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世界初、灯油を燃料とする家庭用燃料電池システム」記事へのコメント

  • by tockri (27596) on 2005年12月02日 16時56分 (#841382) ホームページ 日記
    コジェネの効率ってちょっと一筋縄でいかないのです。

    超単純には、
    (1) 火力発電所(効率45%)で排出されるCO2
    (2) 各家庭のストーブ(効率100%)から排出されるCO2の合計
    (3) 各家庭のガス給湯器(効率90%)から排出されるCO2の合計
    (4) 各家庭の燃料電池(効率81%=電気35%+給湯46%)から排出されるCO2の合計(*)
    (1)+(2)+(3)+(4)が少なくなるなら(**)環境全体にとっては「善いこと」です。

    (*)灯油(CとHの化合物)から水素(H)をとりだすときに炭素はCO2の形で排出されます
    (**)家庭に普及となると製造廃棄含めたライフサイクルで考えるべきですが、そういうのとりあえず脇において。

    さて理想的には(4)燃料電池が増えると(1)と(3)が同時に減ります。(3)ではあんまり無駄が出てないのでインパクトはないですが(1)ではもともと半分以上のエネルギーが無駄になってるので、つまり同じエネルギーを得るためにたくさん石油を燃やしているので、無駄がいくらか減ることになってCO2の量は減ります。

    ただしここで厄介なのが、燃料電池は熱と電気を同時に使わなければ発電所よりも給湯器よりも効率が低いこと。熱はほとんど貯めておけません。電気は電池とかにいくらか貯めておけますが、それだってやっぱりロスが結構ありますから、同時に使わなきゃ結局いろいろ無駄です。しかも燃料電池は熱:電気の比が固定です。

    で、一般家庭で熱と電気を同時に使うかっていうと、まあ寒い地域の夜間なんかは同時に要りますが、それ以外ではたいてい電気ばっかり必要になるわけです。

    そんなわけで、どうしても
    • 熱と電気が同時に必要なときは燃料電池
    • 電気ばっかり使うときは発電所の電気
    • 熱ばっかり使うときは給湯器
    と使い分けないといけなくて、なんだか面倒くさいし、設備にかけた社会全体のコストの元がとれてんだかとれてないんだかっていうことになります。

    そしてもしも燃料電池のコジェネがすごい普及してくると、こんどは火力発電所の需要がだんだん減ってきます。しかしスケールダウンしたり発電所をたたんだりはできません。だって最大の電力需要である夏場の昼は誰も熱なんか欲しがらないから燃料電池はほとんど使われないのです。

    あんな巨大な熱機関が定格出力以外で最大効率を出せるはずもなく、火力発電所で出る無駄はいくらか多くなるでしょう。

    家庭用燃料電池コジェネがドカーンとブレイクしない(させようとしてない?)のはそこらへんの踏ん切りがなかなかつけられないからだと思います。
    • >だって最大の電力需要である夏場の昼は誰も熱なんか欲しがらないから
       熱源を使って冷房することは可能です。
       複数の建物の空調・給湯を行うシステムでは行っています。
       http://www.tokyo-gas.co.jp/ghakase/dr17/dr17.html

      ※ 媒体にはアンモニアが多く使われます。
      ※ メンテが楽なフロンを使用するシステムもありますが、効率が劣ります。

      # 空調、給湯、給電を一箇所でまとめて行う形なら、小規模でも効率のよいシステムが構築できるでしょう。
      # 新築以外の家屋でそんなものを導入できるか?(需要がどの程度見込めるか?)がネックになりますが。
      --
      notice : I ignore an anonymous contribution.
      親コメント
    • CO2は大気や水などで循環している地球レベルの総量で考えないとダメ。 化石燃料の天然ガスや灯油を使っている限り総量は増えるだけ。 植物が元になるアルコールを使ってエネルギーにしないと、問題解決しない。

Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

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