ご本人が『I am a professional employee. I signed a routine employment contract while I was still pretty much of a novice as both a programmer and an employee. As is common, 6 months later I had completely forgotten about the terms of the contract and was blissfully unaware of the laws I live under.』と
言っています [perlmonks.org]から、いわゆる若気の至りというやつですね。
このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
だという記録(作業日誌みたいなものでもいい)がない場合会社と
の水掛け論になってせっかくの成果を係争中はどこにも発表でき
ない、金にもならないという可能性があります。
明確に「勤務時間外作業による開発の所有権はその個人に帰する」
という契約条項が明記されていたとしても、です。
その意味で言えばこのTilly氏のような契約条件を受け入れた時
点で法的にはけりのついた問題でありどうにもならないでしょう
ね。
それにしてもこの人、なんでこんな条件を飲んだのでしょうか。
契約条件に敏感な昨今のUS技術者にしては考えられない…
よほどのボーナスを(この条件を飲むことで)提示されたのかそれ
ともよほど迂闊な人なのか、酔っぱらってでもいたのか…
気の毒ではあるけど子供や痴呆老人を騙して書かせた契約でなし、
ひっくり返る成算は皆無ですかね。
それにしても日本ではどうなんでしょうか。
契約に関する認識のヨワい日本のこと、結構この手の契約が平然
とまかり通ってたり、逆に契約に書かれていても裁判で簡単にひ
っくり返ったりしそうで、なんか雇う側も雇われる側も不安定な
気が(汗
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
その労働対価って支払われるんでしょうかねぇ…
年俸契約だったら、関係ないのか。
関連リンク、しっかり読んでないので詳細わかんないのですが。
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:2, 興味深い)
開発作業を行う場合、もちろん独立するため、移籍するため、と
いうのもあるでしょうが基本的にはその所属している会社に「売
りつける」というのが目的であることが多いです。
そうして会社に売った技術が利益を生めば会社はその技術者に対
してその対価とは別に報酬のUpやボーナス、休暇やストックオプ
ションの増発などのさらなるインセンティブ向上を試みることも
あるわけです。
日本的な感覚だと勤務時間内の作業成果はすべて企業のもの、そ
うでない場合きっちり記録に残す、とかいう手順はいかにもドラ
イな印象がありますが、契約とは基本的に双方に対して安心とメ
リットを生むための存在で、実際的な運用としては上記のように
雇用者、被雇用者ともに利益を増やすためにうまいこと活用され
ているわけです。
たまに道を外れた場合に騒ぎが大きくなるので外部から見るとな
んかギスギスした関係のように見えますがね。
今回のTilly氏の場合、そもそも会社に売りつけるべき勤務時間
外作業の成果なるものが契約上存在しないので悲しいことになっ
てしまいました…
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:2, 参考になる)
移籍や独立にまつわるトラブル(ノウハウを持っていかれたり競合したり、教育投資が無駄になったり)防止のために、こっそりこの手の条項を紛れ込ませておくことがあるようです。(だから24x7とか365には注意とか、会社とは一切関係のないクリーンな環境を用意して、記録を残すべきとか書いてあった)
そして、いざトラブルが起こると、交渉を有利に進めるためのカードとして引っぱり出してきて、その従業員を身動きをとれなくするそうです。(それで移籍や独立をあきらめてくれればめっけもの)
また、状況によっては移籍金や株式(独立の場合)を要求してくることもあるそうです。
この会社としても、perlの問題の部分をプロプラエタリ化したところで、嘲笑の的になって評判を落とすだけで、経済的なメリットはあまりないし、移籍トラブルが背後にあるのかもしれません。
(もし本当に有料ソフトにしたら、代替物を作る人がでてきそうな気がします)
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
(中略)
>基本的にはその所属している会社に「売りつける」というのが目的であることが多いです。
ちと脇道に逸れますが、「多い」ってのって、どうなんでしょうか?
悪いんだけど、なんか「CRICに抗議しようぜ」を思いだしてしまいました。
俺の頁だとコレ。
http://member.nifty.ne.jp/guion/WORDS/000130.HTM
#つーか本家抗議頁へのリンクは404だなあ。何処行ったんだっけか?(T_T)
いや、今回の話題がちょうど「企業でソフト作って、かつ自分でフリーソフトも作って」ていう人が対象なので…
それとも、「多い」というのは、どこか特定(^^;の地域において
観測された事実ということでしょうか?
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
それ以前に、個人が個人的に自宅などの個人的な場所で個人的な時間を使って書いているプログラムに対して、通常は会社などから労働対価が支払われていないわけだから、その会社の権利にはならないんじゃないかなぁ。 会社がその権利を主張するなら、その自宅の場所や設備、電気代などの費用すべてをあらかじめ負担しなければならないんだろうし。
あと、その個人的に作ったソフトウェアなどは、会社からの業務命令というか会社から認められた作業として行っているわけじゃないから 会社の成果にするのは難しいんじゃないかなぁ。
ただ、その会社じゃないと知り得ないような内容とかになってくると微妙だけど。
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
iida
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
Re:このような契約形態ではないとしても (スコア:1)
複数の契約書にサインする時のリズムに載せられてしまったのでしょう。自分の場合は一応雇用契約書はすみずみまで読んでから署名するようにしていますが、場合によってはかなり長くなる雇用契約書を隅々まで読まないか、時には見落としてることがあるのです。
特にこのような契約条項がNDA(非公開契約)に書いてあるのか、それとも雇用契約書に書いてあるのか、複数の契約書にサインしているうちに混乱してしまうことがあると思います。
いずれにせよ、雇用契約書に署名する前に、気を付ける以上に気を付ける(変な日本語ですが)する必要があると思います。
あと、疑問があれば躊躇なく質問することも重要でしょう。