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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
チェックトランケーション (スコア:1)
ひとつは、技術的な問題です。欧米のチェックトランケーションは、ほとんどの交換対象としているのが小切手、特に事務負担が重いパーソナル・チェックなどの処理ですが、日本の手形交換所を経由するそれは、ほとんどが手形です。手形の場合、たとえば電子化するとなると裏書をどうするか、とかイメージングデータの保存など技術的なハードルが高いことです。
二番には、コスト的な問題があります。現在稼動してる手形交換ネットワークは、90年代初頭に構築されたシステム(第三次システム)ですが、全銀協が計画しているのは既存システムと交換所の大半を破棄して、全銀ネット(内国為替制度)とイメージデータを保存する手形交換所システム、そして各銀行(手形の受け入れ銀行側に)イメージングシステムを導入する必要があります。
銀行としては、事務負担が重い手形小切手交換の電子化を行うのは利に適ったことかもしれませんが、実際のところ手形交換所で交換される手形小切手の数は減少を続けています。果たして、膨大な投資に似合うコスト削減が可能なのかという点が、特に地方銀行などからあったと聞きます。
三番目には法的問題があります。欧米の場合でも、チェックトランケーションシステムの導入に際しては、従来の手形小切手法制の改正を行っていますが、日本の場合にも大規模な改正が必要と見られています。決済スキームが示されない限り、どのような法律構成をとればいいか不明ですし、実際にこの辺のところを研究されている先生は少ないのではないかと思います。
もうひとつ、民法の関係から言えば民法478条との関係が問題になります。民法478条は、債権の準占有者に対する弁済に関する条項ですが、たとえば偽造された手形・小切手の提示があった場合、イメージデータだけで手形・小切手の確認を行う支払銀行が、善意・無過失であると言えるに足りる技術的確認方法を設定できるかどうか疑問である点です。
この辺の話は、ペーパーベースな資料でしか参考になりそうなものがないですけど、とりあえず法的問題に関しては
西村寿一(全国銀行協会事務システム部)、大野正文(同業務部)『電子的な手形決済をめぐる動向』ジュリスト1329号100P
金融法務研究会『チェックトランケーションにおける法的問題について』(平成13年報告書)
全銀協『チェックトランケーション導入に関する基本方針について』金融2002.4
Re:チェックトランケーション (スコア:1)
実は、今日のクローズアップ現代(BSでこの後再放送)で、SCBの電子手形の話題が少し触れられていたのでアレなんですが、最初から現物が存在しない形での電子手形についてはある程度電子化も可能なんじゃないかなと思ったりします
ただし、手形の電子化がなじむのかという問題に関しては疑問があります。たとえば、提示の問題ですが、手形法38条は手形交換所にて提示を行わなければならないとしており、またこの点につき国際条約との関係が問題になります。ジュネーブ条約を批准していない英米法の場合では、特別法によって解決していますが、手形交換所概念の拡張や占有改定理論など、電子交換のための法理論としてはいくつかの案が出されており、このあたりのところが解決されているのかなぁと思うのです。