ばれてはまずい施設があると人の出入りや地図の取得を制限した国もあるけど #アメリカもやってたんじゃなかったか 逆に怪しまれてしつこく調べられたりするので逆効果だったり
その通りですね。かつてのハンガリーでも軍事施設の周辺には撮影禁止の標識が立っていましたが(空港とか駅とかはOKでした。あくまでも軍事基地とか駐屯地の周囲のみ)、ハンガリーの大臣に「バッカじゃないの? こんな標識がなければ誰もそこが軍事施設だと気付かないのに、そんな標識を出せば、わざわざここの軍事施設があると宣伝してるようなもんじゃないですか? この前も高速道路を走っていたら「撮影禁止」の標識があったのでクルクル周囲を見回していたら、森の反対側に駐屯地があるのがわかりました。あんなの無ければ誰も気付かずに通り過ぎるのに」と言ったことがありました。すると彼も「いや、まったくその通り。まったく馬鹿げてるんで我々もやりたくないんだけれどもね。馬鹿なロシア人どもがああいう幼稚な標識に固執してるんだよ。ワルシャワ条約で標識の設置が義務付けられているんでどうしようもないんだよね」と嘆いておりました。 ちなみに、戦前戦中の日本だけではなく、1980年代の日本でもソ連東欧諸国からの観光客の団体旅行等では長崎のグラバー邸は訪問禁止でした。グラバー邸から軍港が見えてしまうからだそうです。(ただし、個人旅行客はOKだったらしいから尻抜け?)
> #アメリカもやってたんじゃなかったか
エリア51のことか
韓国だって [itmedia.co.jp]
日本だって70数年前までは白抜きだらけの地図でしたね.
馬鹿は黙ってろ
戦争中は軍事関係を中心に重要施設を地図から削除していたなんて馬鹿でも知っているよな
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
別に昔から (スコア:0)
ソ連だって地図の国外持ち出しは厳禁だったし、共産圏では普通。
今更取り立てて言うほどのことでも。
Re:別に昔から (スコア:5, 参考になる)
ソ連だって地図の国外持ち出しは厳禁だったし、共産圏では普通。
今更取り立てて言うほどのことでも。
すみません。こういう思い込みって、なんか日本では常識のようなんですが、いったいどこから来るんでしょうね?
私は地図収集が趣味なので、1970年代当時から東欧の地図類は大量に買い集めていましたよ。地図だけではなく、訪問国の時刻表や電話帳は情報の宝庫。各国・各都市で買い集めていました。ソ連に関してはトランジットしかしたことがないので知らないけれど。
ハンガリーなんかの場合だと、まだ社会主義時代にも県別に詳細な国土基本図が発売されており、ワルシャワ条約の規定で軍事基地は載せられないことになっていたので、「ソ連空軍基地」のような記載はありませんでしたが、ソ連軍の飛行場のある場所には施設名は書いてないけれども見事に滑走路の形で「緑地」が記載されておりました。ハンガリー国土地理院の「ソ連軍基地だって明記しなきゃ良いんだろう?」という矜持が見て取れて愉快でした。
なお、ハンガリー、チェコスロヴァキア、ポーランド、東独等も詳細な自動車地図帳が販売されておりました。これも非常に詳しいものでしたが、お国柄がよく現れており、ハンガリーの自動車地図帳では民間空港は滑走路からターミナル、ハンガーまで詳しく描画されていましたが、東独の地図はベルリンのシェーネフェルト国際空港のような西側の民間航空機も離着陸するので空港情報は当然国際的に公開されているはずなのに、空港のある場所にはポツンと空港を表わすアイコンが置かれているだけで、滑走路もターミナルも描画されておらず、1ページ丸ごと中央に空港のアイコンしかないという間の抜けた描写になっておりました。
ルーマニアに関しては国土の西半分のトランシルヴァニア地方の地方図や都市地図はハンガリー側で詳細な地図が販売されておりました(1920年までハンガリー領だったのでハンガリーの国土地理院に詳しい測量データが残っている)。しかし、ルーマニアの国土面積のほぼ半分を占める本来のルーマニア本土(首都ブカレストを含む旧ワラキアとモルドヴァ)に関してはろくな地図が存在しておりませんでした。首都ブカレストの都市地図も、ハンガリーで出ているものには「市役所」とか「オペラハウス」とか施設名が詳しく載っているのに、ルーマニアで刊行されているブカレストの地図は、ハンガリーで刊行されているものよりもサイズははるかに巨大なのに、記載されているのは通りと広場の名前だけで施設名は一切記載されておりませんでした。これは「地図情報が機密」だったのではなく、単にルーマニアが後進国だったために国内の測量ができてなかったためと考えるのが自然。(実は地図と言うのは相当な先進国でないと作れない。)そのルーマニアでも2010年頃に訪れたときには詳細な自動車地図が売られておりました。たぶん、衛星写真等からコンピュータで作図したのだと想像しています。
なお、まだ1970年代の社会主義時代のハンガリーの国土地理院は英語とフランス語で世界中の地図の変更事項を知らせる国際雑誌を発行しており、世界中の地図官庁や地図企業が購読しておりましたが、日本の国土地理院も日本国内の地図の変更状況を通知する『地図情報』という雑誌を発行し始めました。これが体裁や表紙のデザイン、レイアウトまでハンガリーの国土地理院の雑誌そっくりだったのには苦笑しました。
Re: (スコア:0)
面白すぎるからここじゃなくてブログとかで語って欲しい
Re: (スコア:0)
地図から消されていた閉鎖都市 [wikipedia.org]があったから地図は持ち出し禁止という勘違いが生じたんですかね
トムスクとかスターシティとか
Re:別に昔から (スコア:2)
シーボルト事件とかありましたね……
Re: (スコア:0)
そういう反中キャンペーンなのでしょう。
ただ、平和ボケした日本人が観光しに行って現地では厳罰になる行為を
やって逮捕されないように知識を広めるのは良いことなんじゃないかな。
しかし、自動運転車はただの地図情報ではなくて3Dマップだから軍事上
とても高いレベルの情報になるわけです。
中国はもちろん、日本でも3Dマップの作製や管理に何らかの規制は必要
だと思いますが、国難という割には、こういうことに牧歌的な国ですね。
Re: (スコア:0)
シーボルト事件なんてわすれられてるか
人が入り込むようになると地形・地勢・植生はばれるとあきらるしかない
ばれてはまずい施設があると人の出入りや地図の取得を制限した国もあるけど
#アメリカもやってたんじゃなかったか
逆に怪しまれてしつこく調べられたりするので逆効果だったり
#場所特定されないように全中国なのかも
Re:別に昔から (スコア:3)
ばれてはまずい施設があると人の出入りや地図の取得を制限した国もあるけど
#アメリカもやってたんじゃなかったか
逆に怪しまれてしつこく調べられたりするので逆効果だったり
その通りですね。かつてのハンガリーでも軍事施設の周辺には撮影禁止の標識が立っていましたが(空港とか駅とかはOKでした。あくまでも軍事基地とか駐屯地の周囲のみ)、ハンガリーの大臣に「バッカじゃないの? こんな標識がなければ誰もそこが軍事施設だと気付かないのに、そんな標識を出せば、わざわざここの軍事施設があると宣伝してるようなもんじゃないですか? この前も高速道路を走っていたら「撮影禁止」の標識があったのでクルクル周囲を見回していたら、森の反対側に駐屯地があるのがわかりました。あんなの無ければ誰も気付かずに通り過ぎるのに」と言ったことがありました。すると彼も「いや、まったくその通り。まったく馬鹿げてるんで我々もやりたくないんだけれどもね。馬鹿なロシア人どもがああいう幼稚な標識に固執してるんだよ。ワルシャワ条約で標識の設置が義務付けられているんでどうしようもないんだよね」と嘆いておりました。
ちなみに、戦前戦中の日本だけではなく、1980年代の日本でもソ連東欧諸国からの観光客の団体旅行等では長崎のグラバー邸は訪問禁止でした。グラバー邸から軍港が見えてしまうからだそうです。(ただし、個人旅行客はOKだったらしいから尻抜け?)
Re: (スコア:0)
> #アメリカもやってたんじゃなかったか
エリア51のことか
Re: (スコア:0)
韓国だって [itmedia.co.jp]
Re: (スコア:0)
日本だって70数年前までは白抜きだらけの地図でしたね.
Re: (スコア:0)
馬鹿は黙ってろ
Re: (スコア:0)
戦争中は軍事関係を中心に重要施設を地図から削除していたなんて馬鹿でも知っているよな