現実的なことを言えば、映像コンテンツの場合、パッケージ製品のバックアップと TV の録画とでは事情は異なるし、後者の利便性について声をあげる人はそれなりにいても、前者について不便を唱える人はあんまりいないのではないかという気もします。もちろん、free soft としてプレーヤを開発することが事実上困難であるという問題点はありますが (個別の OS、例えば Linux 上で再生できるソフトがないという点については、Linux がコンシューマ向けにソフトを販売できるほどの市場を形成できていない点が問題なのであって、あくまで別問題です)。一方後者については一時的に使える暗号が割れたところで大して役には立たず、ユーザー側にとっての解決にはなりえないでしょう。それこそ現行の TV 放送に見切りをつけ、民主的な手段を以って新たな番組市場を形成する以外に手はありません。
Diggの対応 (スコア:1, 興味深い)
ああいう対応がなされたというのがこの件のミソではあるんだろうけど、
スポンサーにへーこらしてる運営側の態度がダメっていう見方、正気かと思う。
なんぼ民主性をさえずっても結局のところ他人のふんどし。
そういうことを前提に楽しめないというのは無粋だなー、と思う。
/.のこのストーリーのタレコミ者が件のキーをタレコミ文に入れたのも恣意的だし
それを敢えてそのまま採用するのにも意図があろうよ。
自由だの民主だのにひたすら則ったがゆえの結果ではない。(はず)
自分がこれを主張することで自分のおかれた環境にどういう影響を及ぼすか、
まともな人なら本能的に計算する。これは欺瞞とか以前のことなのだが
そういう感覚がマヒしてる人が国内外を問わず溢れかえってるというのは悲しい話だし
それがインターネットというメディアの特性とされてしまうのはもっと悲しい。
Re:Diggの対応 (スコア:5, すばらしい洞察)
「自らの理想を手に入れるためには何をやっても構わない」的な風潮を
持ったものが少なくないのが気になります。
規制が厳しくなると文句垂れる連中がいますが、何故規制が厳しくなるのか
規制を厳しくさせる原因がどこにあるのか考え直してみる必要もあるのでは。
レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1, フレームのもと)
DRMのかかったコンテンツをサポート外のOS環境で試聴したい場合や非公開にされているデバイスのドライバを組む場合には、この手のヤクザな手段を使ったり、情報をバラまくことはやむを得ないことだと思いますけど。
何しろ、如何に合法的に情報を流したとしても、情報が流れたことを理由に締め付けが厳しくなるという結果は同じなのですから。
それに、合法的に流しても、公表したメディアにあの手この手で難癖を付けて(スポンサー引き上げさせるなどの手段もふくめた)圧力をかけて「なかったこと」にしようとするのは目に見えているでしょうから。
正直なところ、DRMやNDA(この場合はレジスタ構成や起動などの基本シーケンス、ピン配置のレベルまでNDAで縛る場合の事ですが)が不合理な領域まで縛るという「圧政」を強いている以上は、それに対して「ゲリラ」的に動く者が現れるのもやむを得ないと思いますが。
冗談抜きで、これは「デモで警官隊や軍隊が発砲してきた場合にどうするか」ということと同じような、知的財産問題では過去には想定されていなかった政治闘争的な部分が多分にあると思うんですよ。合法・非合法だけでは語るべきではない部分がたくさんある。
それも、DRMなどの場合には全世界を覆う北朝鮮並みの独裁状況にどうレジスタンスして、独裁状況を解消するにはどうすれば良いかというのと同じような高度なレベルの判断が個人ごとに必要になる。
この手の「規制」と言うのは道徳論ではどうしょうもない部分がどうしても出てきてしまうんです。
いたちごっこになるのは必然で、先にどちらが白旗をあげるか。と言う「闘い」である以上、ゲリラ的な手段が出てくるのは、その是非以前に「かならずそういう手段が使われると織り込んで」おかないといけない。
表現規制にしてもなんにしても、大抵は企業や行政機関や政治の恣意的な判断によって「問題である」と突然されて、それに対抗するために沈黙を守っていれば、そこから運悪くはみ出した一例をやり玉に上げて、「それみたことか」とばかしにさらに規制を強化する…と言う悪循環にはまるのが、最低でも近代以降繰り返されてきた事ではないかと思いますけど。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:4, すばらしい洞察)
そんな理屈が通るなら、「GPLで公開されたコードを、GPL以外のライセンスで配布したい場合には、GPL違反は止むを得ない事」なんて理屈まで通ってしまう。
Artane.さんは逃げないでね (スコア:0)
Re:Artane.さんは逃げないでね (スコア:0)
#逃げるな男子! ってな事を想像してちょっと萌えた
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
自由を侵害する自由は自由と違うと何度言えば。
DRMってのはアクセスコントロールの自由の問題。
iPodでしか再生できないことが欧州で問題なる程度には要求してしかるべき権利。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
GPLライセンスが究極で完璧な自由なのか?
GPLはある特定の自由を守るために、他の自由を相当制限している。
状況によっては、他のライセンスのほうが自由だったりする。
GPLよりBSDライセンスのほうが自由だと考える人もいるだろう。
そういう人が、GPLだったものをBSDライセンスに入れ替えて配った場合、「止むを得ない」で済ましていいのか?
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
BSDライセンスに入れ替えるやむを得ない理由が個別に必要だと思う。理由が妥当なら当面やむを得ないというしかないが、解決すべく何らかの対処を要求されるだろうし、対処を妨げる何かがあるわけじゃない。そうやって派生したりライセンスを変更してきたプロダクトもある。
で、例えばDeCSS機能の付いたDVDリップソフトとかPSPのカスタムファームウェアとかがDRMクラックのソフトだけど、このへんの利用してるヤクザな手段のやむを得なさ加減とどうつながるのかわからん。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
他の人が作成した部分が有ったとしても、作った人全員の承諾が取れるのであれば、
GPLで公開した物が有ったとしても問題なし
理解を得るために当事者間で理由を説明することは有るでしょうが、その理由を第三者に公開する義務は無いでしょう
無論関係者がその理由を公開するのも自由ではありますがGPLに縛られるような義務ではありません
全関係者が納得するのであれば、当事者意外には理由公開を差し止める旨契約することも可能です
無
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
>GPL違反は止むを得ない事」なんて理屈まで通ってしまう。
うーん、このままでは元コメントの主旨と別モノだから通せるはずありませんね。
オープンソース派は通せない理屈を主張しているので、すばらしい洞察がついているのだろうけど、
誤解に基づくモデのように見えます。
>DRMのかかったコンテンツをサポート外のOS環境で試聴したい場合
コンテンツからDRMを解除して自由にする、というアプローチはフランスのiTunes以外では違法となりえますが、
コンテンツからD
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:3, すばらしい洞察)
(もちろん必ずしもその方向に行っているわけではないのかもしれませんが)
「DRM がなくとも、自分たちは不正コピーをしない」
「不正コピーされたものを買ったりもらったりしない」
それを表明し、実行し、証拠を公表するという方向性はないんでしょうか……。
消費者(受け手)のみんながみんな著作権を無視しているわけではないんだと、表現する方向性はないんでしょうか?
(ここで「消費者」という表現を便宜上使うことを、許してください)。
今回のようなコードの公開は、結局血で血を洗う争いの様にも見えました。
☆彡 大和 環
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:5, 参考になる)
利用者層を鑑みるに、Diggや/.にはそういう層が少なくないことは容易に想像できます。それ故に騒動になっているのではないかと。
◆IZUMI162i6 [mailto]
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
という話でストールマンを持ってくるのは犯罪的です。
ストールマンは犯罪的≠犯罪ではないということをきちんと理解したうえで思想的な話をしているわけで、
Artane.のような自分が反対だと思うものに対しては犯罪を犯しても構わないなどとほざくバカの引き合いに出されたら、
ストールマンも怒るよ。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1)
日本の著作権法では利用者には権利は存在しませんが(著作権者の権利の制限はある)、アメリカの著作権には利用者の権利が存在するらしいので、DRMに反対する思想を持ち自身のソフトウェアを公開するアメリカ人が、フェアユースのためにDRMを解除することをはたして犯罪と考えているかどうか、という話です。日本ではあり得ないでしょうが、アメリカでは争う余地があるのではないか、ということでありますよ。
争う余地があるのであれば、それをゲリラとか犯罪とか断じてしまうことにこそ問題があるのではありますまいか?と。
アメリカの法律に詳しいわけではないので推測でしかないのですけれども。
◆IZUMI162i6 [mailto]
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
「契約の枠組みは俺様の流儀以外は犯罪」
って言っているのと何ら変わらん。
せめて自説の妥当性を一般化してからでないと単なるワガママですよ。
「他人の商売では他人の枠組みを認める」
ってのは当たり前の話だと思うのだが、それさえも解らんものか。
口だけで主導権を取る、のは無理として影響力を与える方法としては、やって損は無い(どうせ他人の商品なんだから)方法では有るけどな。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
日本国憲法を思い出した。この話は今の憲法論議のように邪推が邪推を呼ぶイメージ優先の水掛け論になってしまわないかな。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:2, すばらしい洞察)
違法行為は何を言ったところで違法行為でしかなく、
法改正されない限り正当化されるものではない。
大衆に根付いたメディアが普及してても不買運動一つ繰り広げられない、
DRM推進団体と対等に立って影響を及ぼすことすらできない。
悪い言い方をすれば日陰者の苦しい言い訳にしか見えない。
ゲリラ戦とは レンタルCD屋とテープの頃 (スコア:4, すばらしい洞察)
かつてのレンタルCD屋とテープを使ったアナログコピーは立派なゲリラ戦だったと思います。あの頃「コピーは絶対ダメ」と言っていたら誰も得をしなかったのではないでしょうか。
Re:ゲリラ戦とは レンタルCD屋とテープの頃 (スコア:0)
先進国が勝手に作ったルールによる規制で、政治闘争の側面があるからといって、核兵器開発を見逃すべきなのか?
>かつてのレンタルCD屋とテープを使ったアナログコピーは立派なゲリラ戦だったと思います。
レンタルCDを私的利用の範囲内でアナログコピーするのは、今も昔も合法的に可能で、ゲリラ戦に例えるものじゃないと思うけど。
今までの利用形態をDRMで制限してるわけじゃない、新たに今まで以上の利便性を求めるユーザーと、その利便性に付随する問題点を危ぶむ権利者側との問題でしょ。
今まで持ってた権利を侵害されている訳じゃないんだから、一方的な被害者ぶるのは違うと思う。
Re:ゲリラ戦とは レンタルCD屋とテープの頃 (スコア:0)
当時のあの騒動を知らない? 若いんだと思うけど。
貸与権ってのは最初からあったわけじゃなく後付け。
レンタルCDでなくレンタルレコードだったけど。
> 今まで持ってた権利を侵害されている訳じゃないんだから、一方的な被害者ぶるのは違うと思う。
手持ちのセルDVDで、スキップできない冒頭の宣伝映像が一番長いやつが13分。
劇場で見る倍の値段払ってこれじゃぁ何かの権利を侵害してると感じるなぁ。
Re:ゲリラ戦とは レンタルCD屋とテープの頃 (スコア:0)
そんなの客観論で語れるって考え自体が間違っている。
それにより脅威を受けるものからすればそれは「悪」だし、それにより対外的な圧力から逃れるものとしてはそれは「正義」だろうし。
そもそも、「レジスタンス」なんてのは現在の法で言う「テロリスト」が、最終的に勝った時に過去の活動を美化して呼ぶものに過ぎんしな。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:3, 興味深い)
何か得体の知れない法則みたいなものにマッチしていたのだと思う。
「不買運動」などという古めかしいものは今どき発生しないが、
DRM に対する「不買気分」ならばどこにでも発生しているし、
世の中を動かすための土台としてはそれで十分じゃないのかね。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1)
ちょっと違います。
当時のローマ帝国の法律に違反したわけではありません。
ローマ帝国の属州で自治が許されていたユダヤ王国内での
いざこざで、対立する宗教グループにつぶされたといったほうが
正しいですね。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1)
>イエス・キリストは、ローマ帝国の法体系から見れば単なる犯罪者・扇動者。
時の法体系からすると犯罪者で扇動者であるってのと、その主張が正かは別だよね。
「オウム真理教の教祖も、現在の日本の法体系からみれば単なる犯罪者・扇動者」だよ。
反DRMの為に違法行為をしている人が、ガンジーなのかキリストなのか麻原なのかは、「犯罪者で扇動者」って事だけからじゃ何も判らない。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1)
単なる犯罪者や扇動者と歴史上の偉人とを分け隔てる「魔法の粉」みたいなものがあって、
それは何だか得体の知れないものだよね、という話だ。
犯罪者はとっとと捕まえろ、みたいな実にごもっともで単純な話をする輩は、
この「魔法の粉」の存在に関する一抹の懸念、みたいな高等な情念が欠けているんじゃないのかね?
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
よりどころの如何に関わらず違法行為者は取り締まられるべきだろうが。
「犯罪者で煽動者」と断定できる要件があれば起訴し司法の場へ引き出すのが常道。
ガンジーだろうがキリストだろうが、神聖視するほどのやつらじゃないね。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
「永田町」やら「霞ヶ関」やら独特の論理が成り立つわけがない。
面の皮の厚い人に訴えるにはそれなりの準備をするか、
儲からないことを実証するしかない。
ゲリラ的手法は後者の選択をしているんだと思うけど、
さえたやり方ではないとは思う。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
実際犯罪者として取り締まられていましたし。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
そんなもんです。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
少なくとも商業ベースの娯楽コンテンツに関しては、
メーカへの要望や(正当な)クレーム、不買による意思表明でいくべきでしょう。
百歩譲って「自分で楽しむための自己責任でのクラック」を認めるとしても、
その情報を公表、共有することに正当性はないわけで。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:2, 参考になる)
ここでよい子ちゃん的な回答を示すならば、本来 DRM 的な勢力に抗うには、「DRM 的な著作権保護による制約のなされていないコンテンツを増やし、市場を作ることであるべき」となるでしょうか。そのモデルのひとつに Creative Commons がある、ということになります。
しかし一方で、Creative Commons 的な活動が一般にあまり浸透しないということになると、世代が代わる頃には、DRM によって「コンテンツはコピーできないものだ」という概念が常識として固定観念化する可能性があります (英 EMI のケースもありますので、「映像コンテンツは」と限定してしまってもいいかもしれません)。そうなってしまうことを恐れて、レジスタンスとしてのゲリラ的な行動に走ってしまう人々がいるのだとすれば、その行動が良いかどうか、あるいは将来的に実を結ぶものとなるかどうかは別として、理解はできます。
現実的なことを言えば、映像コンテンツの場合、パッケージ製品のバックアップと TV の録画とでは事情は異なるし、後者の利便性について声をあげる人はそれなりにいても、前者について不便を唱える人はあんまりいないのではないかという気もします。もちろん、free soft としてプレーヤを開発することが事実上困難であるという問題点はありますが (個別の OS、例えば Linux 上で再生できるソフトがないという点については、Linux がコンシューマ向けにソフトを販売できるほどの市場を形成できていない点が問題なのであって、あくまで別問題です)。一方後者については一時的に使える暗号が割れたところで大して役には立たず、ユーザー側にとっての解決にはなりえないでしょう。それこそ現行の TV 放送に見切りをつけ、民主的な手段を以って新たな番組市場を形成する以外に手はありません。
むらちより/あい/をこめて。
Re:レジスタンスでのゲリラ的な手段を非難すべきか(Re:Diggの対応) (スコア:0)
>(略)
>この手のヤクザな手段を使ったり、情報をバラまくことはやむを
>得ないこと>だと思いますけど。
うーん、そうは思えないなぁ。それをやらないと命にかかわるとかなら
ともかく、そうじゃないんだし。普通は、素直にサポート環境を用意
するか、見ないかじゃないの?