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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
ま、どうせ特許なんて迂回できればこっちのもんだし。 (スコア:0)
あのカリフォルニア大学サンタバーバラの中村のおじさんは
どうなるんだろう。
ま、どうせ特許なんて迂回できればこっちのもんだし。
学問としてのGaN LED (スコア:4, 参考になる)
GaNの結晶成長を行うにはサファイアと呼ばれる基盤の上に重ねて行きます。
サファイアというのは便宜的なもので、宝石のようにルビーとかエメラルドとか呼びわけしません
ところで転移というのがあります。
結晶の隣が抜けてしまったりすることで、ひとたび転移が発生すると
その上に作った結晶も転移になる(転移が伸びる)困りものです。
転移の部分でキャリアが消えてしまうので、半導体にかかわっている人は皆転移を嫌っています。
たしか青色LEDの研究が始まった頃はGaNもバンドギャップなどの特性で注目されていましたが
基盤がサファイアしか使えず、サファイアの原子間距離とGaNのそれでは
13%ほど異なることから、大量に転移が発生することが分かりました。
これを知ったとき、大抵の研究者はやる気をなくしてZnSeとか他の材料の研究を始めたそうですが
後発の中村氏は研究の進んでいない放置されたGaNで研究を行い、成功したと聞いています。
金研にもZnSeで青色LEDの研究で最先端を行っていた人がいたはずです。
ところで、GaNの転移の問題は解決したのか、というと、していないようなのです。
なぜ光っているか、色々言われているけれどハッキリしたことはわからないのではないでしょうか。
転移を減らす研究は色々あるようですが、根本的なところ、
GaNが転移だらけの結晶しかできないのに、なぜLEDとして機能するかが
たぶん分かっていないはずです。
現在は半導体とはまったく関係ないことをしているので、
なにか新事実が分かっているのかも知れませんが、
GaNの研究は、まだまだ分からない点が多いので商業的にはともかく
そちらの研究を続けることに意味はあると思います。
Re:学問としてのGaN LED (スコア:2, 興味深い)
GaNの開発が成功したのはこの特長があったことも大きいですね。転移があっても光る上にやたら丈夫な半導体で、寿命も長いです。
GaNの前に本命視されていたZnSe系の青緑色レーザーでは、ソニーなどが先頭に立って物理的に可能な限界まで転移を減らしたのに、結局寿命が今一歩伸びなかった経緯があります。
ただしGaNでも転移の影響は皆無ではありません。紫や紫外のLEDの発光効率に大きく影響しますし、転移が多いとまともなレーザーができません。このあたりが日亜(あとソニー、豊田合成?)など限られた企業しか実用レベルのレーザーを作れない理由になっています。
# だから安い海外製青色はあっても、紫、紫外、レーザーは無いはず。
ZnOもやっとLEDが出来た段階ですから、これから先、似たような苦労があるでしょう。でも最終的にGaNより高効率(低消費電力!)なものが出来ると期待されてるんですよ。 :)
Re:学問としてのGaN LED (スコア:1, 参考になる)
Re:学問としてのGaN LED (スコア:1)
研究、という観点からはやることはGaN,ZnO,ZnSeに限らず山積みだと思いますが・・・
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#そんなワタシはOS/2ユーザー:-)
Re:学問としてのGaN LED (スコア:0)
Re:学問としてのGaN LED (スコア:2, 参考になる)
transitionが「転移」。
#現役ではナイ
Re:学問としてのGaN LED (スコア:1)
その後は(多分)コピー対策のためか、対外的に研究を発表するという事は無くなった様な気がしますが、この辺の経緯、詳しくご存知の方いらっしゃいますか?
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#そんなワタシはOS/2ユーザー:-)
Re:学問としてのGaN LED (スコア:1)
>ところで、GaNの転移の問題は解決したのか、というと、していないようなのです。
>なぜ光っているか、色々言われているけれどハッキリしたことはわからないのではないでしょうか。
これはまだちゃんとはわかってなかったはずです。レーザー発振ができるぐらいだから
なんか秘密があるんでしょうが、今ひとつ決め手に欠ける状況だそうです