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SCO問題のまとめ (スコア:1)
3/7SCOがIBMをUNIXに関する秘密情報の漏洩で訴える [srad.jp]
IBMがUNIXのコードを不正にリークして、そのためにLinuxなどがシェアを伸ばし、UNIXの権利を持つSCOが打撃を受けた、という主張。
4/29SCO:次はRedHatとSuSE、kernel.orgは問題なし [srad.jp]
「プロプラエタリなソースをコピペしただけだったり、Sytem V [UNIX]からの出自を隠す為だけに改変されたものを多数みつけている」「Linusを筆頭に大勢が開発したカーネルについて話をしているのではない」
5/15SCO、Linuxユーザに法的責任と警告 [srad.jp]
Linuxは勝手にUNIXのコードを流用した「未認可のUNIX派生物」であり、これを使うユーザーに対しても法的な責任が及ぶ場合がある、と警告した
5/19マイクロソフトがSCOからUNIXのライセンスを取得へ [srad.jp]
利用許諾を得ただけ。
5/29NovellからSCOへの公開書簡:SCOはUNIXの知的財産権を有しない [srad.jp]
UNIXに関する知的財産権をSCOが持っているわけではないことを認め、IBMとは契約違反で争うことに。
6/17SCOがIBMのUNIXライセンスを打ち切り [srad.jp]
タイトル通り。
7/19Linux免罪符始めました by SCO [srad.jp]
エンドユーザー向けにライセンスを販売開始。
9/7SCOがSGIを訴える? [srad.jp]
なぜか放置されていたSGIを訴えるかもしれないという情報。
yp
仮説の吟味1 (スコア:1)
8/6のSUNがOSDLに参加 [srad.jp]でもいくつか指摘されている(されているも何も、そのうちのひとつは私の指摘だが)が、少なくともSUNを対象にそのような交渉を行ったのは事実らしい。
しかし、経過を見ると、あの程度の準備で天下のIBMに喧嘩を売ったというのは非常に奇妙だ。最初は知的財産権で争おうとして、後からやっぱり契約違反、というのはいくらなんでも軽率すぎる。とりあえずふっかけてみてダメだったらあきらめる、という選択肢もあったはずである。
結局IBM、遂にSCOを反訴 [srad.jp]ということになったが、ただ吹っかけてみただけでこれだけ大きなリスクを背負うというのは考えにくい。
最初の訴訟相手がIBMだったのも、唐突な印象だ。もっと弱そうな相手をまず訴え、有利な条件で和解しておいて、IBMのような強そうなところには「こんな面倒なことになりますよ、黙って金払いましょうよ」と持ちかけるのが自然だろう。
ということで、前半の大筋としては、
SCOがSUNやIBMに接触>SUNは金を払ったがIBMは拒否>IBMを訴えた
という流れだったことに違いはないだろうが、この仮説*だけ*では、SCOの過度に攻撃的な行動に説明がつかない。
/* SCOの経営陣が、前後の見境もつかないほど愚かだったという解釈も不可能ではないが、これは他の仮説がすべて棄却された後でのみ採用すべき仮説だろう */
yp
仮説の吟味2 (スコア:1)
1.勝てる自信があった
これが一番素直な解釈だろう。が、これではなぜIBMを先に訴えたのかという疑問が解決しない。IBMとの訴訟だけが本命で、その他の企業へのクレームはポーズだけ、ということも考えられるが、それだとここまで手広く喧嘩を売っていることの説明がつかない。
2.訴訟には勝つ自信があり、手広い喧嘩売りはプラスアルファの利益を狙ったもの
とも考えられるが、プラスアルファの利益とは具体的に何かといえば、Linuxを叩くことでMSからの支援を得るというとということぐらいしか考えられない。が、普通に訴訟をやって勝てるなら、あえて暴れるリスクは受け入れにくいのではないか。
3.訴訟にはある程度の勝ち目があるが、それまで体力が持ちそうにないのでMSの支援を狙っている
頭から否定はできないが、SCOがMSに対してある程度勝訴の見込みを示せたのであれば、あれほど暴れなくてもそこそこの支援は取り付けられたはずである。また、敗訴した場合にはリスクも大きい。
4.(勝てる可能性の高さに関わらず)訴訟での勝利は狙っておらず、幹部がゴールデンパラシュートでの着地を狙っている
現在のところこれが一番ありそうに見える。MSとSCOの間に密約があるとかないとかそういうことではなくて、Linux陣営の足を引っ張りつづけている限り、MSはSCOが潰れない程度の支援(各種ライセンスの購入で現金を補給したり)はしてくれるだろうという目論見は、それほど非現実的ではない。また、この場合のMSの支援も、企業として責められるような性質のものではないと思う(潰れてくれない方がありがたい企業の延命をしているだけ)。
ということで、個人的には4の仮説に説得力を感じている。
yp
仮説の吟味3 (スコア:1)
SCOの株価は2000年前半(100ドル以上)から右肩下がりに下がりつづけ、2001年10月にいったん底を打ち(2ドル台)、その後小さな上げ下げがあって(2ドル台~5ドル台)、2002年10月から2003年2月の間はほぼ横ばい(2.5ドル程度)となっている。
これが、2003年2月末から徐々に上がり始め、5月に大幅に上がり、6月以降緩やかに値上がりして9/8日現在で16ドルを超えている。
市場が評価したからといって、SCOに正当性があることの根拠にはならない(株を買う人の多くはコードなど読めないし、GPLが何のことなのかも多分知らない;Linuxの権利を持っている会社が現れたらしい、MSもその会社に金を払ったらしいということを知っているだけだ)が、このような状況になってしまえば、*たとえ当初の意図はそうでなかったとしても*、後から仮説4のように方針を転換することも十分ありえる。
7/30の自社株売却をがんばるSCO経営陣 [srad.jp]という報告にもあるように、SCOの幹部は自社株を持ちつづけるよりも、この段階で現金化することを選んだようだ(持ち株のうちどのくらいの割合を売りに出したのかはわからないが)。
ただ、これは敗訴した場合のリスクを避けるための対応とも解釈でき、かならずしもSCOの経営陣が訴訟を諦めているということにはならない。また、たとえ敗訴のリスクを恐れて現在の経営者が逃げたとしても、残った社員で訴訟に勝つ可能性はゼロにはならない。
# 仮説4の説明で「勝てる可能性の高さに関わらず」としているのもこのため。
なによりも、仮説4を採用すると、これまでのSCOの動きが非常に無駄なく説明できる。まず、IBMを訴えて世間の注目を集める、次にLinuxユーザーに圧力をかけてMSから支援を得る(実際にはライセンスを買っただけだが、Linux陣営をかき回してくれる企業としての評価が、多少はこれを後押ししていたはずだ)、以後定期的に大きな動きを見せて世間の注目が失われないようにする、といった具合だ。
結果的に、市場は上記のような動きを見せ、ほぼ目論見どおりということになった。MSやSUNはライセンス料を払っているという事実から、現在の経営陣が(IBM相手に訴訟に踏み切ったというだけで)責任を問われる危険も少ないように思う。
また、SUNとMSがそれぞれSCOからライセンスを買った時期がそれぞれ絶妙なのだが、ここを突っ込んでも陰謀論にしかならないのでやめておく(恐らくは成りゆき上の偶然だろう)。
yp