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東芝が1分で充電できるリチウムイオン電池を開発」記事へのコメント

  • by Anonymous Coward on 2005年03月31日 14時14分 (#716950)
    仕事に追われていたせいで、ちょっと乗り遅れました(苦笑)
    既にあちこちで言及されていますが。
    600mAhということであれば、充電にしても放電にしても「600mAで一時間」という意味です。
    これを、80%まで1分と考えると、
     600mA×60分=36000
     36000×0.8=28800
    つまり、一分間28.8Aを供給出来る能力が必要となります。
    約30A供給するわけですが、電圧が一般的なリチウムイオンとして考えると3.7V程度必要でしょうから、ざっくりと計算すると単セルで120W必要ということになります。
    仮に120W供給可能なACアダプタがあるとして。
    アダプタ自身のロスがどの程度になるか想像してみると理解しやすいと思います。
    効率は単出力の一般的AC電源としては約75%も出せれば良いレベルと考えます。
    これ以上の効率を求めると、おそらくPC搭載用レベルの価格帯では大赤字になりますので…
    そして出力電力は120Wなので…
     120/0.7=171.4
    約170Wの入力が必要となります。
    差分は50Wあり、これがアダプタとしてのロス、つまり発熱量です。
    最低でも強制空冷なりの放熱措置が必要なレベルですね(苦笑)
    これだけでも一般的なPCなどへの使用が困難なのは見えてくると思いますが、更に付け加えるならば、30A必要だからといって、定格電流が30Aのケーブルやコネクタで良いはずがありません。
    定格としてはもっと大きな電流値であることが必要です。
    単セルでこの状態であり、実際にPC等で使用しているのは複数本使用している組セルと言うべき状態です。
    電圧レベルで3セル程度使うと考えると、電流を変えないとしても電力値として単純に3倍必要になります。
    当然、電池側にもAC側にも回路的に保護を入れる必要があります。
    その保護回路を考えるだけで、かなり大変となってしまうので、正直実用的ではありません。

    ちなみにEIAJ規格のジャックですが、基準は電圧区分でしかないので電流値がカバーできるとは限りませんし、同じ区分であっても受ける側の許容電圧範囲がそれよりも狭ければ他の装置のアダプタを挿した時点で内部の部品が壊れる可能性もあります。
    内部部品の許容電圧範囲は装置メーカにしか資料が存在しませんので一概に使用可能とは断言できません。
    この辺は、各メーカの設計基準や設計思想に基づくものですが。

    #仕事がその手の人なのでAC。

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