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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall
素朴な疑問 (スコア:1, 興味深い)
時間を遡っていなかったことにするわけでもなく、無用なトラブルで苦しむリスクを親にとっても子供の人生でも減らそうという話に異を唱える理屈が分からない。
異を唱える人には『あなたは障害を持って生まれてきたかったですか?』と聞きたい。
(いや、いやみとかじゃなくて正直なところ。)
Re:素朴な疑問 (スコア:4, すばらしい洞察)
・診断自体のリスク
詳しくは知らないが、診断自体にリスクがあったら止めさせる理由の一つにはなるよね。
有用な因子も一緒くたに排除しちゃうとか。
・そもそも判断がどの程度正しいのか不明
「排除・選別したはずなのにその遺伝子異常が発現したぞ!」とか、
「なかなか妊娠できなかった→ようやく妊娠したが遺伝子異常だった→排除した→実は異常ではなかった」とか、
間違いが起きたときのフォローは人為が絡むほど面倒(自然妊娠なら神のせいにできるが……)。
・「遺伝子的に選別された者」と「されてない者」との間の確執
今は人工授精における致命的因子の排除くらいなのでこの問題は起きてこないでしょうが、あえて行き過ぎた所まで考えれば
「知能が低くない」「病気に罹りにくい」「精神が病みにくい」「身体能力が低くない」という胚のみ選別することができるようになった場合、
「選別者」と「非選別者」との間に差別が生まれる可能性があります。
まぁそこまでは行かなくても「選別することで病気を避けられる」となれば、人工授精に限らず通常の妊娠でも選択したくなるのが人情。
となると、選別を受けたか受けてないかで人として”使えるヤツかどうか”が分かれてきちゃう。
ある遺伝子を持ってるとある仕事に就けない、じゃなくて、選別者じゃないとある仕事に就けない、みたいなことが起きるかも。
・線引きの難しさ
「この異常が起こると生後5年以内に必ず死亡」→うんうん、排除すべきだね
「この異常が起こると生後40年以内にガンに罹る可能性が70%」→うーん、排除できたら排除したいな
「この異常が起こると生後通常の生活は可能だが日焼けしすぎるとガンになる可能性が普通の人の2倍」→うー、うん?
「この異常が起こると同性愛者になる可能性が1.5倍」→ええと、どうしよう?
「この異常が起こると小学校を卒業するまでピーマンが嫌いなままである可能性が200%増加」→それが?
とまぁ医学統計とそれ以外をごっちゃにしちゃいけませんということでもありますが、「どこまで」というのは常に難しい問題。
指が6本なら排除したい、それは分かるとして、じゃあ指の関節がゴムのように柔らいせいで可動域が極端に広いが将来関節炎になる可能性が高い、というのは排除対象にして良いのかどうか、とか。
Re: (スコア:0)
> 「排除・選別したはずなのにその遺伝子異常が発現したぞ!」とか、
> 「なかなか妊娠できなかった→ようやく妊娠したが遺伝子異常だった→排除した→実は異常ではなかった」とか、
> 間違いが起きたときのフォローは人為が絡むほど面倒(自然妊娠なら神のせいにできるが……)。
その辺の問題を回避するためにフランスでは
「障害児として生まれない権利」は存在しない、とする法を作ったとか。
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/syougaisyatositeumarenaikennri.htm [matsuyama-u.ac.jp]