趣味でチェスや碁をする時は、「g」と呼ばれることもある一般知能に関わる領域が使われていないことを、米国とミネソタ大学(米国同州ミネアポリス)の Sheng He氏ら中国の研究者たちが2002年に研究発表しました。(Chen, X. et al. A functional MRI study of high-level cognition(2002))
A possible conclusion is that there may be complex problem solving skills (such as chess) that are not associated with g and are supported by areas other than the lateral prefrontal cortex. (Athertona et al., 2002; チェスを調べた方)
熟練というか記憶 (スコア:4, すばらしい洞察)
熟練と知能という言葉がどういう意味で使われているのか、いまいちわかりませんが・・・
ともかく、盤面ゲームは記憶力勝負な所があります。
場面・局面・局所的な形での最善手の情報量が勝負に大きく作用します。
もちろん局所的な最善が全体の最善にならないこともあるわけで、
そこは知能と感覚の勝負になるわけですが。
駒勝負の将棋やチェスよりも曖昧模糊とした空間勝負な囲碁でもある程度の傾向が出されてるなら、
同じ手法で将棋を調べても同結果になりそう。
#しかし、膨大な情報を記憶したとして、それを場面にあわせて取捨選択する時の作用は知能と言わないの?
Re:熟練というか記憶 (スコア:5, 興味深い)
この書き方が誤解を招いているようですね.
ここで言っている「g」というのはSpeamanのg [wikipedia.org]のことでIQと同じような知能の指標であり,脳の一領域ではありません.
つまり「「g」と呼ばれることもある一般知能」に「関わる領域」です.
また,元論文は斜め読みしただけですが,gと関連が薄そうだからといって知能が関係していないという話にはなっていないと思います.
「gに使われる部分とは違う問題解決に使われる脳の領域がある」,より砕けて言えば「gでは問題解決能力が測定できないんじゃない?」という考察がされているだけだと思います.
碁とチェスの違いとして著者らは碁の方が右脳を使っているということを挙げていて面白いのですが,一見チェスに近そうな将棋はどうなのか興味ありますね.
kaho
Re:熟練というか記憶 (スコア:2, 興味深い)
きっと、思考中の脳活動の測定とかは、コンピューターと同じ「計算や論理」をやってる時の脳活動測定なんでしょうから、コンピューターにはできない「イメージ思考」は今回の対象にされてないってだけでしょう。
ただ、「イメージ思考」が「一般知能」に含まれないってのも変な話だ。
the.ACount
Re:熟練というか記憶 (スコア:1)
「イメージ思考」と言っても、視覚イメージか音のイメージかで違う感覚野が活動してるとすると、一般的な「イメージ思考」領域なんて無いのかも。
the.ACount