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タミフルの話題2題」記事へのコメント

  • これは深刻だと思う。ある病気を恐れるあまり、副作用が灰色(それもかなり黒い)薬を大量に準備するのは、リスクとして変わらないんじゃないか。

    製造元(カナダだっけ?)がライセンス生産を拒否してると聞いた記憶があるのだけど、それもリスクを更に大きくしているんじゃないかな、と。

    この辺り、日本国外でも議論が足りないor未消化って気がするなぁ。政治とアメリカの製薬業界の思惑とかがありありと。

    • by Anonymous Coward
      タミフルの製造元はスイスのロシュ社です
      ちなみに日本の中外製薬が輸入・製造販売しています。
      成分はリン酸オセルタミビル

      日本で昨冬(2004年冬から2005年春)に出荷されたタミフルの量は、1日2カプセル×4日の標準量換算で、1080万人分。今年6月の供給計画によると今冬の分は、1500万人分が予定されていました。日本政府が備蓄を予定しているのは2500万人分です。(添付資料:中外製薬の抗インフルエンザウイルス剤『リン酸オセルタミビル』2005-2006年シーズンの供給計画 [66.102.7.104](上手く飛べないのでGoogleキャッシュ)

      その膨大な投与患者数に対して、
      • ワクチンに対する考え方にも誤解があるのですよね。

        現在のインフルエンザワクチンは感染予防にはあんまり効果がないのですが、脳炎などのような重症化を抑えるのには効果があると考えられてます。だから、ワクチンを打ったからといってインフルエンザにかからなくなるわけではないけど、高リスク群への接種は積極的に行うべきだと。
        ここらへん、ワクチンとはどういうものなのか、という理解抜きに「夢の予防法」みたいな理解をしている人が多いのも、ちょっと問題かなあと思わなくもない。

        一時期行われていた学童への接種が任意化されたのも、これに基づいてるわけです。まぁ学童を重症化の虞れがある高リスク群と考えるかどうかについては両論ありますけど、とりあえず接種義務化する必要まではないだろうということに落ち着いてます。ただこの義務接種がなくなった弊害で、ワクチンの作成に必要な孵化鶏卵を作る業者が減って、国内のワクチン生産能力が落ちたのは大きな痛手でしたが。

        インフルエンザウイルスの感染は、主に気道粘膜上皮で起きるんですが、こういった粘膜には、抗体の中でも分泌型IgAと呼ばれるタイプのものが多く存在しており、血中に多いようなIgGやIgMはほとんど機能してません。だから分泌型IgAを産生できるようなタイプのワクチンでないと、感染防御の役には立たないのだと考えられてます。で、現行の静脈注射型のワクチンでは血中IgGやIgMは増えるけど分泌型IgAは増えない……これが感染予防の役にはたたないいちばんの理由だと考えられてます(ただし重症化の防止にはどうも血中IgGなども有効に働くらしい)。このあたりは経鼻ワクチンなど、投与経路を変えることでなんとかならないかと模索されてますが、今のところまだ実用化には至ってないです。

        それから新型ウイルスの場合は、当然、ウイルスが出てくるまではワクチンは作れないわけですが、現状からみて今、流行しているトリインフルエンザに対するワクチンを準備できれば、それなりの役に立つんじゃないかという考えもあります。ヒトの新型インフルエンザになるときにもう一つ変異が入るにしても、それ以外の部分がいくらか交差反応して、重症化を抑える役に立つかもしれないので。
        ただ、今流行しているみたいな高病原性トリインフルエンザにはもう一つ問題があって。インフルエンザではワクチンを作ったりウイルスを大量に増やそうというときには通常、孵化鶏卵を使うんですが、ニワトリに対して高病原性であるがゆえに途中で卵が死んじゃって、うまく作れないという問題があるのです。
        ここらへんをクリアするために、遺伝子工学の技術を応用して、既存の低病原性のウイルスに高病原性ウイルスの遺伝子を組み込んだキメラウイルスを作って、それによってワクチンを作ろうというプロジェクトも進んでます。そのためにはインフルエンザウイルスの遺伝子の機能解明が重要なんですが、このあたりについては去年くらいから、東大の研究グループが、インフルエンザウイルスの粒子を作るためのパッケージング機構の解明を行うなど、日本の研究者も大いに貢献しながら、かなり基礎的な部分は解明が進んでるところです。
        親コメント

ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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