これは、私の思いつきではなく、参考として挙げた本の"第21章 アメリカの科学ジャーナリズムはいま"に書かれている内容の受け売りなんです。
ここの記述によると、ワシントン・ポストの科学部門担当の編集者であったカート・サプリーがNSFの広報担当に転身したり、ハワード・ヒューズ医学研究所の定期刊行物にサイエンス誌のミッチ・ワルドロップなどが記事を書いていたりするそうです。
また実際問題として、アメリカのNational Association of Science Writersの専門職能向上セミナーやボストン大学を始めとする科学ジャーナリズム・プログラムでトレーニングを受けた人間の多くが広報の職を得ている、とのことだそうです。
#他の職が限られている、という消極的な理由が大きいようですが。
… 食べられるかしら? (スコア:1)
たとえば、東京大学理学部の広報担当者募集のお知らせ [u-tokyo.ac.jp]
仕事内容は以下のように書かれています
理学部広報室の業務(研究ニュースなどの原稿依頼、校正、講演会の準備、手配、見学者の対応、連絡一般)の他、本人の適性に応じて広報活動の企画や実施(広報誌の編集、インタビュー、執筆、プレスリリース制作など)を他のメンバーと協力して行ってもらいます。
採用はおそらく社会保険も何もないアルバイト待遇でしょう。(週の労働時間
Re:… 食べられるかしら? (スコア:1)
コメントで私が想定していたのはこの類いのものではなく、ISAS/JAXAの的川氏やNAOの渡部氏のような人材をどこでも確保するべきではないか、という話です。
食べていけるかどうかは、食べていけるように予算をつければいいんです。
実際、彼らは食べていってますよね。
それに、そこに予算をつけることこそが支援策だと思いますし。
そもそも広報を上手くやれば予算を取ってくることができるはずですから。支援がなくたってちゃんと予算をつけてやるべき話です。
まして、今はWebやメールマガジンなどによって、研究機関自身がマスコミなどを介さずにダイレクトに一般人に情報を発信できる時代です。ここにプロを配置するメリットはかなりあると考えています。
これは、私の思いつきではなく、参考として挙げた本の"第21章 アメリカの科学ジャーナリズムはいま"に書かれている内容の受け売りなんです。
ここの記述によると、ワシントン・ポストの科学部門担当の編集者であったカート・サプリーがNSFの広報担当に転身したり、ハワード・ヒューズ医学研究所の定期刊行物にサイエンス誌のミッチ・ワルドロップなどが記事を書いていたりするそうです。
また実際問題として、アメリカのNational Association of Science Writersの専門職能向上セミナーやボストン大学を始めとする科学ジャーナリズム・プログラムでトレーニングを受けた人間の多くが広報の職を得ている、とのことだそうです。
#他の職が限られている、という消極的な理由が大きいようですが。
個人的には、研究機関だけではなく企業の広報担当にもサイエンスのプロフェッショナルが入るべきと思っていたりもします。
例えば、大手電器メーカーがやるべきだったのは、"マイナスイオンを売り物にしたエアコンの販売"ではなく、マイナスイオンのいい加減さを暴く声明を共同で発表することではなかったでしょうか?
大学の教授が隅のほうに出す熱いけど浮いてしまうコメントよりも、松下、三菱電機、日立、NEC、ダイキンなど名前の通ったメーカーが出す簡単なプレス・リリースの方が一般にはわかりやすいし、受け入れられるでしょう。そのようなものが出ていれば、技術者も内心忸怩たる想いを抱えつつ疑似科学的製品に携わっていかなければならない事態に陥らずに済むはずだったんです。
同じことは浄水器メーカーにも言えますね。
もう一つのトピックの方。
近道がないのは同意です。"学問に王道なし"ですしね。
しかし、両親や教師など身近にいる大人が科学に興味を持っていない状況で、子供が科学に興味を持つ確率が高まるでしょうか。逆に、身近な大人が科学好きであれば、子供が科学に興味を持つ可能性がどれほど高くなるでしょうか。だから、大人に対する育成も必要なんです。
しかし、至る所で何度も指摘されていますし、私の母親が嘆いていたことですし、私も大人になってから本気で実感できるようになったことですが、全国の博物館や科学館にアレゲじゃない大人が本気で参加できるプログラムはほとんどありません。
科学離れを助長しているのは、実は自分たち自身なのかもしれません。
#イギリスのクリスマス講演のようなものをどこかがやるべきなんじゃないかと。
なんか全然とりとめがありませんし、答えになっていないような感じですが、自分の中でもあまり考えがまとまっていませんのでこんなところで。
もし、ここまで読んでくださったのであれば、こんな長文につきあっていただいてありがとうございました。
そういうものに わたしはなりたい (スコア:1)
私は某市で大学が開催している市民科学講座の運営&実態調査を手伝った事が有りますが、そういう物に参加してくれるごく稀な少数派でさえも …… 基本的には、子供に科学に興味を持ってもらうのに必要な何倍ものエネルギーをつぎ込まないと、大人は関心を示してくれません。普通の人ってそんなものです。
例えば、「Eagles」に「ホテル・カリフォルニア [amazon.com]」と答える「アメリカンフットボールに無関心な」人に対して、Eagles [philadelphiaeagles.com]を伝え、理解して(好きになって)もらうには、膨大なエネルギーが必要ですよね。今の時点では、科学は大人の興味の対象では無いですから、手間としては同様かと思います。
私は、今回の案が通って、そういう分がいくらかでも補われれば素晴らしいと思います。「将来科学者になりたい」、と思ってくれる子供達が増えるように、そして「科学記事って面白い」、と思ってくれる大人達が増えるように、いつの日か企業が自社の科学啓蒙活動を株主達にアピールできる社会になるように … 千里の道も一歩から。
# 適切な「Eagles [nu.com]」を探すのは結構たいへんですね