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「カール・レーフラー残したタイプライター原稿」と称する書類の画像を見た安岡氏が、日記 [srad.jp]で
日付が「23/05/24」のドイツ語の原稿が、ブラザー工業のタイプライター活字で打たれていること自体、ワケがわからない
と一蹴しているのがすごいな、と。画像を見ると文字が結構かすれて読むのも一苦労って感じなのに…
調査委員は、そういったことの鑑定もしておけば、もっとすんなりとねつ造認定できたんじゃじゃないかと思いましたね。
どの点がわけがわからないのかすら一般人にはわからないそのくらいすごい鑑定力なんだろうなあ
俺たちなんざ「女学院の院長さんだからブラジャーには縁があるんでしょ」とド洒落を思いつくくらいしかできないのに
とはいえ適当に切り張りしてWordでタイプライター風フォントにしただけってのは分かるでしょ。こんなん一目で大草原不可避ですやん。日付もタイトルも日本式だし。
それが「ブラザー工業社製Brother Deluxeの字体」と見抜くのは流石のプロだけどな。タイプライターで打った文字はこんな風に [wikimedia.org]濃さが揺らいで上下左右にズレてんのが当たり前なのさ。
こんなん一目で大草原不可避ですやん。日付もタイトルも日本式だし。
「23/05/24」(1924年5月23日)のことならば(違っていたら申し訳ない)これは日本式ではなく、欧州大陸でごく一般的な日付の記述方式です。この「日・月・年」という配列はドイツはもちろん、フランスでもイタリアでもスペインでもポーランドでも同じです。(原則として修飾語が後ろに立つという印欧語族の文法的な特徴によります。米語の「月・日・年」という順序は大きい方から小さい方に記述する方式とも、小さい方から大きい方に記述する方式とも違い、論理的に謎の配列です。なお米語ではなく、本家の英語の方は欧州の
これは昔から知りたかったこと。ありがとう。
住所の表記も気になってる。何かお知りでしたら教えてほしい。(日本式は大きい場所から小さい場所になるが、アメリカは逆に近い。ヨーロッパもかな)
住所の表記も気になってる。何かお知りでしたら教えてほしい。 (日本式は大きい場所から小さい場所になるが、アメリカは逆に近い。ヨーロッパもかな)
住所も姓名の順序と同じで、基本はその言語で修飾語が被修飾語に先行するのか、被修飾語が修飾語に先行するのか、言い方を変えれば、後置詞を使う言語なのか、前置詞を使う言語なのかで決まってきます。 前置詞を使う言語では氏名が名姓の順序になり日付が日月年になるように住所も小さい方から大きい方に記述しますが、後置詞を使う言語では氏名は姓名の順序になり、日付は年月日、住所は大きい方から小さい方に記述します。 なので日本語やハンガリー語のような後置詞言語では住所も大きい方から小さい方に記述します。ハンガリー語の場合は郵便番号も住所の先頭に書きます。市販の封筒には郵便番号を記入するように朱色の四角い枠が印刷されているのも日本と全く同じですが、これはハンガリーの郵便番号読み取り機が東芝製だからです。ただし宛名書きを手書きではなく、印字する場合には郵便番号は朱色の枠内に記入しないように注意されています。理由はラテン文字の場合印刷した数字と手書きの数字の形が違い過ぎるので、両方を同時に読み取ることは1970年代の技術では不可能だったからです。 住所の順序は言語のタイプによって順序が決まりますが、姓名の順序と同じで、政治的・文化的な理由で本来の順序とは違っている言語も存在します。日本でも長い間日本人の氏名のローマ字表記は名姓の順序に倒置することが推奨されてきていました。やっと最近英語でも日本人名は姓名の順序で表記する機運が生まれてきました。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190521/k10011923541000.html [nhk.or.jp] 氏名表記に関しては欧米でも文献目録や人名索引では姓名の順で氏名を表記しますが、日本ではこの場合「姓を先にして姓の後にコンマを打つ」と理解されているようですが、これは正確ではありません。コンマは「本来の語順を倒置している」という意味ですので、本来姓名の順序の日本人やハンガリー人の姓名の場合、姓の後にコンマを打つべきではないのですが、コンマを打ってしまっている日本人が大多数のようです。 ヨーロッパでは住所の書き方はハンガリー以外は基本、小さい方から大きい方に記述しますが、面白いことにドイツ語圏では大きい方から小さい方に書いておりました。ただし、ドイツ語圏では20世紀末に住所表記の順序を「欧州で一般的な順序に変更する」という決定が下されており、現在ではドイツ語圏でも小さい方から大きい方に記述するようになっております。 なお「万国郵便条約の施行規則」http://www.soumu.go.jp/main_content/000527115.pdf [soumu.go.jp] では宛名書きの住所は国名と市町村名を大文字で記載するということ以外、順序に関する定めはないようです。私自身は日本の住所もローマ字では日本語の住所表記の順序で記載するようにしております。その住所表記を使って配達するのは日本の郵便局員だからです。外国に EMS 等を送ろうとすると、ごくたまに郵便局で「差出人の(日本の)住所はこの順序ではいけない」と指摘されることがありますが、それに対して法的根拠を訊ねると答えられる職員はおらず、結局、それで受付けてもらっています。日本人は郵便局員も含めて何となく米国での住所表記方式が世界標準の住所表記方式だと根拠無く信じてしまっているようです。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
タイプライター鑑定 (スコア:5, 興味深い)
「カール・レーフラー残したタイプライター原稿」と称する書類の画像を見た安岡氏が、日記 [srad.jp]で
と一蹴しているのがすごいな、と。画像を見ると文字が結構かすれて読むのも一苦労って感じなのに…
調査委員は、そういったことの鑑定もしておけば、もっとすんなりとねつ造認定できたんじゃじゃないかと思いましたね。
Re: (スコア:0)
どの点がわけがわからないのかすら一般人にはわからない
そのくらいすごい鑑定力なんだろうなあ
俺たちなんざ「女学院の院長さんだからブラジャーには縁があるんでしょ」とド洒落を思いつくくらいしかできないのに
Re: (スコア:2, 参考になる)
とはいえ適当に切り張りしてWordでタイプライター風フォントにしただけってのは分かるでしょ。
こんなん一目で大草原不可避ですやん。日付もタイトルも日本式だし。
それが「ブラザー工業社製Brother Deluxeの字体」と見抜くのは流石のプロだけどな。
タイプライターで打った文字はこんな風に [wikimedia.org]濃さが揺らいで上下左右にズレてんのが当たり前なのさ。
Re: (スコア:2)
こんなん一目で大草原不可避ですやん。日付もタイトルも日本式だし。
「23/05/24」(1924年5月23日)のことならば(違っていたら申し訳ない)これは日本式ではなく、欧州大陸でごく一般的な日付の記述方式です。この「日・月・年」という配列はドイツはもちろん、フランスでもイタリアでもスペインでもポーランドでも同じです。(原則として修飾語が後ろに立つという印欧語族の文法的な特徴によります。米語の「月・日・年」という順序は大きい方から小さい方に記述する方式とも、小さい方から大きい方に記述する方式とも違い、論理的に謎の配列です。なお米語ではなく、本家の英語の方は欧州の
Re: (スコア:0)
これは昔から知りたかったこと。ありがとう。
住所の表記も気になってる。何かお知りでしたら教えてほしい。
(日本式は大きい場所から小さい場所になるが、アメリカは逆に近い。ヨーロッパもかな)
Re:タイプライター鑑定 (スコア:2)
住所の表記も気になってる。何かお知りでしたら教えてほしい。
(日本式は大きい場所から小さい場所になるが、アメリカは逆に近い。ヨーロッパもかな)
住所も姓名の順序と同じで、基本はその言語で修飾語が被修飾語に先行するのか、被修飾語が修飾語に先行するのか、言い方を変えれば、後置詞を使う言語なのか、前置詞を使う言語なのかで決まってきます。
前置詞を使う言語では氏名が名姓の順序になり日付が日月年になるように住所も小さい方から大きい方に記述しますが、後置詞を使う言語では氏名は姓名の順序になり、日付は年月日、住所は大きい方から小さい方に記述します。
なので日本語やハンガリー語のような後置詞言語では住所も大きい方から小さい方に記述します。ハンガリー語の場合は郵便番号も住所の先頭に書きます。市販の封筒には郵便番号を記入するように朱色の四角い枠が印刷されているのも日本と全く同じですが、これはハンガリーの郵便番号読み取り機が東芝製だからです。ただし宛名書きを手書きではなく、印字する場合には郵便番号は朱色の枠内に記入しないように注意されています。理由はラテン文字の場合印刷した数字と手書きの数字の形が違い過ぎるので、両方を同時に読み取ることは1970年代の技術では不可能だったからです。
住所の順序は言語のタイプによって順序が決まりますが、姓名の順序と同じで、政治的・文化的な理由で本来の順序とは違っている言語も存在します。日本でも長い間日本人の氏名のローマ字表記は名姓の順序に倒置することが推奨されてきていました。やっと最近英語でも日本人名は姓名の順序で表記する機運が生まれてきました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190521/k10011923541000.html [nhk.or.jp]
氏名表記に関しては欧米でも文献目録や人名索引では姓名の順で氏名を表記しますが、日本ではこの場合「姓を先にして姓の後にコンマを打つ」と理解されているようですが、これは正確ではありません。コンマは「本来の語順を倒置している」という意味ですので、本来姓名の順序の日本人やハンガリー人の姓名の場合、姓の後にコンマを打つべきではないのですが、コンマを打ってしまっている日本人が大多数のようです。
ヨーロッパでは住所の書き方はハンガリー以外は基本、小さい方から大きい方に記述しますが、面白いことにドイツ語圏では大きい方から小さい方に書いておりました。ただし、ドイツ語圏では20世紀末に住所表記の順序を「欧州で一般的な順序に変更する」という決定が下されており、現在ではドイツ語圏でも小さい方から大きい方に記述するようになっております。
なお「万国郵便条約の施行規則」http://www.soumu.go.jp/main_content/000527115.pdf [soumu.go.jp] では宛名書きの住所は国名と市町村名を大文字で記載するということ以外、順序に関する定めはないようです。私自身は日本の住所もローマ字では日本語の住所表記の順序で記載するようにしております。その住所表記を使って配達するのは日本の郵便局員だからです。外国に EMS 等を送ろうとすると、ごくたまに郵便局で「差出人の(日本の)住所はこの順序ではいけない」と指摘されることがありますが、それに対して法的根拠を訊ねると答えられる職員はおらず、結局、それで受付けてもらっています。日本人は郵便局員も含めて何となく米国での住所表記方式が世界標準の住所表記方式だと根拠無く信じてしまっているようです。