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「北斗の拳」がファンドになる」記事へのコメント

  • XXX製作委員会方式だと、著作権の管理とかがめんどくさくなる
    ので、ファンドにしてお金集める(権利は胴元が管理、お金出した
    人には利益のみ還元)方が何かと楽なんだとか、とどっかで読みました。

    なるほどな、と思いました。
    この手のものにはときめもファンドなんかがありまし
    • by von_yosukeyan (3718) on 2005年09月18日 2時06分 (#800769) ホームページ 日記
      従来の製作委員会方式は、民法上の組合にあたり出資者課税(構成員課税)や、著作権・不動産などの(組合としての)独立性の確保、利益配分の柔軟性、契約によって組織を形成するので内部議決機関が株式会社などに比べ非常に柔軟、会計方式が簡易などの利点があり、株式会社を設立するよりも短期的なプロジェクトを遂行するための組織としては利点があります。映画の製作委員会の他にも、大規模な建設プロジェクトにおけるJV(ジョイントベンチャー)なども、民法上の組合方式を取ります

      ただし、民法上の組合方式は構成員が無限責任を負うという点で非常にリスキーなもので、不特定多数の出資者に対して金融商品として販売するには問題点があります。一方で、欧米でよく行われる信託制度を利用した流動化に関しても、従来の信託業法が信託財産を金銭または不動産に限定していたために、信託スキームによる流動化には特定目的会社を設立するなど、スキーム自体が複雑化する問題点がありました(ときめもファンドの場合、コナミが設定した商法上の匿名組合に出資する特定目的会社の発行する社債を信託して、信託受益権証券を一般に販売するという方式)

      昨年12月に施行された改正信託業法により、従来信託財産の対象にできなかった知的財産権も信託財産の対象とできるようになり、また信託銀行(信託業を兼営する普通銀行)にほぼ限定されていた信託業者も、一般の事業会社にも解禁(戦前は広く解禁されていた)されるなど信託スキームを利用したプロジェクトや流動化が今後増えると考えられています

      #三井住友銀行は信託兼営法に基づき信託業を兼営している

      また、組合方式に関しても、今年8月から施行された有限責任事業組合法の制定により、英米でベンチャースキームに良く使われるLLP制度(Limited Liability Partnership、日本版LLPは英国法を参行に制定)が施行されました。日本版LLPは従来の民法上の組合とは異なり、構成員が組合財産に対して無限責任を負わず出資の範囲において責任を持つという点で株式会社同様ですが、構成員課税制度が適用されるなど民法上の組合の利点を併せ持った制度となり、製作委員会方式を取る場合でも日本版LLP制度を活用すれば従来よりも柔軟性のある制度になると思います。また、来年施行される会社法で創設された合同会社(日本版LLC制度)によるプロジェクトも出てくるのではないかと思います

      信託方式を取るのか、それとも組合方式を取るのか、または特定目的会社やLLCなど法人方式を取るかに関しては、競合関係にあるのではなく、プロジェクトの目的や形態によって異なってくると思います。端的に言えば、組合方式は少数の参加者が共同作業としてプロジェクトに取り組む方法として利点があります。一方で、会社方式や信託方式は、不特定多数の出資者から資金を募って行うプロジェクトとしてはメリットが大きいです。また、実際の大規模のプロジェクトでは、記事のリンク先にあるような単純な信託スキームを取るのではなく、ときめもファンドや土地再開発などで取られるストラクチャード・ファイナンスのように、信託制度や組合(民法上の組合、商法上の匿名組合、LLPなど)、会社(特定目的会社)、出資(優先出資、普通株出資、劣後出資)、融資(優先ローン、メザニンローン、劣後ローン)等を組み合わせて、不特定多数の出資者から資金を募る場合でも、リスクを低減させる方式を取る場合が多いです

      そういうわけで、製作委員会制度はLLPなどの形態をとって今後も残るでしょうし、不特定多数の出資によるファンドのような小口化された金融商品としての信託制度の活用も今後活発になってくると思います
      親コメント

コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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