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SCOの2004年1月四半期決算の貸借対照表(Balance Sheet) [sco.com]によると、資本(Stockholder's Equity)の概要は以下のようになっています。なお、千ドル未満の端数を切り捨てている模様で(日本の財務諸表では端数切捨が一般)、単純には結果が一致しません。なので、概数で見るだけで十分だと思います。
で、今回問題になったSeries A-1 Convertible Preferred Stockですが、償還権はついていませんよね? (*1) 資本の部に償還積立金の欄がないので、問題の優先株には償還権はなさそうです。これについて、第1次分の20,000千ドルを償還しようとするとSCOは債務超過(株主資本が負になる)になってしまいます。
実際には、赤字が積み上がっている会社で出資金全額を償還するのは無理な話だと思います。(*2) なので、現実にどれくらいの償還額が出てくるのかが気になるところです。
(*1) 償還株式(優先株に償還権利を付与する場合を含む)を発行する場合、償還に備えて資本のうち配当可能利益から償還のために必要な金額を積立てなければならない。償還を実施する際には、償還額を配当可能利益から控除し、同時に償還株式を買取るか消却する。
(*2) 一般に、欠損補填のために減資を行う場合は株主への払戻をしなくてもよい。これが債券と株式の大きな違い。
22日午前にNQNで流れたニュースによると、米国会計基準の変更により優先証券による出資金は事実上資本ではなく負債として扱われることになった模様です。配当という名の利子こそ踏みたおせるものの、優先株に依存して自己資本を増やすという手法は今後発動しにくくなる可能性が出てきました。
もし、今度の会計基準変更をそのままSCOのBalance Sheetに適用すると、償還以前にすでに債務超過に陥っていることになってしまうのですが...
役員報酬は、出せたとしても給与ぐらいではないでしょうか。役員賞与は利益処分として計上するのが普通なので、累積赤字がある会社ではまず出せません。無理に出すと株主資本を食われるので、それこそ株主が怒り狂うでしょうね。
もっとも、給与が賞与並みの数字だと結局累積赤字に跳ね返ることになりますが... カネの出所が変わるだけで、下手をすれば食い逃げ増資といわれかねません。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
SCOの手持ち現金 (スコア:4, すばらしい洞察)
一年間の訴訟費用が粗く見積もって1500万ドル
去年の四半期のLINUXからのライセンスが2万ドル
去年の業績はSUNとMSのライセンス量が引き上げている側面がある。
ということで、大きなイベント(訴訟の勝利やライセンス契約の成功
MSのてこ入れ)がないと、5000万ドルの出資を引き上げられると来年の
決算時に手持ちの現金がほぼなくなる計算になります。
参考
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/0403/04/epn05.html
それ以前に累積赤字が資本を... (スコア:4, 参考になる)
SCOの2004年1月四半期決算の貸借対照表(Balance Sheet) [sco.com]によると、資本(Stockholder's Equity)の概要は以下のようになっています。なお、千ドル未満の端数を切り捨てている模様で(日本の財務諸表では端数切捨が一般)、単純には結果が一致しません。なので、概数で見るだけで十分だと思います。
221,529千ドル
202,600千ドル
18,879千ドル
で、今回問題になったSeries A-1 Convertible Preferred Stockですが、償還権はついていませんよね? (*1) 資本の部に償還積立金の欄がないので、問題の優先株には償還権はなさそうです。これについて、第1次分の20,000千ドルを償還しようとするとSCOは債務超過(株主資本が負になる)になってしまいます。
実際には、赤字が積み上がっている会社で出資金全額を償還するのは無理な話だと思います。(*2) なので、現実にどれくらいの償還額が出てくるのかが気になるところです。
(*1) 償還株式(優先株に償還権利を付与する場合を含む)を発行する場合、償還に備えて資本のうち配当可能利益から償還のために必要な金額を積立てなければならない。償還を実施する際には、償還額を配当可能利益から控除し、同時に償還株式を買取るか消却する。
(*2) 一般に、欠損補填のために減資を行う場合は株主への払戻をしなくてもよい。これが債券と株式の大きな違い。
優先株による出資は今後会社にとって不利になる? (スコア:1)
22日午前にNQNで流れたニュースによると、米国会計基準の変更により優先証券による出資金は事実上資本ではなく負債として扱われることになった模様です。配当という名の利子こそ踏みたおせるものの、優先株に依存して自己資本を増やすという手法は今後発動しにくくなる可能性が出てきました。
もし、今度の会計基準変更をそのままSCOのBalance Sheetに適用すると、償還以前にすでに債務超過に陥っていることになってしまうのですが...
他の金食い虫 (スコア:2, 興味深い)
$1 = \106 換算で、約3億7千万円か・・・。
何人いるか知らないけど、ちゃんと役員報酬払えるのかな?
--- どちらなりとご自由に --- --
Re:他の金食い虫 (スコア:1)
役員報酬は、出せたとしても給与ぐらいではないでしょうか。役員賞与は利益処分として計上するのが普通なので、累積赤字がある会社ではまず出せません。無理に出すと株主資本を食われるので、それこそ株主が怒り狂うでしょうね。
もっとも、給与が賞与並みの数字だと結局累積赤字に跳ね返ることになりますが... カネの出所が変わるだけで、下手をすれば食い逃げ増資といわれかねません。