アカウント名:
パスワード:
元記事の質問は最初読んだ時「?」でしたけど、やっと意味が分かりました。
超伝導状態にある電子は「電気」は伝えますが「熱」は伝えません。なので局所的に超伝導が破れた状態が発生すると、はやくそこで発生した熱を持ち去ってやらないと、全体がいっぺんに超伝導から常伝導へと変わってしまいます。これを「クエンチ」と言います。
熱を持ち去る方法としては別コメントにあるように、銅などの常伝導金属でくるんでマルチフィラメント化したり、液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒を使うのが一般的です。
冷媒では線材表面で沸騰による泡が生じてこの部分での熱伝導が悪くなってしまいます。一方で超流動ヘリウムでは沸騰による泡が生じないので、熱を持ち去る能力としてはよりよいということになります。超流動ヘリウムの熱伝導がいいから泡が生じないというべきかも知れません。
銅酸化物高温超伝導体はセラミックスといえど、臨界温度以上で金属は金属です。熱をよく伝えます。( 以下、蛇足)ただし、この金属状態を銅酸化物高温超伝導の出現以前から私達が知っていた金属と同じものと考えてよいのか、ということは今まさにエライ先生たちが頭を悩ましている問題です。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー
クエンチ対策は? (スコア:3, 興味深い)
MRIの磁気コイルみたいに磁場を溜めてるわけじゃないから、爆発はしないのかな。
クエンチの兆候を検知してシャットダウンする安全装置とかあるんだと思いますが、自律的な安定性が無いと、全面的に置換するには怖い気がしますね。
#関係ないけど、超伝導線って温度も超伝導?
#リングワールドで、超高温超伝導線使って熱移送してるシーンがあった…。
Re:クエンチ対策は? (スコア:2, 参考になる)
ヘリウムでは超流動時に熱の伝導性も非常に高くなるとのこと。
したがってヘリウム冷却ではクエンチが起き易くなる。
別コメントにもあるが高温超伝導の物質は大体セラミックス
なので、金属の超伝導(ヘリウム冷却)とは違って線材自体
が断熱材といっていいんじゃないかな?
Re:クエンチ対策は? (スコア:2, 参考になる)
元記事の質問は最初読んだ時「?」でしたけど、やっと意味が分かりました。
超伝導状態にある電子は「電気」は伝えますが「熱」は伝えません。なので局所的に超伝導が破れた状態が発生すると、はやくそこで発生した熱を持ち去ってやらないと、全体がいっぺんに超伝導から常伝導へと変わってしまいます。これを「クエンチ」と言います。
熱を持ち去る方法としては別コメントにあるように、銅などの常伝導金属でくるんでマルチフィラメント化したり、液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒を使うのが一般的です。
冷媒では線材表面で沸騰による泡が生じてこの部分での熱伝導が悪くなってしまいます。一方で超流動ヘリウムでは沸騰による泡が生じないので、熱を持ち去る能力としてはよりよいということになります。超流動ヘリウムの熱伝導がいいから泡が生じないというべきかも知れません。
銅酸化物高温超伝導体はセラミックスといえど、臨界温度以上で金属は金属です。熱をよく伝えます。( 以下、蛇足)ただし、この金属状態を銅酸化物高温超伝導の出現以前から私達が知っていた金属と同じものと考えてよいのか、ということは今まさにエライ先生たちが頭を悩ましている問題です。