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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
参考リンク (スコア:0)
WhirlWindはイギリスじゃなくて、アメリカのコンピュータだと思うのだが……よくわかんね。
しかし、米軍の金でこっそりゲーム作って遊ぶたぁ、フザケタ連中だことw
#日本のコンピュータ黎明期にもこういう連中いたのかね?
Re:参考リンク (スコア:4, 参考になる)
もともとは、軍用機開発のための操縦シミュレーター用に始まったものだが、やがて、リアル・タイム、対話型で、コマンドライン入力とともにライトペン(当時の呼称はライトガン)を用いる超先進的なシステムへと変身してゆく。磁気コア・メモリーもワールウィンドのために開発された。
米空軍はワールウィンドを原型として、米全土をソ連の攻撃から守るためのレーダー防空システムSAGEを構築する。
SAGEは、レーダー・スクリーン上の輝点に、ライトガンによって、敵味方不明、所属などの別を示すコードをはりつけ、輝点の移動に追随させることができた。
つまり、現在の空港管制システムの原点。
また、初の全米規模のコンピューター・ネットワークともなった。
ワールウィンドの実際の開発を担当したのはMITサーボ機構研究所(のち、担当部門がMITデジタル・コンピューター研究所として独立)と、防空技術開発のために設立されたMITリンカーン研究所。このMITリンカーン研究所はトランジスター方式のTXシリーズも開発。これにかかわった人物ケン・オルセン設立のDECが開発したのがPDPシリーズ。
DEC以外にも、MIT人脈から派生したヴェンチャーにはSDC、MITRE、BBNなど、コンピューターやコンピューター・ネットワーク、さらにはインターネットの歴史を語る上で外せない名前がある。
このあたりのことを概観する最近出た本としては、脇英世の『インターネットを創った人たち』(青土社)あたりがある。
で、MITに納入されたそのPDP-1をハックした好き者、スティーヴ・ラッセルとその仲間たちが作り出したのが世界で最初の、一発限りではない、成功したコンピューター・ゲームである「スペース・ウォー」で、1961年のこと。
お手本にしたのはE.E.スミスの「宇宙のスカイラーク」シリーズとのこと。
人類の存亡にもかかわる第三次世界大戦に備えて実用化された対話型でグラフィック機能にもすぐれた最新のコンピューターを、この初代ハッカーたちはお遊びの道具にしてしまったのだ。
ラッセルとその仲間たちは世界最初のテレフォン・フリークス(phreaks)、つまり、電話クラッカーでもある。
このスペース・ウォーはオープン・ソースとして全米の研究者の間で人気をよび広く頒布されることになる。もっとも、人気をよんだ最初のきっかけはDEC社が、納入されるPDP-1の診断プログラム用に、スペース・ウォーのプログラムを添付するようになったからというが。
で、世界最初のミニコンのひとつとしてベストセラーになったPDPシリーズのその後期型をユタ大学で遊んでいたのがノーマン・ブッシュネルだった。
大学卒業後、シリコン・ヴァレーでアンペックス社に就職したブッシュネルは本業のかたわら、スペース・ウォーのコンセプトをいただいて、「コンピューター・スペース」を開発。
1968年にナッティング・アソシエーツ社からリリースされたコンピューティング・スペースは筐体数にして1500台が製造されたというから、マーケット的には、伝説に言うほどの失敗だったわけではないだろう。
しかし、ブッシュネルがもらったロイヤリティーはたった500ドル。
そこで翌1972年、ブッシュネルは自分の会社を設立する。このアタリ社が「ポン」でヒットを飛ばすことになる。
コンピューター・スペースは決して、スペース・ウォーのコピーではない。てゆうか、PDPシリーズのような高価なミニコンを使うわけにはゆかないので、むしろ、スペース・ウォーをダウングレードしなければならなかったのだ。このため、オリジナルが対戦型なのに対し、コンピューター・スペースは機械相手。ただし、末期には対戦型もあったという。
コンピューター・スペースは未来的メカとして、70年代の映画にも登場している。
1973年の『ソイレント・グリーン』と1975年の『ジョーズ』だ。スピルバーグの趣味なのだろう、『ジョーズ』のビーチハウスの前に並んだアーケード・マシンの中に黄色い筐体のコンピューター・スペースの姿が見えている。
コンピューター・スペースを初めとした初期のアーケード・ゲームの歴史に関する日本語サイトとしては
シューティングゲームの歴史(第一章)
シューティングゲームの歴史(第二章)
がある。ディープ・リンク禁止とあるのでトップ・ページのアドレスだけ紹介すると、
http://spitfire.client.jp/ [client.jp]
資料の誤読なども散見されるが、ここまで詳しい日本語サイトはほかにあまりない。
でも、サイトの作りはぐしゃぐしゃ。
YuiTad
Re: (スコア:0)