まあ、OpenBSD側の理性的といいがたい反発にみんな呆れ気味。Theo De Raadtが「こういう問題はまず個人的に連絡してくるべき、いきなりMLに投げるのは失礼で非人間的」みたいな人格攻撃や、「コードがコピーされたのは"偶然"」「CVSツリーに入っていただけでは"配布"じゃないから違反じゃない」みたいな暴論を繰り返し、しかも周りもそれに同調する始末。
We'd like to have this issue resolved. In general we are not against having a free (and BSD licensed) driver in the BSD operating system. But you _have_ to cooperate with us if you'd like to take our code and relicense it under BSD license.
ただまぁその後に「俺たちは意図的にGPLを選択してるんだ(We intentionally put the code under GPL license.)」と続いてるんで、relicense(=GPLからBSDライセンスへの変更)は、論理的な選択肢としてはありうるけど、現実的には無理、としか読めない。
I think that dual licensing the code under both GPL and BSD license would be a good thing for BSD. Downside is, everybody could take the code and include it in a proprietary project.
I don't see big problems about this. But maybe we could wait until we find some BSD developers wanting to port the driver to BSD.
We did this, among other reasons, because we [citing Michael, Mon, 26 Dec 2005 13:03:44 +0100] "don't think we should allow proprietary vendors to take our code and close it again."
[citing Michael, Date unknown] "What if Broadcom decides to take our LO measure state machine and put it into the original driver? (The Rev Engineers told me they have a very different weird solution for this in their code). I really don't want to see this happen."
関連本家記事 (スコア:4, 興味深い)
コード盗用はほぼ確定、OpenBSDのCVSツリーから該当のコードを削除+プロジェクト打ち切りで決着したようです。
まあ、OpenBSD側の理性的といいがたい反発にみんな呆れ気味。Theo De Raadtが「こういう問題はまず個人的に連絡してくるべき、いきなりMLに投げるのは失礼で非人間的」みたいな人格攻撃や、「コードがコピーされたのは"偶然"」「CVSツリーに入っていただけでは"配布"じゃないから違反じゃない」みたいな暴論を繰り返し、しかも周りもそれに同調する始末。
Re:関連本家記事 (スコア:1, すばらしい洞察)
ある事柄が問題に発展しそうな場合は根回しするものだしねぇ。
人の集まりを維持するためには正々堂々だけじゃやっていけないので。
関係者間で解決した後、経緯をMLにポストすればよかったんじゃない?と思う。
どのみち、作者が知っていたということで隠すことはできなかったんだからさ。
Re:関連本家記事 (スコア:3, すばらしい洞察)
てなわけで近年、コンプライアンスってもんが求められてるわけ。根回しとかグダグダやってる間に信用が失われ、場合によっては社会的損失も発生する。それらは決して小さくない。
Re:関連本家記事 (スコア:1, すばらしい洞察)
不二家や原発の場合は当事者(消費者、住民)抜きで収めようとしたから問題になったんでしょ?
OSS関係者には不要に争いたがるのが多いのは何故だろう?
Re:関連本家記事 (スコア:1)
原発の場合は、確かに隠蔽したわけだけど、当初はまず「当事者間でまとめて」と思ってたんじゃないかな?それが当事者間だけでなんとか隠しおおせる、という状況を生み、結果として「経緯を公表」することに繋がらなかった。
結局、どちらのばあいも「当事者間でまとめて」が「当事者間だけでまとめて」になった結果、「まとめ」が甘くなったり、「経緯の公表」が遅れたり、実施されなかったり、という弊害を生んだ。どちらの問題も構造は似たようなもの。早い段階で問題をオープンにしていればこんなことはなかった。
当事者が調査をするのは当然。それは是非やってもらいたい。でもそれだけに頼っていると、いろんな問題が発生する、というのが一連の不祥事から学ぶべき教訓なんじゃないかな?「一般社会の縮図と考えれ」るとすれば、そう考えるのが正しいと思うな。
日本は、組織の和を大切にし過ぎて失敗するパターンが散見されるんだけどね。
参考文献:『失敗の本質―日本軍の組織論的研究 [amazon.co.jp]』
Re:関連本家記事 (スコア:0)
これはね、近代化の時に失った家と言う概念を組織に求めたからなんだよ。
Re:関連本家記事 (スコア:1)
不二家は例としては不適切では(-1:オフトピック) (スコア:0)
#最初、不二家の不祥事の話かもう一方の当事者の不祥事の話か悩んでしまいました。
あまりにもオフトピックなのでACで失礼します。
Re:関連本家記事 (スコア:0)
当事者同士の話で問題が解決するってのは希望的楽観に過ぎるような。
Re:関連本家記事 (スコア:0)
名誉やら体面やらだとしても、いずれ「盗用でした」とアナウンスするというなら損失は変わらない。
初期の反応が感情的なのがみっともないというなら、感情的に反応しなきゃいいだけだし。
この道はいつか来た道 (スコア:0)
「脆弱性を発見した場合は、一般に公表せずにまず関係者に連絡」って話と似た構図だな。
でもまぁ、タレコミ文のリンク先をみると"bcm43xx-dev"とかいうMLのようなので、subscribeしている人間は全員今回の一件の関係者だと思っていい気がする。少なくとも外部からそう見えたとしても文句は言えないだろう。たとえ最初にコピペしたのはその中の一個人だったとしても、それを特定するのは結構面倒だし(「commitした人=codeを書いた人」とは限らないから。前者だけを特定するのは簡単だけど)。
以上の点を踏まえると、今回のような「開発者向けMLにポストして問題提起する」という手段が、手続き的に問題があるとは言い難い気がする。
# でも、リンク先のMLにポストした文章も十分喧嘩腰に見えるんだが。
理性的とはいいがたい反発の例 (スコア:1)
暴論: セキュリティでならしたOpenBSDもこんな物か。
Re:関連本家記事 (スコア:1, 参考になる)
ま、人格攻撃には違いないですが、正論ですよね。
満員電車の中でズボンのファスナーが開いているのを誰かに気づかれ、
その人が大声で
「皆さん、この人に注目して! ズボンのファスナー開けてるよ!!」
なんて叫んだら、失礼で非人間的といえますよね。
こっそりとファスナーを空けてる人に「社会の窓が開いてますよ」
って耳打ちするのが普通の人間です。
Re:関連本家記事 (スコア:3, すばらしい洞察)
本当に失礼で非人間的なやり方をするなら、まずは奇襲攻撃。
いきなりスラドとか何やかやのニュースサイトとかblog等の
もっと広範な層の人が見るところで事実関係を公開する。
これで退路を断って、公開サンドバッグでボコボコにしてやんよ、みたいな。
侵害された側がやると失礼で非人間的とか言われそうだから
善意の第三者的な人を仕立て上げて言わせる。うわーあくどい。
だいたい個人的に連絡してそこで話が内密に終わってたら、OpenBSD的に
ライセンスの遵守が徹底されず今後また同じようなことがおきないとも
限らないわけで。まぁ
一旦はフレームになったとしても、そういうことを明確に関係者全員が肝に銘じることが
できてよかったじゃないか、と思えないOpenBSD関係者は全員腹を切って死ぬべきだ。
Re:関連本家記事 (スコア:0)
Teoが怒っているのは、最初のメールにCCが沢山ついていたからだよね?
>本当に失礼で非人間的なやり方をするなら、まずは奇襲攻撃。
>いきなりスラドとか何やかやのニュースサイトとかblog等の
>もっと広範な層の人が見るところで事実関係を公開する。
Teoは、沢山のCC を 奇襲攻撃と受け取ったのでは?
Re:関連本家記事 (スコア:2, すばらしい洞察)
自分の作ったものがパクられてたら、怒るのはパクられた側だろう。
Re:関連本家記事 (スコア:2, すばらしい洞察)
大声出さないと逃げるスリと、逃げようのない今回を比べるのはあまりにも違いすぎ
Re:関連本家記事 (スコア:2, 参考になる)
スリではなくて強盗みたいなもんですかね。
以下はMichaelの言葉:
# このへん [berlios.de]とか読むとMichaelの方が大人の対応してるよ。
# Theo君は、 I'm insulting you とかいい放っちゃってるし。
Re:関連本家記事 (スコア:0)
バカ開発者を憎んで、コードを憎まず!
でも、使用によるリスクは自己責任でよろぴく。
Re:関連本家記事 (スコア:1, 参考になる)
盗用なら加害なので「スリ」に例えても良いだろう。
しかし、GPLの場合は、GPLそのものが持つ性質のため、
意図せず混入することもある。
その場合は、むしろ被害と考えてもよいので、「スリ」に
例えるのは極めて不適切。
何か有益な動作をするウィルスがあったとして、それが
知らない間に混入して感染したら、それは盗用といえるか?
今回のケースが加害なのか被害なのか、本人ではないので
わからない。
しかし、GPLは感染性を持つことは間違いない。
GPLは確かに合理的なところもあるが、そういう危険性もある。
だからこそ、最近はGPL排除という動きが企業などに出てきてる
わけなんだが。
Re:関連本家記事 (スコア:2, 興味深い)
Re:関連本家記事 (スコア:0)
Re:関連本家記事 (スコア:1)
Re:関連本家記事 (スコア:1)
忘れたついでに Stefano君(BCM43XX側開発者)が 2005年12月に BSD側にも出してもいいんじゃない? と(今回の件とは関係なく)発言しているのでリンク [berlios.de]しておこう。
Re:関連本家記事 (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:関連本家記事 (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:関連本家記事 (スコア:0)
ファスナーが開いてる事とコードの盗用が同レベルの話だと?
Re:関連本家記事 (スコア:0)
Re:関連本家記事 (スコア:0)
そうかなあ。満員電車の中でこっそりとファスナーを開けてる人なんて変態以外の何者でもないでしょ。
大声で注意してやるのが世間や本人のためだと思うけど。
Re:関連本家記事 (スコア:0, フレームのもと)
>Theo De Raadtが「こういう問題はまず個人的に連絡してくるべき、
>いきなりMLに投げるのは失礼で非人間的」みたいな人格攻撃や、
>「コードがコピーされたのは "偶然"」
>「CVSツリーに入っていただけでは"配布"じゃないから違反じゃない」
>みたいな暴論を繰り返し、しかも周りもそれに同調する始末。
流石、「BSD教」などと呼ばれるだけありますね(;´Д`)
# まぁ、私のようなdeb厨も五十歩百歩なんでしょうけど┐(´ー`)┌
Re:関連本家記事 (スコア:0)
Debianがあんなにライセンスに関してぐだぐだガタガタうるさい…。
いや、気をつかっているものだから、どこでも同じものかと思ったのですが。
Re:関連本家記事 (スコア:0)
感染性 (スコア:4, すばらしい洞察)
GPLライセンスになります。と宣言すれば全て丸くおさまる。
#わけがない
Re:感染性 (スコア:1)
実質の被害は無い (スコア:2, すばらしい洞察)
って事は、GPL側に実際の被害は出てないも同然。
みたいに考えてる人がいるんだろうね。
YouTubeの違法動画は、タダだから見てるって人が多い。
お金を払うくらいなら見ないはずだから、被害は実質ゼロだという意見を何度も見かけた。
そういう人たちは、そう考えても不思議じゃない。
GPL違反する人も、YouTubeでの被害を軽く見る人も、根本はきっと同じ。
私は、GPLなコードもYouTubeの動画も、利用したなら対価は払うべきだと思いますけど。
Re:実質の被害は無い (スコア:1, すばらしい洞察)
で、その対価の具体的な中身は?
#素朴な疑問として挙げられる項目。想像し得るものだけで多岐に渡るのでね。
#想定している一例くらいは挙げて貰わないと話が進まない。
Re:実質の被害は無い (スコア:1, おもしろおかしい)
GPLなヤツは、中指立てて「こんなもんいらねーよ、ペッ」と投げ返す。
それだけじゃ逆切れなので、より出来のいいパッチもおまけで付けて投げ返す
「二度とつかわねぇよこんなもん、GPLでもなんでも好きにしなッ」
もちろん、GPLはどうしようもないので、送ったパッチの面倒は仕方なく見る
Re:実質の被害は無い (スコア:1, おもしろおかしい)
そんなツンデレみたことねーよwww
Re:実質の被害は無い (スコア:1)
GPLの場合、著作権を利用するための条件がライセンスに明記されていると思います。
派生物のコードを公開するのが対価でしょうね。
動画だと、著作権利用の対価は、お金である場合が多いと思います。
Re:実質の被害は無い (スコア:0)
すでに公開されているようですが、では被害は?
プロプライエタリなコードに不当に取り込まれてしまう可能性あたり?
Re:実質の被害は無い (スコア:2, 参考になる)
Re:実質の被害は無い (スコア:0)
派生物が公開されなくなることが問題なのだ。
Re:実質の被害は無い (スコア:0)
GPL に従いすべての人の共有物となるべきであるにも関わらず、
BSD ライセンスにより公開されない可能性がある将来の派生コード
Re:実質の被害は無い (スコア:0)
訴えて損害賠償金を得ることはできない。
かといって裁判で訴えて流用を止めさせるにしても、訴訟費用を考えると
割に合わない。
訴えたとしても、 Jin対ChessUの訴訟 [opentechpress.jp]のように、GPLの
有効性まで影響する判決が出る危険を冒してまで裁判で争わなくては
いけない可能性もある。
そうなると、声高に「この人悪いことしてます!」と叫びまくって
対象の人や企業の評判を貶めて被害を与えようと安易に行動してしまう。
流用したなら、そちらの成果物も公開しろ(対価を払え)と要求する。
さもなくば、もっと批判して評判を落としてやると。
企
逆の場合は? (スコア:1)
この事例とは逆に、GPLのコードに、BSDライセンスのコードを取り込むことは可能ですか?
Re:逆の場合は? (スコア:1)
もちろん、GPLと混ぜてもいいBSDラインセンスのコードを取り込むことは可能
Re:逆の場合は? (スコア:2, 参考になる)
宣伝条項付きのBSDライセンスはGPLと互換性がないので混ぜられない。
修正BSDライセンスならGPLのコードに取り込んでも問題ない(もし「GPLと混ぜてはいけない」という付帯条項が付いてたらそれはもはや修正BSDライセンスとは言えないでしょう)。
Re:逆の場合は? (スコア:1)
勉強になりました。他のレスの方も含め、ありがとうございます。
Re:逆の場合は? (スコア:0)
いわゆる修正BSDライセンスなコードを、ライセンスを順守しながらGPLなコードに取り込むことは可能。 「BSDライセンス」が宣伝条項付きのBSDライセンスを指しているのであれば不可能。
盗用の場合はどうやっても不可能。