例えば数枚のレポートを書くだけとか、長くても一人で文章を書くだけであるなら office suite のようなインターフェースでもそれほど問題はないですし、その存在を否定するつもりはありません。ですが、複数の人間が関わる長い文章の場合、フォーマットは陽に見えた方が、相互の意思疏通がとりやすく、通常楽じゃないでしょうか?つまり、小規模文書と大規模文書ではそもそも要求仕様が異るのに、無理やり同一のソフトに押し込めてしまっていることが諸悪の原因と考えているのですが。つまり、(例え話で申し訳ないが)ご近所お買い物用のママチャリで、大陸横断ツーリングの敢行を強要していませんか、ということです。
もちろん、人工知能などの技術が発展して、Word などのWYSWYG型のワープロが、昔の編集者や植字者のように十分知的に処理してくれるようになれば、わざわざ人間が mark up を入れる必要はないのかもしれませんが、その実現はまだまだ遠そうな気がしています。現在は中途半端な処理のおかげで、苦労の方が上回っている気がしてならない、というのが私の感想です。しかも、マークアップ型の方法を知らない人は、それがうまくやれば回避できる種類の苦労であることさえ気付いていないように思うのですが。
問題の根本 (スコア:2, すばらしい洞察)
問題の根本は、OOoを使っている人が少ない、ということにつきると思います。
もし仮にOOoのシェアが50%を超えたと想定してみましょう。そうしたら
MS-Officeの方が、OOoとの互換性を気にし始めると思います。つまり、
Re:問題の根本 (スコア:1, すばらしい洞察)
一年ほどOOoに切り替えてみましたが、長年MS-Officeに慣れた身にとっては機能、速度、安定度全てで劣ると感じました。
幸いデータ交換の頻度が少ない職場でしたが、結局MS-Officeに戻
Re:問題の根本 (スコア:0)
激しく同感です。
ただし、MS-Officeを使い慣れているからではなく、OOoは作り的に雑で
トラブル続出だったのでMS-Officeに戻りました。
使い勝手自体はMS-Officeとほとんど変わらないか、機能によってはMS-Officeより
良いところもあります。
しかし、10ページ程度のテキスト文だけの書類を作るだけならOOoは十分ですが、
100ページ以上にも及ぶ図表貼りまくりの書類を作るとなると劇重になり、
最後にはOSごとフリーズ状態に陥りました。
結局高い金を払ってMS-Officeを入
Re:問題の根本 (スコア:0)
安定*のみ*を理由にするなら、MS-Officeも問題外って方も
多いはずだと思いますよ。
今さらLaTeX 2.0* とLaTeX2eの互換性をとやかくいう人も
まさかMS-Officeの互換性のなさほどにはいらっしゃらないでしょうし。
と、とりあえず申し上げてみませうか。
;; 世界人類が平和ボケでありますように。
Re:問題の根本 (スコア:1)
さらに、複数の人が文章つくって(図も張りまくって)それを集約する必要がある場合、Word は絶望的じゃないでしょうか。
(だからって OOo でできるわけではない)
最近、関係しているいくつかのプロジェクトで、報告書(複数のメンバーが分担して書く)を集約するのに、Word では時間の無駄が多い
Re:問題の根本 (スコア:1)
彼は普段からWordを使っている人間なんですが、
さすがに疲れたと言っておりました。
Wordであってもある程度書式の整った文書を作成しようと思ったら、
予めいろいろ書式を用意しておいて、
「えーと、ここは数式だからコレ、数式後でインデント無しだからコレ、
図を張り込むからコレ、引用するからコレ」
ってな具合でたびたび書式を選ばないといけないので、
結局マークアップ言語の方が楽じゃないのかなぁというのが私の実感。
Wordだとさらに書式が自動的に書き換えられたりするんで、
フォントだけじゃなく書式も校正段階でチェックしないといけない。
LaTeXなら少なくともこの手間は必要ないですよね。
スタイルファイルだけ用意しておけばいい。
あと、Wordの嫌なところは、ときどきセーブできなくなるとか、
実際に印刷してみないと見映えが確認できないことかな。
ただ、これは上記の問題に比べたら瑣末かな、とも思う。
一般論としてワープロソフトって長い文書(not 文章)を書くには
向かないというのが私の持論。LaTeXの方が楽でいいですよ。
Re:問題の根本 (スコア:1)
そのマークアップをするということ自体が、Word の書式指定に他ならないわけですが。そもそもマークアップと何が違うのかすら不明だし。>書式開始/終端部分で書式を指定する
キーを叩くのに慣れすぎていて、普通の人にはマウスでぽちっとやる方が圧倒的に楽だという事を忘れていたりしませんか。
ちなみに、Office 2003 系についてくる Microsoft Office Document Image Writer を使うと (独自の) MDI 形式や TIFF 出力とかできて、それは紙メディアへの印刷と全く同じようにできるので、印刷して比較しないと……という場合でも、紙を浪費せずに済むので楽ですよ。(そもそもずれるなっていうのはありますが)
仮想プリンタとして使えるので、プリンタがない環境や、開発時のテストで何度もテスト印刷しないとダメな場合に便利。実際の見栄えの確認にはそこそこ使えます。
Re:問題の根本 (スコア:1)
たしかに、マウスでぽちっとやることが楽な局面が多いことは認めます。ただしそれは、短い文章をちょこっと直すとか、そういった場合のみでは?
長大、あるいは複雑な文章の場合はその「楽な」操作があだになってるんではないでしょうか? 長大な文章の場合は、論理構造をちゃんと反映して入れないとあとあと編集操作が大変になります。Word などのマウスでの操作の問題は、その構造の指定を厳密にできない点ではないところではないのか、と思います。そのせいで(画面では見えない)文書の構造がぐちゃぐちゃに崩れていっている、というのが、Word の中で起きていることなのではないのでしょうか?
マークアップは煩雑かも知れませんが、構造を明示的に操作するので、構造がおかしくなっているかどうかが分かりやすい。
煩雑な部分を隠すだけがよいインターフェースとは限りません。必要に応じてその煩雑さを明示することも重要だと思います。
今の Office とかは、見栄えや口当たりをよくするためにひたすら合成着色料や甘味料を加えたもののような感じ。最初は取っつきにくいが飽きの来ない苦みや渋みを知ることも食生活を豊かにする(=計算機の能力を生かす)のに重要ではないのかなぁ。
Re:問題の根本 (スコア:1)
>そもそもマークアップと何が違うのかすら不明だし。>書式開始/終端部分で書式を指定する
何も違いはないと思います。どうも真意がうまく伝わらなかったようで(汗)。
私の真意としては、Wordであってもある程度ちゃんとした文書を作成するためにはきっちり書式指定をしなければならず、それはマークアップと差がない。
であるならば、マークアップであることを理由にLaTeXの方が難しい、もしくはWordの方が簡単であるとは言えない。
で、マークアップ言語の利点を考えるとWordよりも便利じゃないの、ってことです。
マークアップ言語の利点ですが、一番大きいのは既存の文書を使い回すケースでしょう。
私の友人もコレで泣いていましたが、様々な書式の文書を集めて書式を統一する際に、明示的にマークアップしていなければ、書式を統一するためには文書全体の書式を確認しなければいけません。
このとき、予め書式を用意しておくことは何の解決にもなりません。なぜならば、その書式が上書きされていない保証がないのですから。
一方で、例えば数式に「これは数式だよ」とマークアップしてあれば、数式用のスタイルを指定してやればそれで用が済んでしまいます。元の文書とは異なるスタイルにしたとしても、元の文書に手を加える必要はまったくありません。
結論として、マークアップ言語と書式指定では作成過程は類似であっても、出来上がった文書の性質が大きく異なると言えると思います。で、この性質の違いがその後の工数に大きく影響するのに、なんでみんな気にしないのかな~と不思議だったりするのです。
Re:問題の根本 (スコア:1)
まさに、ちょこっとした範囲を指定してスタイルを指定するために、強調したい部分をマウスで指定して強調のスタイルを指定したり、見出しの段落にキャレットを (マウスで) 移動して、見出しのスタイルを指定したりする方がエンドユーザにとっては簡単なことだと思います。
もちろん、キーボードで指定できることもできることが望ましいのは言うまでもありませんが。
Word で厳密にスタイル定義ができないのは、単に Word のスタイル指定の方法を理解していないだけかと思います。
ついでに言えば、XML 形式で出してしまえば、最悪手で直せますよ。:)
ユーザがやりたいことは文書を書くことであって、文書のデータフォーマットを覚えることではないということを理解できなければ、何時まで経ってもオーサリングツールとしての (OOo を含む) Office の存在価値を理解することはできないでしょう。
Re:問題の根本 (スコア:1)
そうすると、XML 形式で保存した Word 文書ではその利点を全て持っていることになってしまいます。
まぁ、目で見て読めたものではないわけですが、マークアップ言語のデータなのだし、XML が利用できるプログラムだったらどんなプロセッサだって利用できますから問題ないですよね。
Microsoft Office の文書はスキーマも公開されていますし、OpenOffice.org の文書もやはり XML であり、既に標準化に入っています。したがって、yet-another-su さんが心配されている事はなんら問題が無いと思われます。
ところで、意味づけによるマークアップが行われている場合、たとえ書式が上書きされていても全く問題が無いと思いますが、どうでしょうか。Word や OOo Text Writer で文書を書くことに慣れている人であれば、スタイル指定自体が意味づけベースの書式指定で行う形になると思うのですが。
Re:問題の根本 (スコア:1)
昔は、ユーザは文章を原稿用紙に書けば、あとは専門家がちゃんと整形してフォーマットしてくれていました。特に長い文書などは専門の編集者がいて、全体のフォーマットの統制を取っていました。
今のユーザは、実は文章を書くだけでなく、編集者・植字屋も兼ねた存在です。特に100ページ以上にわたる報告書や書籍をつくる場合は、編集者・植字屋の仕事がかなりの部分を占めます。なので、「やりたいことは文章を書くこと」というのはユーザ・用途を限定しすぎではないでしょうか?
例えば数枚のレポートを書くだけとか、長くても一人で文章を書くだけであるなら office suite のようなインターフェースでもそれほど問題はないですし、その存在を否定するつもりはありません。ですが、複数の人間が関わる長い文章の場合、フォーマットは陽に見えた方が、相互の意思疏通がとりやすく、通常楽じゃないでしょうか?つまり、小規模文書と大規模文書ではそもそも要求仕様が異るのに、無理やり同一のソフトに押し込めてしまっていることが諸悪の原因と考えているのですが。つまり、(例え話で申し訳ないが)ご近所お買い物用のママチャリで、大陸横断ツーリングの敢行を強要していませんか、ということです。
もちろん、人工知能などの技術が発展して、Word などのWYSWYG型のワープロが、昔の編集者や植字者のように十分知的に処理してくれるようになれば、わざわざ人間が mark up を入れる必要はないのかもしれませんが、その実現はまだまだ遠そうな気がしています。現在は中途半端な処理のおかげで、苦労の方が上回っている気がしてならない、というのが私の感想です。しかも、マークアップ型の方法を知らない人は、それがうまくやれば回避できる種類の苦労であることさえ気付いていないように思うのですが。