本家/.でも話題になってた [slashdot.org]んで,
問題の特許 [uspto.gov]をざっと見てみたんですが,
「パームサイズの,リソースの少ないマシン」で,ハードウェアボタンの押し方により,「同一アプリケーションを異なる状態で」起動するところがキモのようです.例えば,メモ帳アプリの場合で,短く押すと前回終了時の状態に戻り,長押しするとファイル一覧表示になるとか.
以下,"BACKGROUND OF THE INVENTION"から.
In the past, the actuation of an application button caused an application to be launched in a particular state, for example a view state. The user was required to take further steps to invoke additional application functionality, such as opening a document. It is desirable to more easily launch applications in various states. The present invention is directed to increasing the functionality of application buttons so as to accomplish this result.
1. A method for...
(a) detecting...
(b) determining...
(c) opening an application if the application button is released prior to the expiration of a threshold time limit; and
(d) opening the application and automatically causing the application to display the last known state of the application if the application button is pressed, without being released, for a period equal to or in excess of the threshold time limit.
そこまで広い特許ではなさそう (スコア:5, 参考になる)
以下,"BACKGROUND OF THE INVENTION"から. 勿論,これはあくまでバックグラウンドであって請求項ではないですから,実際の適用範囲は想定以上に広がっている可能性はありますが.
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:4, 参考になる)
>「パームサイズの,リソースの少ないマシン」で,
ダウト。 確かに、どの claim にも "a limited resource computing device" とは書いてありますが、そもそも、unlimited resource computing device なんて、実際には存在しないので、すべての計算機に適用可能だと思われます。
>「同一アプリケーションを異なる状態で」起動するところがキモ
ここも、ソフトの作り方、解釈の仕方次第です。とても危ない。
まぁ、主戦場はPDAの類でしょうが、デスクトップだろうが、スパコンだろうが、この地雷も踏んでしまう可能性はあります。リセットボタンを長押しすれば、電源off機能とか。(ユーザにカスタマイズ可能になっていると、claim 9 に引っかかりそう)
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, すばらしい洞察)
> そもそも、unlimited resource computing device なんて、実際には存在しないので、すべての計算機に適用可能だと思われます。
そんなことしたら,公知例が沢山出てきてしまうので,
むしろ限定した方が,権利主張に関しては有利なのでは?
#防衛特許説に1票
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
>そんなことしたら,公知例が沢山出てきてしまうので,
それは良い情報です。 確かに、わざわざ文言として書いてあるぐらいだから、それなりの節度をわきまえるつもりなのだろうという話もなきにしもあらずです。まさか、人を引っ掛けるためだけに書いているのではないのでしょうからねぇ。でも、攻撃に転じたら、こういう使える武器は使われる可能性はあるでしょう。特許裁判の世界は厳しそうです。
で、a limited computing device という文言がなかったとすると、既存技術として挙げられてしまう物って、 具体的にはどのようなものでしょう?僕も、一瞬は、んなもんいくらでもありそうと思ったものですが、claim を良く読むと、なかなかこれが、巧妙に既存の物を避けている感じのように思われます。
既存技術だと主張する技術を挙げているコメントが散見されますが、微妙に満たすべき要件が欠けていて、僕が、それはそうだと認識できる物はまだ無いです。(皆さん落ち着いて、もう一度原文のclaims を読んでみましょう。訳は間違っている可能性があります。)
まぁ、万が一、既存技術が無いからといって、この特許の技術が素晴らしい技術だとはとても思えず、「いい所に埋めたもんだ、この地雷」くらいでしかないでしょう。
個々の特許を、皆で寄ってたかって品評する掲示板があれば良いのに…ってスラドがそうか?
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
ふむぅ.そりゃまあunlimited~な計算機なんてありえないでしょうけどねえ(^^;)
ここまでくると言葉遊びの感すらありますけど,特許の請求項の解釈においては,ytateyamaさんのおっしゃるような解釈が普通なんでしょうか?
あとは,MSが実際にどれだけの範囲でこの特許を主張するか,なんですかね.
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, すばらしい洞察)
丁度WMP10 [mycom.co.jp]の話が出ている時期ですから。で、WMP10のウリとしてはDRM対応のポータブルプレイヤー連動。
でもってポータブルプレイヤーってのはボタンの数が少なく、この手の操作になり勝ち。
例として手元のSU30だとプレイボタン長押しで電源ON/OFFだし、ABリピートボタン長押しでフォルダスキップだしジョグの長押しでスキャンモードの切り替えだしジョグの長倒しでボリューム調整だったりして、同一スイッチを操作方法で区分していないものが無いってのが現状。
そういう処を勝てる勝てないは兎も角、裁判でガンガン叩き、他方では「WMP10との連動は楽だよ」と宣伝。そして著作権権利者には「やっぱちゃんとした著作権保護はいるね」ってので押し捲れば、既存プレイヤーを相当駆逐出来るのではないかと思うのですが。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
一時停止ボタン長押しでスリープ
再生ボタンと一時停止ボタンを同時に長押しで再起動
これもやっぱり引っかかりますよね・・・
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, すばらしい洞察)
で、関連ニュースとしてiPod対抗プレイヤの話 [itmedia.co.jp]が先週でてましたが、どのレベルの話だとしても、普通は$50では不可能でしょう。
って事は、普及のためには無理矢理赤字覚悟ででもやるって言っているようなもの。
となれば…。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2)
NewtonやMacで実現していたことですが、いくら以前クロスライ
センスを結んでいたとしてもAppleが先にやっていたものを後から
MSがマネして特許を取るってのはおかしいんじゃないでしょうか?
>携帯プレイヤーで引っかからないのは無いのでは?
スケジュール表示やゲーム、録音まで出来るiPodを単なる 携帯プレーヤ
と呼んでいいのかどうか...。
$50を実現するためには、Xboxと同じ戦法なら20億ドル程度赤字
かぶってでも、実際にかかるコストの半額以下にするのでしょう。
#そしてXbox同様失敗して仕切り直し...
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
じゃあ先行実施例がたくさんあるということでつぶせるから問題ないよね。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
ちゃんと読んでますか?今回の特許は「ボタンの押し方で機能を変える」特許ではありません。
そんなNewtonやMac以前から一般的だった機能を今更特許でとれるわけがない。
>スケジュール表示やゲ
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
1秒ほど押し続ける、連打する、などなど──によって違う結果や機能を
呼び出すという仕組みを特許として出願していたもの
が取れたってことは、ずっと以前にあったものの特許が今更取られた
ので叩かれている訳です。その単なる応用を含めていても同じことです。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
>携帯プレーヤーもしくは小型プレーヤーと呼ぶのが妥当だと思います。
いや、1行目の理由から2行目の結論を導くのは無理があると思います。
しかもなぜ比較対照が携帯電話?
そもそも携帯性の問題ではなく、機能的な面から「プレイヤー」にして
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
もうちょい詳しい事が出ないと解らないでしょう。
例えば日本の携帯2画面特許。先行例山ほど。でも潰せない。
悪党は悪党なりに頭を使うって事。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, 参考になる)
デスクトップコンピュータでは当たり前だったダブルクリック等の行為が「on a limited resource computing device」と書き加えるだけで全く新しい技術扱いだ。
請求項は全部で27個で以下のようにアプリケーションが取る細々とした挙動やら、ダブルクリックの事だのがつらつらと書いてある。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, 参考になる)
請求項1:長押しで、アプリの前回最終状態に復帰
請求項2:長押しで、新規ドキュメントを開く
請求項3:2で、前回開いていた文書があれば先に保存する
請求項4:長押しで、予め決めておいたドキュメントを開く
請求項5:4で、前回開いていた文書があれば先に保存する
請求項6:長押しで、ノートアプリを立ち上げ、保存されたノートのサマリ情報を表示する
請求項7:長押しで、ノートアプリを立ち上げ、新規ノートを開く
請求項8:7で、立ち上げ時にテンプレートを開く
請求項9:長押しで、アプリを立ち上げ、予めユーザが定義した動作を行う
請求項10:長押しで、アプリを立ち上げ、1番目の動作を行い、さらにおし続けると2番目の動作を行う
請求項11~27:疲れたので省略。一応こんな調子でいろいろな動作が定義されています。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
この特許の新規性って何なんでしょう?
「パームサイズの,リソースの少ない」PalmOSデバイスでは古来から
・電源ボタン短押しで機器のON/OFF
・電源ボタン長押しでバックライトのON/OFF
であったと思います。(例外があるかもしれませんが)
他にもハードウェアボタンの押し分けでアプリを起動するランチャーはどのプラットフォームにもありそうですし。
#さてはネタか!
#しまった、MSに釣られてしまった。
#( ・ω・)ノ――――@ くるくる。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, 参考になる)
同じアプリを違う状態で起動する,ってところだと思いますよ.ITmediaの記事にも,先ほど挙げた引用箇所(の日本語訳)が書いてありますし.以下は請求項の1つ(一部省略)ですが, (c)[短押し]と(d)[長押し]で指してるのは同じapplication(the applicationですから).だから,
> ・電源ボタン短押しで機器のON/OFF
> ・電源ボタン長押しでバックライトのON/OFF
とか,
> ハードウェアボタンの押し分けでアプリを起動するランチャー
とかはこの特許には引っかからないのではないかと.
#というか,この辺が引っかかるんならそもそも特許請求が却下されてそう.
#特許庁の中の人もそこまで馬鹿じゃないよね,きっと(^^;)
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:2, 興味深い)
これってモロに引っかかる?
それとも以前の状態ではなく、長さに合わせて固定された状態になるだけだから引っかからない?
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1)
モデレータさん恥ずかしいので#562870をマイナスモデしちゃってくださいお願いします。
#ねこに耳をかじられたのでID
#( ・ω・)ノ――――@ くるくる。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
でも、それをマイナスモデしたとしても、
M2するときにM2erにはそのコメント単体でしか表示されないから、
そのモデレーションが「公正でない」と判断される可能性が高く感じられて、
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
「ひとつのボタンで、ひとつのアプリケーションを複数の状態で起動する」
ことが新規だと主張しているのでは?
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:1, おもしろおかしい)
"指先一つでダウンさー"
ってこと?
起動だってば
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
電源ボタンの長短押し (スコア:0)
> ・電源ボタン短押しで機器のON/OFF
> ・電源ボタン長押しでバックライトのON/OFF
AppleのNewtonが既にそうだったよ。
Re:電源ボタンの長短押し (スコア:1)
スリープ、長く押すと電源オフ、電源が入っていない状態で押すと
電源オン、長く押すとFirmware Updateプログラム起動になっています。
Re:そこまで広い特許ではなさそう (スコア:0)
長押し1回+クリック3回で、状態B…
ハッ! こ、これはモールス符号 [hokuriku-bt.go.jp]!?