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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり
単為生殖 (スコア:1)
思いましたが、
>未成熟な卵母細胞を採取して培養し、その核を取り出して別のマウス
>の卵子に移植し、
とあるので、普通の二倍体ができてるんですよね?
どっちかというと、クローニングの新しい手法のよう
Re:単為生殖 (スコア:4, 参考になる)
日本語で何というか知らないのですが、parthenogenesisと言います。
例えば何かの化学物質を与えたり、何かで突っついたりすると卵割が始まってしまうので、これ
までにも「オスはいらないんじゃないのか?」という疑問があったわけです。ただし、こうやっ
て産まれた個体は不稔/不妊なのですが。
では同じことがほ乳類でもできないのか、ということで当然研究がされてきましたが、今までは
成功していなかったのです。
この原因がインプリンティングと言われる、染色体の科学的な修
kaho
Re:単為生殖 (スコア:1, 興味深い)
これは、2nではなく、nになってしまうからでしょうか。あるいは、原理的に極端な近親交配の状態になって、劣性だった致死遺伝子が働いてしまうからでしょうか。
今回のマウスは精子の代わりに他の個体の卵子の遺伝情報を使っているので、近親交配的にはならないと思います。
>インプリンティングというのは、DNAではなくて、そのDNAが巻き付いているタンパク質のヒストンが(メチル化やアセチル化という)修飾を受けることである遺伝子の活性を決めている現象です。
どちらかというと、DNAのメチル化がインプリンティングを決めているように思っていたのですが、ヒストンの修
Re:単為生殖 (スコア:4, 興味深い)
そうだと思います。全ての種についてそうか、と言われると自信ありませんが。
>どちらかというと、DNAのメチル化がインプリンティングを決めているように思っていたのですが、ヒストンの修飾が重要なのでしょうか。
なかなか鋭い指摘ですね。
どちらが本質的か、というところにはまだ少し議論がありそうです。
細胞分裂の時、染色体のコピーが作られるのですが、その時コピーとしてつくられた
方の染色体は、メチル化やアセチル化がヒストンもDNAもされていないはずです。
しかし娘細胞では母細胞のインプリンティングを引き継いでいる(例えば後述する
Igf2/H19領域ではIgf2が父親から、H19は母親からの遺伝子が発現します)ので、
DNAのメチル化を鋳型としたヒストンのメチル化とヒストンのメチル化/アセチル
化を鋳型としたDNAのメチル化の両方が起きているのでしょう。
かなり前に調べたのでちょっと記憶があいまいなのですが、受精時にはDNAは脱メ
チル化されているのでインプリンティングを記憶しているのはDNAではない、だっ
たか、ヒストン中心の実験結果が出ていたように思います。
>ところで、Igf2/H19領域というのを初めて聞いたのですが、たすきがけ的な発現というのはエンハンサー競合 [slashdot.jp]というような特別な制御をうけているのでしょうか。このような制御は哺乳類の雌のX染色体不活化にも関わっているのでしょうか。
エンハンサー競合はこの領域では起きていないとされています。
片方の遺伝子を無意味な配列に置換してもたすき掛け的な発現があるので。
検索してようやくいい図があったので紹介します [virginia.edu]と、オス由来の
H19近辺のDNAはメチル化されているので、転写因子が上流のIgf2を転写し、
メス由来の染色体ではその逆にH19の方が転写される、というメカニズムに
なっています。
X染色体に関しても、全てそれで説明がつくわけではないでしょうが、メスに
おいてまるごと一本のX染色体が不活化しているわけではなく、遺伝子ごとに
メチル化による不活化を受けて発現量が調節されているだろうと考えられて
います。
kaho
Re:単為生殖 (スコア:0)