Ethical approval and consent
Investigations were approved by the Ethical Practices Committee of the Royal Free Hospital NHS Trust, and parents gave informed consent.
"This doesn't put this issue to rest, and scientific research is going to continue" into possible connections between vaccines and autism, said Ellen Cicconi of North Strabane, who has two sons who have been diagnosed on the autism spectrum.
この辺りは、要はエビデンスがあるかどうかの問題でして…基本的に、ワクチンで得られる効果については、ワクチンの種類だけでなくその国における状況なども大きく影響し、疫学調査の結果も国によって変わるのが、半ば当たり前になってます。
実は、過去のインフルエンザワクチン(日本で用いられてるタイプのsubvirionワクチンと、欧米などのwhole-virusワクチン)のそれぞれの効果を直接比較したデータってのは、昔にちょっと確認された程度で、あまり存在しなかったはず…と記憶してたので、改めてpubmed検索してみましたが、1977年 [nih.gov]に出た論文で"Antibody titers fell about two-fold over six months, and they fell slightly more for recipients of subvirion than for recipients of whole-virus vaccines."とあるように、持続期間の差は"slightly"でしたし、1980年 [nih.gov]に出た論文では、効果としてはsubvirionワクチンの方が高かった、という報告がありました。
#そういや確かそのあたりの報告もあって、日本がsubvirionワクチンを採用した、という話だったような。
#あとまぁ、弱毒生ワクチンと比べてもsubvirionワクチンの方が効果が高かった、という報告が2-3年前に出てたかと。
#そこらあたりについても、日本は割と「先進的な」判断を下してた、と(少なくとも、「ワクチン種類の選択」については)
「よくあること」なのかな (スコア:3, 興味深い)
というのは、元の論文 [thelancet.com]の
というのがウソだった事が明らかになった、というわけね。
前から「変な論文じゃないか?」と疑う声が多かったのだろうが、これで完全にアウトだな。
どうして査読を通ったのだろう。Lancet は無償で読めるので The New Englan
ボイコットは無くならない (スコア:0)
ワクチンを受けていても、受けていなくても、一定の割合で成長するにつれ自閉症だったと判断される子がいるのは事実です。たとえばこちらは一年前の裁判所の判断に対する親の反応のようですが、Autism, vaccine debate not over for some [post-gazette.com] によると
確かに、子供達が自閉症になったのは自分の責任ではなく、ワクチンのせいだ、MMRさえなければ私の子供達は自閉症にならなかったのだ、この悲劇を繰り返さないためには MMR の危険性を訴え続けなければ、という風に解釈し、子供を守るという使命感に燃えて行動する人に対して、ブレーキとして働くかどうかわかりませんね。(A Statement from Generation Rescue in Support of Dr. Andrew Wakefield [generationrescue.org])
MMRと自閉症論争って、こういうのだったのですね。
MMRワクチン [kotobank.jp]によれば、日本でもメーカーの一つが製造方法を勝手に変えて死亡一時金などの給付認定を受けた被害者は1040人、出たとの事です。衆議院で問題 [shugiin.go.jp]にされた事もあります。
今では MMR でこれほどの薬害は発生しないかと思いますが、子供が死んだり障害者にされたりした親はたまったものではないでしょうし、その補償も税金で出ているわけで、笑い事ではありません。あの時にいちはやく日本で反対運動をしていれば、ヒーローになったかもしれませんね。
皆さんの中にも、自分は新型インフルエンザのワクチンなんか受けない、という人も多いと思います。ワクチンは必ず副作用があり、そのデメリットがメリットを上回ると判断すれば接種する、という考えで間違っていないと思います。一時期は、ワクチン不足を非難する論調でしたが、いまやインフルエンザも大した事はなく、緊急輸入した海外製のワクチン、とりわけ免疫ブースター入りの白いワクチンなど、接種希望者は皆無で大半が廃棄されるのでは、と思います。私も新型インフルエンザのワクチン接種はボイコットする予定です。
「MMR と自閉症」の論争のきっかけとなった今回の論文の捏造が発覚したとはいえ、MMRボイコットは無くならないでしょう。それはボイコット派からすれば「MMR によって起きる恐ろしい副作用のほんのひとつ」を示唆した「たった一つの論文」であり、取り下げられたからといって全面的に間違っているとは考えないでしょうから。
子供に MMR を受けさせず、はしかにかかる可能性を増やすのを「児童虐待」の「医療ニグレクト」として裁判命令を出す、となると、また話がややこしくなりそうですが。
Re:ボイコットは無くならない (スコア:5, 参考になる)
日本では1993年にMMRワクチンが中止されましたが、2005年にムンプスワクチンを除いたMR混合ワクチンが定期接種に組み入れられてます。単に「製法を変えたのが問題だった」のであれば、旧来の製造方法に戻して復活できるはずですが、結局、そうは出来なかったのです。
日本のワクチンではそれ以前に、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風三種混合)ワクチンに含まれる、百日咳全菌ワクチン(このタイプの混合ワクチンをDwPTともよぶ)による副反応が問題になり、接種中止になったことがありました。そのため日本では、世界に先駆けて、百日咳の成分ワクチンが開発されて実用化されました(DaPT三種混合ワクチン)。このような経緯もあって、ワクチンに対して(あるいは「ワクチンに対しても」と言うか)、副反応に対する評価が世界的に見てもかなり厳しく、ある意味「過剰品質」と言えるような状況だったりします。
まぁこれはその頃に始まった話でもなく、元々BCGの接種に使われる「はんこ注射(管針/朽木針)」だって、従来通りの皮下接種法よりも接種部位の副反応を減らす目的で独自に開発(朽木先生が開発)/採用されたものです。ヨーロッパなどでBCG接種を実施してる国でも普通の注射器を用いた皮下接種法が多く、近年になってようやく、Hiff-gunを用いた接種実験が行われてる状況です。
まぁ元々ワクチン製造というのは、接種方針が国ごとに異なるのもあって、国や地域ごとにかなりばらつきがあるものです(さらに言うと、単なる国民衛生だけでなく、ひいては国防上の問題にもなるので、独自に製造できることが望ましい)。日本のワクチンは、上述のような副反応の問題で世論から叩かれた歴史などから不信感を抱いてる人も多いし、海外で実用化されてるワクチンがなかなか承認されなかったり(例えば、最近ようやく認可されたhibワクチンや肺炎球菌ワクチンなど)して、まるで「ワクチン後進国」のように認識してる人も多いです。…が、実は開発技術そのものや、特に副反応の少なさにかけては、世界でもトップクラスなんです。ただ、ワクチンに対する一般の理解が低く、結果的に接種率が低くなったり、必要な開発設備や予算が削られたことなど、「取り巻く状況」のために、結果的に「ワクチン後進国」と呼ばれるような状況につながっています。
Re:ボイコットは無くならない (スコア:1, 参考になる)
それもあって、海外製ワクチンを打って欲しかったんですが…、持病の関係で打てもらえる病院に制限があって、国産ワクチンになってしまいました(T_T)
Re:ボイコットは無くならない (スコア:5, 参考になる)
この辺りは、要はエビデンスがあるかどうかの問題でして…基本的に、ワクチンで得られる効果については、ワクチンの種類だけでなくその国における状況なども大きく影響し、疫学調査の結果も国によって変わるのが、半ば当たり前になってます。
実は、過去のインフルエンザワクチン(日本で用いられてるタイプのsubvirionワクチンと、欧米などのwhole-virusワクチン)のそれぞれの効果を直接比較したデータってのは、昔にちょっと確認された程度で、あまり存在しなかったはず…と記憶してたので、改めてpubmed検索してみましたが、1977年 [nih.gov]に出た論文で"Antibody titers fell about two-fold over six months, and they fell slightly more for recipients of subvirion than for recipients of whole-virus vaccines."とあるように、持続期間の差は"slightly"でしたし、1980年 [nih.gov]に出た論文では、効果としてはsubvirionワクチンの方が高かった、という報告がありました。
#そういや確かそのあたりの報告もあって、日本がsubvirionワクチンを採用した、という話だったような。
#あとまぁ、弱毒生ワクチンと比べてもsubvirionワクチンの方が効果が高かった、という報告が2-3年前に出てたかと。
#そこらあたりについても、日本は割と「先進的な」判断を下してた、と(少なくとも、「ワクチン種類の選択」については)
少なくとも「日本人に、日本の製造方法で作られたインフルエンザワクチンを集団接種した場合」にどうなるか、ということについては、過去の実例からある程度は推測が可能です。新型インフルエンザの場合も(強毒型ではこの限りではなく、まったく想像が付きませんが)強毒型でないのであれば、概ね、過去に実施されたものと同程度になる可能性が高い、という期待値が高まります。しかし、「日本の製造方法以外で作られたワクチンの集団接種」でどうなるかについては、より遠い例から推測せざるを得ません。そこらへんもあって、日本製のタイプの方が「少なくとも外れはない」だろう、と個人的には判断してます……まぁあくまでエビデンスからの判断なので、外国産のヤツの方が結果的に好成績になる、という可能性も、もちろんないとは言えないのですけどね。
Re:ボイコットは無くならない (スコア:3, すばらしい洞察)
確かに、「ワクチンは必ず副作用があり、そのデメリットがメリットを上回ると判断すれば接種する」というのは間違っていないと思いますが、その判断は集団免疫という概念を理解した上で行っているのでしょうか。
自分だけ良ければそれでOKという考え方には違和感を感じます。
特に、身体上の理由でワクチンの接種ができない方にとっては、ワクチン接種率は自分の生死に関わります。
自分には直接の利益はありませんが、他人に感染させるリスクについても考えてみてください。
なお他の方も述べていますが、「MMRと自閉症の関係」は多数の論文により「全面的に間違っている」ことが示されています。