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いったいどこをどうやりゃそんなマジックが出来るんだ?
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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs
ワイズノットは何でも高い (スコア:2, 興味深い)
5年前ならそんなもんかなと思ったけど、今じゃ通用しないプライシング。
スペック不明の仮想サーバレンタルが、いまだに月額10万円近くだったり、
オープンソースのインストール&設定料が100万円くらいだったりする。
Re:ワイズノットは何でも高い (スコア:5, 興味深い)
類似サービスが乱立するのが日本のお国柄。ちょっとくらい先行したところで
最初の段階で差別化に失敗すれば、資本と知名度に勝る大手企業に勝ち続けるのは
非常に難しくなるのでは。「東京めたりっく通信」なんて、今じゃ知らない/忘れた
人の方が多いのでは?
(ワイズノットがどうかは知らないけれど、)そこで対抗して「自社も負けずに」と
低コスト低品質に移行すると、技術者の待遇悪化で初期メンバーの離反を招き、
技術者の大量流出から技術力の低下に繋がるのも、お決まりのパターンですね。
そういえばこんな話 [drecom.jp]が出ていたけど、ひょっとしてここも同じだったのかな。
Re:ワイズノットは何でも高い (スコア:0)
(中略)
>資本と知名度に勝る大手企業に勝ち続けるのは
つまり、
そういう「安かろう悪かろう」なビジネスに
「大手さまが」ばんばん参入するのが、
日本のお国柄だと?
ほんとにそうかどうかはよく判らないんだけど、
もしそうだとすれば、
日本の大手ってのは
逆の意味で凄いな。
良くないビジネスを回してても、
信用に傷が付かない
(だから次回以降また同じことが出来る)
てことなんだから。
いったいどこをどうやりゃそんなマジックが出来るんだ?
ベンチャーと大手 (スコア:2, 興味深い)
まつわる物語です。
お暇ならお目を拝借。
今では皆が普通に使うようになったインターネット。
それを日本で一般市民向けにサービスを開始した、いわゆる
ISPとかプロバイダとか呼ばれた会社は、全て独立系のベンチャー企業
でした。
今ではほとんどの人は知らない、ベッコアメインターネット、
リムネット、企業向けはIIJ、東京インターネットなど多数のISPが
頑張ってやっていました。
BIGLOBEや@Niftyは、当時はPC-Van, NIFTY Serveとしてインターネット
ではなくパソコン通信として頑固に拘っていた時代です。
後ろ盾を持たない独立系のISPたちが日々努力してユーザの獲得と
市場拡大を行ったところで、大手の参入が始まります。
パソコン通信サービスとして数百万のユーザを抱えるNECと富士通の参入は
脅威とも思われましたが、まだインターネットへの疑いを捨て切れない
両社はパソコン通信サービスとは別に、meshnet(その後BIGLOBE)や
Infoweb(後にNIFTYと合併)という別会社を作って参入したため、
実際には脅威ではありませんでした。
さて、ここで参入してきたのが巨大独占企業のNTTです。
NTTは、日本の通信インフラを独占的に所有していることもあり、
その営業活動は制限されていました。
しかし、ベンチャーを中心としてISPという新たな市場が生まれるのを
みすみす見逃したくありません。
そこで国会で「(普通の)民間企業の経営を圧迫しない範囲で参入したい」
といって認めてもらいます。
それがOCNというサービス。
そこが悪夢の始まり。
民間を圧迫しないという約束はすぐに破られます。
当時のISPは、NTTなどからINS64, INS1500などの専用線サービスを使って
企業などに接続してインターネットに接続中継することで営利を得ていました。
INS64, INS1500は非常に高いため、どうしても料金は高くなります。
しかし、NTTのOCNは、128kbpsで常時接続、29,800円という破格の料金で
サービスを開始しました。
毎月10万円以上もの料金を支払っていた中小企業は、一気にOCNに流れ込みます。
すると直撃を受けたのが、中小企業向けに専用線サービスを提供していた
東京インターネット。
まず、ここが潰されてしまいました。
NTTが提供する専用線サービスを使ってインターネット接続サービスを提供
しているのに、その専用線サービスの何分の一かの料金で、専用線を卸すNTTが
サービスを開始したのでは全く競争が成り立ちませんでした。
幸いにもIIJは、大企業の顧客が多かったため、OCNの影響は経営を圧迫するまでは
いきませんでした。
さて、OCNの影響は中小企業向け専用線サービスに留まりません。
当時、一般ユーザはモデムやISDNを使って、電話回線から接続するのが普通でした。
1回線に1ユーザが接続されるため、ISPは待ち受けの回線を大量に確保する必要が
ありました。
そうしないとBUSY(話中)が発生して、ユーザが接続しにくくなります。
急拡大する市場に合わせ、どんどん回線を増やしていかなくてはなりません。
ところが、NTTが回線提供を渋り始めます。
彼らの言い訳は、そのエリアにある交換機の限界で回線がこれ以上増やせられない
というものでした。
回線増強がユーザの増強に全く追いつかなくなったため、プロバイダによっては
入会制限を行うところも出たくらいです。
また、NTTが回線提供を渋る地域ではサービスを提供しないでエリアを絞ったり
していたところもあります(IIJなど)。
BUSYで繋がりにくいプロバイダにユーザは不満をつのらせます。
ネットでは悪評がたちまち広がります。
そんな中、限界に達したはずの交換機がある地域であっても着々と回線を
増強し続け、ユーザを急増させていたプロバイダがありました。
それがOCNです。
繋がりにくいという悪評が付いてしまったBtoCなプロバイダはユーザを激減させます。
独立系、BtoCなプロバイダのユーザを巻き取っていく形で、最も後発ながら
OCNは大手プロバイダとしてのし上がります。
独立系プロバイダは、これまでの一般ユーザ向けの接続サービスから、
ホスティングやハウジングという新たなビジネスを模索し、そこに
シフトしていくしかありませんでした。
ホスティングならば、OCNに取られてしまった中小企業から、サーバの
接続というサービスを取り返すことができました。
独立系・ベンチャーのプロバイダは独自でサーバ運用のノウハウを持っていましたが、
大手プロバイダは大規模サーバの運用は行っていたものの、一般ユーザが細かく使う
個別のサーバ運用のノウハウはありません。
ここで独立系のフットワークの良さで市場を広げます。
しかし、ホスティングという市場が大きくなるにつれ、再び大手の参入が相次ぎます。
潰れかけのISPを吸収したり、ホスティング用のアプライアンスやソフトを導入する
ことで、参入するようになったのです。
なお、独立系で最後まで頑張っていたIIJでさえ、力尽きてNTTの傘下になりました。
このように、独立系ベンチャーが開拓した市場を次々と奪っていく形で大手が
伸びていくのが日本です。
新しいサービスは、ベンチャー企業が始めて、それが成功したら大手が
その資金力・体力にまかせて参入していくのがパターンです。
夢のない資本主義日本ですね。
Re:ベンチャーと大手 (スコア:0)
高いけど繁盛している飲み屋や、狂ったような値段のブランド商品みたいな例はいくらでもあるし。
どんな経営学の本にも、モノではなくサービスを売れと書いてあるよ。
目のつけどころが悪かったんだと思う。
客からすれば、安価で均質な回線を使えて資本主義バンザイだよ。
Re:ワイズノットは何でも高い (スコア:1, おもしろおかしい)
幾らでも思い浮かぶぞw
Re:ワイズノットは何でも高い (スコア:0)
価格競争するには、企業の規模と体力が必要というだけです。
安かろう悪かろうが悪いというわけでもなくて、ほとんどの人はそんなに高級なものを求めてないんですよ。ほどほどの物を買うのには、ほどほどの金額しか出せないでしょ。
小さな会社は、高いコストを払ってでも必要とされるモノを提供していかないと疲れるだけです。
Re:ワイズノットは何でも高い (スコア:0)
価格競争をするのにそれらが必要なのは分かるが、だからと言って企業がその道を
選択するとは限らない。
「東京めたりっく通信」が火を付けたブロードバンド競争は、その後YahooBB!や
NTTのFLET'S光を巻き込んで激しい戦いへと展開した。だがそれによって彼ら自体が
得た利益とはどの程度の物だろう?そんなに利益が得られるなら、米国やヨーロッパで
普及しないのは何故か?
携帯電話の機能追加と価格引き下げ競争により、今では高機能な1円携帯も当たり