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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond
無限ループ中です (スコア:5, 参考になる)
書店の大変さはネットうんぬんとともに出版社の「数打ちゃ当たる」という姿勢にもあります。
1・インターネットの普及で1媒体あたりの売り上げが落ちた(90年代後半以降)。
→2・媒体本数を増やすことでそれをカバーする。
→3・大量の新刊が取次経由で書店に毎日届く(あまりに点数が多く発売日調整も限界寸前でした)。
→4・書店の棚には物理的限界があるので梱包を解かず返本されるものも出てきた。
→5・1媒体あたりの売り上げがさらに落ちる。
→6・損益分岐が低くても点数を確保すべく低コストで制作し編集費圧縮。
→7・低品質本(ヒット作後追い本など)の乱造。
→8・書店の
なぜ、悪貨は良貨を駆逐したのか (スコア:3, 興味深い)
内容の精査をしての商品選別をできなくなったのではと思います。
自分の勤め先には取次営業はいても書店営業がいなかったので
上記は状況証拠からの予想ですが。
「売れっコ著者」のコピーのゴーストという劣化コピー本が
店頭に並んで行く姿を見ると良心的な出版人は耐えられない状況でした。
元の「売れっコ著者」から文体まで変わっているのに
ゴーストライター作と見抜けなくなっています。
そんな状況に書店を追い込んだのは版元なので店員さんをつるし上げにはできません。
大量の媒体を店頭に投下するには
「売れっコ著者」が原稿をあげてくれるのを待てないから
ゴーストを使ってしまう編集者の悲しい性。
でも、読者のみなさんは「なんか変だなつまらないな」と気づくのでしょう。
「売れっコ著者」さんも著作を重ねるうちに部数がとれなくなっていきました。
再販制度の弊害 (スコア:1)
>内容の精査をしての商品選別をできなくなったのではと思います。
大量の新刊が届けられる前も後も、書店には商品選択の自由も値決めの自由もないはずですよ。
値決めと品揃えという最も重要な経営判断を放棄した書店が衰退していくのは、
当然の結果ではないでしょうか。
Re:再販制度の弊害 (スコア:1, すばらしい洞察)
> 当然の結果ではないでしょうか。
当然とはいえない。
反論として、過去書店が栄えていた時期があり、そのときも再販制度はあったのです。つまり「値決めと品揃えという最も重要な経営判断を放棄した書店」が繁栄し、そして衰退していったわけです。衰退のときだけ再販制度を持ってくるのはつまみ食いです。
別の反論として、再販制度のない小売業でも街の商店街が寂れていって少数の郊外の大型店だけが栄えています。正確な数字は把握してないけど、街の魚屋、八百屋も書店と同じペースで減少してないですか?
もしもそうなら書店も、再販制度のない魚屋、八百屋と同じ理由で減少したと考えるほうが合理的だと思います。
Re:再販制度の弊害 (スコア:1)
昔は情報や商品のやり取りできる量が物理的に限られていたから版元の段階でだいぶ絞られていたけど、今はそれがどんどん広がってる。商店街的小売店が減って大型店舗に取って代わられたのは、書店の場合一番大きいのは小型店舗が提供できる選択肢が少ないために多様化についていけなかったから。
そうなれば、小型店舗は大規模店舗ではできないサービスを考えないと生き残れないんですが、そこで問題になるのが再販制度と取次だって話じゃないですかね。
取次ぎは小さな書店には目玉商品を思うように卸してくれないし、再販制度で値段を変えることができないので思い切ったサービスもはじめにくい。
一時期、ポイントカードすら値引き販売に当たるとして自粛されてた時期もあったわけで、このあたりの制限でできないことってのは今でもけっこうあるんではないかと思います。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
いや、それを反論というのはどうかと。
事例:「シートベルトを付けてない人が(事故で)死んだ。」
教訓:「やはりシートベルトを付けるべきだった。」
反論「シートベルトを付けてない人でも、(事故に遭う前は)生きていた。」
配本された本を返本する自由は… (スコア:1)
「どれを返本するかをサラッと中身を見て検証する」なんてことも
できないくらいに取次から今や配本されているはずなのです。
対応する人員や棚という物理的制限がゆるい大型書店はまだ大丈夫でしょう。
しかし、市井の小規模書店は対応できません。
そんな本屋のおじさんおばさんをつるし上げすることは小生にはできません。
そうして配本即返本される本(これは良書も悪書もあるでしょう)がある一方
ヒット作の劣化コピー本がより高い確率で店頭に並ぶことになります。
後者はカテゴリー・著者・監修者名だけ見ると店頭に置けると判断できるからです。