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きっと目覚めさせるから……環境試料タイムカプセル棟で眠れ」記事へのコメント

  • by y_tambe (8218) on 2004年06月02日 19時53分 (#561529) ホームページ 日記
    少なくとも現時点では、動物の臓器や遺伝子を凍結しておいても、そこから直接生きた個体が復活できるわけではありません。そういう意味では「未来に治療方法が出来ることに賭けたヒトのコールドスリープ」のようなものだと思います。

    とりあえず現時点でも再生が可能なものですが、これには生物ごとの差もあります。
    動物の場合、精子や卵子などの生殖細胞が、凍結技術が進んでいるし個体再生も比較的容易なので、この形で液体窒素中に保存することがもっとも有用だと思われます。またマウスやサル、ヒトなど一部の動物では、理論上全ての細胞に分化可能なES細胞が確立されており、この形での保存も有用でしょう。in vitroでの実験に用いられる各種の動物培養細胞からは個体の再生は不可能ですが、凍結保存の技術(不凍液+プログラムド・フリーザー)が確立されているため、細胞株として残すことは容易です。ただし長期保存には液体窒素かそれに準ずる低温で保存する必要があります。
    細菌・真菌の場合、基本的には適切な保存培地を選択すれば-80℃でも半永久的な保存が可能ですし、アンプル中に封入して凍結乾燥すれば室温でも長期間にわたって安定な保存が出来ます。ウイルスの場合、通常は-80℃で保存すれば大丈夫です。(一部のレトロウイルスなどはやはり液体窒素ですが)

    ただ、少なくとも僕が聞いた当時の話では、植物がこの点で意外と厄介だそうで。
    おそらくは種子の凍結保存が(復活率の問題はあるでしょうが)堅実な方法なのだと思いますが、植物の場合は、培養細胞からカルスを形成させ、そこから個体そのものを再生するという、動物細胞では不可能な「培養細胞→個体再生」が可能だという強みがあります。ただし植物培養細胞やカルスの長期凍結保存技術の確立が、動物細胞よりも遅く(僕が聞いた当時~5年くらい前)、いくつかの細胞株で復活率のよい凍結/解凍条件が報告されている、という段階でした。
    現在それがどこまで進んでいるかは判りかねますが、まだまだ汎用されるプロトコルが出回る段階に至っていないように思います。
    #この辺りの現状に詳しい方のコメントを希望します。

アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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