パスワードを忘れた? アカウント作成
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。

新型インフルエンザワクチン開発は終盤戦に」記事へのコメント

  • by pongchang (31613) on 2009年06月17日 10時13分 (#1587929) 日記
    H5N1のシナリオでは、国会議員とか公安関係が高かったけれども[pdf [mhlw.go.jp]]、2009H1N1の国内での経験 [mhlw.go.jp]からすると、まず中学高校生が先だとおもう。
    流行の規模を抑制すれば、ハイリスク者へ感染する機会が抑制される、という考え方で、2001年の菅谷先生などの論文 [nejm.org]では420名の学童への接種で1名の超過死亡が防がれるという推計をまとめている。中高生は合わせて700万人程度なので年末までに約二千五百万万人分(1人分は2回接種)が予想される生産の一部を振り向けるのは合理的であろう。
    あとは年間百数十万人の妊婦は、二重の意味で優先されると思われる。妊婦本人だけでなく、産院への持ち込みを防止し、移行免疫である程度新生児を守る可能性もある[pdf [kankyokansen.org]]。ただし、日本では副作用への違和感から受容され難いかもしれない。
    そのよう [yomiuri.co.jp]に検討されているらしいが。
    老人は抗体保有率の高いという検討結果もある。この際、優先順位を下げるのも検討課題だろう。
    • by y_tambe (8218) on 2009年06月17日 11時01分 (#1587954) ホームページ 日記
      優先順位もさることながら、実際問題としては、新型以外に、どのワクチンを作製するのかという振り分けも重要だったり。

      おそらくこれから、日本でも秋口まで(調査が追いかけ続けられるでしょうから)新型の感染者が散発的に(おそらくは海外で感染した人を中心に)発生し、それ以降に、いわゆる「第二波」で患者数が一気に増加するだろうと予測されます。ただ、このときに流行するのは新型 A/2009 (H1N1)だけとは限らず、従来のA/ソ連 (H1N1), A/香港 (H3N2), Bも同時に流行する可能性が高いだろう、と。ひょっとしたらA/ソ連あたり、新型に置き換わっていくかもしれないけど、まぁ現時点では楽観視もできないわけで。

      昨年作られてたような、従来のインフルエンザのワクチンは、A/H1N1、A/H3N2、B、それぞれ一株ずつに対するものを混合したものを用いていたわけですが、これと新型ワクチンをどう組み合わせるのか…あんまり種類を混ぜ過ぎると効かないことは、過去の事例から明らかだし。

      接種対象のリスクを考えると、現状ではむしろ従来のものは高齢者中心に、新型は若年者中心にした方がよさそうですが、果たしてそれでいいのか。また高リスク群に対してはどういう組み合わせを用いるのがいいのか。そして、そもそもワクチン生産の能力自体が追いついてない状況の中で、そういう理想的な供給が可能なのか…などなど、課題は山積みになってます。「新型」だけに目をうばわれず、総合的な判断が必要ですね。

      現在注目すべきは、オーストラリアでの流行型の推移ですが、新型が蔓延してるビクトリアなどでは既に、患者数が多いため、重症者以外の型特定は行われていないそうです。まぁ受診時の型特定は無理でしょうけど、回復後採血して、どの型に感染していたかを確認(感染していた型に対する抗体が血清中に出てくる)することが、次期の世界的流行を防ぐ上でも重要な情報になってきます。
      親コメント
      • 作ってしまった09/10シーズンは別にして、来年以降の話ならBを諦めて生産量から考えて、また新型を2回接種ということなら、{A/香港 (H3N2)と 2009H1N1(S-OIV)}を1回目 {A/ソ連 (H1N1)と 2009H1N1(S-OIV)}を2回目が広い人口をカバーできるかもしれない。
        親コメント

開いた括弧は必ず閉じる -- あるプログラマー

処理中...