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マイクロビームでCellを撃て」記事へのコメント

  • 放射線照射によって細胞がアポトーシスを起こしてDNAが切断されたのか放射線そのものに
    よって切断されたのか分かりませんね.
    anti-apoptoicな条件でやっているのだと思いますが・・・

    医療関係についてはよく知らないので当てずっぽうで言いますけれど,本当に細胞核以下の解
    像度にまでなっていなくても,特定の細胞を標的にして実験できれば神経系への影響など,単
    に精密になるだけではなく正常細胞と照射された細胞とが同居していた場合の反応も調べられ
    て放射線治療やX線診断の指針が得られそうです.

    今は付着細胞しか扱えなさそうなのですが,浮遊細胞でも使えるようにならないでしょうかね.
    神経系以外アイデアが思い浮かばない・・・
    --
    kaho
    • by y_tambe (8218) on 2004年03月12日 14時09分 (#513002) ホームページ 日記
      アポトーシス、というよりもむしろその上流にあたるDNAの損傷と修復に関するところでしょうね。

      kahoさんには説明は不要だと思いますが、放射線などによるDNA損傷が起こると細胞はまず細胞周期を停止させて分裂を停止し、遺伝子異常を広めないようにした上で、修復可能ならばDNA修復を、修復不可能であればアポトーシス(細胞の自殺)を起こします。DNAにダメージを与える因子の違い(薬剤の種類とか放射線の強さなど)によってDNA損傷の様式が異なり、それによって損傷検出/修復の機構にも違いがあるのですが、その辺の制御機構はいずれも、いわば細胞の生命活動の根幹につながるものなので、基礎研究の分野ではとても重要な領域です。

      リンク先のはまさに放射線によるDNA damage focus関係の話だと思います。これは割と最近のtopicsで、例えば二重鎖切断(DNA double strand breaks)と呼ばれるタイプの損傷を起こした部位に、p53や53BP1、ヒストンファミリーのH2AX、MDC1などが集まって、一種のフォーカス(複合体)を形成しDNA修復を行うという報告 [nih.gov]があります。
      個人的に興味深かった話題だと、テロメア短縮によって細胞増殖が停止する(senescence)ときにも同様に、短いテロメア部位には二重鎖切断のものと似たDNA damage focusが形成され、これが細胞周期停止に関与しているという報告 [nih.gov]が最近ありました。

      上述したような従来の実験だと、ディッシュ全体に放射線かけてて、そうすると細胞核でところどころ(数十カ所/核くらい)二重鎖切断によるフォーカスが見られる、という感じです。それを今回の装置だとピンスポットであてることを可能にするみたいですので、それこそ1フォーカスレベルでの解析が可能になるのでしょう。でも正直言って、そこから何が判るのか(というより、これを使わないと言えないことがあるのか)は、実際に「まさにその領域」でやっているわけではない僕には予測できないです。
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