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朝日新聞記事で指摘されていないのですが、これは「欧州評議会サイバー犯罪条約 [coe.int]批准にむけた法整備」の一環であるように思われます。
条約本文 [coe.int]の第三条では犯罪化すべきものとしてIllegal interception(違法盗聴)をあげています。さらにこの本文の解説文書であるExplanatory Report [coe.int]をみると、 暗号化しない無線LANは対象に入れる必要はないであろうこと、 tempest傍受も違法化の対象となるであろうこと、 などが読み取れます。
この条約のfinal draftの仮訳は
となるとですね、これ「無線LAN」に限定されないはずで、 いろいろと問題があるような気がしてきました。
まずおもいつくのは、脆弱性研究への悪影響です。 無線LANに限っていえば、 自分の無線LAN設備の通信に自分でアタックするのであれば、 違法性は問われないでしょう。 問題は、デジタル放送関連ですね。 今でも CS や BS のデジタル放送があるわけですが、 これから国策で地上波デジタル放送もはじまることになっています。 BS や CS はチャンネルごとの契約や PPV があるので、当然、暗号化されてるわけです。 地上波でも、著作権コントロールの関係で無料チャンネルでも暗号化されるとのこと。 サイバー犯罪条約の文脈では、コンテンツがパブリックでも 伝送がパブリックでなければ、違法傍受という罪が成立することを 求めていて、解説文書ではPay TV を具体例として明示しています。 これらの放送での暗号方式について、 放送側の設備にアクセスできない人が放送電波を受信した上で 脆弱性の探索を行うと、それが即、罰せられるべき行為、ということにされるような気がします。 現状の著作権法での権利コントロール迂回についての罰則にくらべて、 きわめて適用範囲が広いと思われます...。
なお、BSやCSの有料放送のための受信機器のICカードに対して攻撃を仕掛けて情報を得ることは 現状でも契約違反になる(それらは「貸与」されているだけでユーザの所有物ではありません)し、不正アクセスと解釈される可能性もある点、一応お断りしておきます。ここで述べているのは、それら抜きに、純粋に検波して信号処理していろいろ演算して、ということで解読することを意味しています。
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家
これってサイバー犯罪条約関連の法整備では? (スコア:2, 興味深い)
朝日新聞記事で指摘されていないのですが、これは「欧州評議会サイバー犯罪条約 [coe.int]批准にむけた法整備」の一環であるように思われます。
条約本文 [coe.int]の第三条では犯罪化すべきものとしてIllegal interception(違法盗聴)をあげています。さらにこの本文の解説文書であるExplanatory Report [coe.int]をみると、 暗号化しない無線LANは対象に入れる必要はないであろうこと、 tempest傍受も違法化の対象となるであろうこと、 などが読み取れます。
この条約のfinal draftの仮訳は
Re:これってサイバー犯罪条約関連の法整備では? (スコア:1)
http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/news_top10/f_ncc3755.html
Re:これってサイバー犯罪条約関連の法整備では? (スコア:2, 興味深い)
となるとですね、これ「無線LAN」に限定されないはずで、 いろいろと問題があるような気がしてきました。
まずおもいつくのは、脆弱性研究への悪影響です。 無線LANに限っていえば、 自分の無線LAN設備の通信に自分でアタックするのであれば、 違法性は問われないでしょう。 問題は、デジタル放送関連ですね。 今でも CS や BS のデジタル放送があるわけですが、 これから国策で地上波デジタル放送もはじまることになっています。 BS や CS はチャンネルごとの契約や PPV があるので、当然、暗号化されてるわけです。 地上波でも、著作権コントロールの関係で無料チャンネルでも暗号化されるとのこと。 サイバー犯罪条約の文脈では、コンテンツがパブリックでも 伝送がパブリックでなければ、違法傍受という罪が成立することを 求めていて、解説文書ではPay TV を具体例として明示しています。 これらの放送での暗号方式について、 放送側の設備にアクセスできない人が放送電波を受信した上で 脆弱性の探索を行うと、それが即、罰せられるべき行為、ということにされるような気がします。 現状の著作権法での権利コントロール迂回についての罰則にくらべて、 きわめて適用範囲が広いと思われます...。
なお、BSやCSの有料放送のための受信機器のICカードに対して攻撃を仕掛けて情報を得ることは 現状でも契約違反になる(それらは「貸与」されているだけでユーザの所有物ではありません)し、不正アクセスと解釈される可能性もある点、一応お断りしておきます。ここで述べているのは、それら抜きに、純粋に検波して信号処理していろいろ演算して、ということで解読することを意味しています。