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まだ、研究、試作機の段階だから、販売時の価格をどうこう評価するのは酷じゃないかな。ただ、量産というほどの台数は出荷できないだろうから、量産効果は期待できないけど。
それと、他の農業と同じでいちご農家も法人化は避けられないでしょう。農産物も長期的には市場開放が避けられないでしょうから、経営を効率化しないと。そう考えると、1,000万、2,000万程度の価格なら導入できるんじゃないかな。稲作農家でもその程度の機材は(返済に苦しみながらも)購入しているし。
#とりあえず作物農家が大規模化すると採算性が上がると言うよくある妄言は捨て置くとして
1,000万、2,000万程度の価格なら導入できるんじゃないかな。稲作農家でもその程度の機材は(返済に苦しみながらも)購入している
してません。できません。
稲作農家で購入する一番高い機材は、なんと言ってもコンバイン。刈り取りながら脱穀・藁の裁断まで行う動く工場なので高い。多くは専業農家でも親戚や協同組合などで共同所有したり、個人で所有していても使わないときは有償で貸し出して事実上共同所有のような形を取る。それらでも300万円台の3条狩りが普通。
一般に販売されている最高級機種では、5条狩りの一台600万と言うものも売っているが、このクラスだと農協などが米の集中処理が出来る施設を持ち、そういった所が有償で手数料を取り、所有・運用している。
これを個人所有しているのは北海道など例外的な超大規模農家だろうが、それらが「稲作農家」で一般化できるわけがない。
ちなみにさらに最新鋭の7条コンバインで1千3百万するものがあるが、これは元々オーダーメードで作っていたようなものをシリーズ化したようなもので、主に輸出用だったりする。みたことも営業の口から話題に上がったこともない。(本州ではこんなこれが乗るようなトラックを田んぼに近づけることすら難しいだろう)
稲作農家が使う装置でその次と言うとトラクターだが、稲作農家が使うようなものはせいぜいがんばっても沼地で使うクローラー型で250万程度だろう。それを20年と言った長い年月使う。そのトラクターも大型の高級機でもせいぜい600万円程度(エアコン・テレビ完備と言うアホな仕様にしてこの値段)。これは稲作農家が買うと言うより、収益構造が違い、飼料を輸入するなどしてより大規模化が可能な高い大規模な畜産農家などが買うようなものだ。こんなもの、稲作農家は必要ないし持っていても使えないから買わない。(日本の田んぼは大型重機を入れて効率化が出来るような恵まれた土地はほとんどない)
その次だとするとおそらく脱穀・乾燥をするプラントだろう。大規模な処理センターにあるようなものだと8百万~といった値段になるが、一般だとせいぜい2百万のものでかなり大型な方。何故かと言うと刈り取り能力以上にこんな設備持っていても意味がないから。
田植え機はそうとうな高級機や特殊機を買っても200万を超えることはめったにありません。安いのだと数十万で買える。これでも機能的には問題ない。
以上から、とても1000万、2000万程度の機材は購入しているなんてことはありません。そんなコスト払って採算がとれるほど日本の作物農家が大規模化なんてできません。
では稲作農家以外、たとえば果樹・生花農家ならばどうかということだが、これらでもここまで大規模な投資は難しいだろう。規模の問題もあるが、ビニールハウスであるなら大型のものでも60万ほど出せば立ってしまう。基礎をコンクリートで打っても一棟100万くらい。ビニールではないハウスならばハウス一つで安くて約400万、空調など入れると1000万ぐらいと言われるから、これだったらあり得るかもしれないが、それでも採算がとれ、ビニールハウスではだめという作物と言うと高級な花や、観光農園と言った類しかないだろう。
私はせいぜいこの機械、せめて200万を切って、耐用年数が10年とかないと売れないと思いますね。栽培で一番手間がかかるのは収穫じゃないし。そこだけ自動化してそこしか使えないものに一千万も出す馬鹿がいたら、相当コスト感覚がおかしいです。最盛期に近所の種類が違う農家の人にお願いして来てもらう謝礼(高くても時給千円、月20万程度)に勝てるコストがなけりゃ無理。
大変参考になりました。ただ、果樹はモノによっては「霜/台風が来る前のこの数日間が勝負!お隣も同じだから手伝ってくれない」なんてことがあったりすると、収穫の効率化のニーズ自体はありそうな気もします。(イチゴがそうなのかどうかは知りません)IT屋的な言い方だと、ピーク特性が悪いかどうかです。
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
いやあ、単なる事業仕分け逃れかと。。。 (スコア:1, 興味深い)
問題点1:イチゴ農家にこれだけの設備をする体力があるかと、コストパフォーマンスの問題。前に聞いた装置価格を考えると、現時点では絶対ペイしない。
問題点2:この開発が実は平行して複数同時進行している事実。性能向上には複数コンペで開発進めるのも一つの手だが、この様なニッチ製品の開発にはどうかな?事業仕分け逃れとしか思えないのだが。。。 足をちょっぴり入れているのでAC
Re: (スコア:2)
まだ、研究、試作機の段階だから、販売時の価格をどうこう評価するのは酷じゃないかな。ただ、量産というほどの台数は出荷できないだろうから、量産効果は期待できないけど。
それと、他の農業と同じでいちご農家も法人化は避けられないでしょう。農産物も長期的には市場開放が避けられないでしょうから、経営を効率化しないと。そう考えると、1,000万、2,000万程度の価格なら導入できるんじゃないかな。稲作農家でもその程度の機材は(返済に苦しみながらも)購入しているし。
Re:いやあ、単なる事業仕分け逃れかと。。。 (スコア:0)
#とりあえず作物農家が大規模化すると採算性が上がると言うよくある妄言は捨て置くとして
してません。できません。
稲作農家で購入する一番高い機材は、なんと言ってもコンバイン。刈り取りながら脱穀・藁の裁断まで行う動く工場なので高い。多くは専業農家でも親戚や協同組合などで共同所有したり、個人で所有していても使わないときは有償で貸し出して事実上共同所有のような形を取る。
それらでも300万円台の3条狩りが普通。
一般に販売されている最高級機種では、5条狩りの一台600万と言うものも売っているが、このクラスだと農協などが米の集中処理が出来る施設を持ち、そういった所が有償で手数料を取り、所有・運用している。
これを個人所有しているのは北海道など例外的な超大規模農家だろうが、それらが「稲作農家」で一般化できるわけがない。
ちなみにさらに最新鋭の7条コンバインで1千3百万するものがあるが、これは元々オーダーメードで作っていたようなものをシリーズ化したようなもので、主に輸出用だったりする。みたことも営業の口から話題に上がったこともない。
(本州ではこんなこれが乗るようなトラックを田んぼに近づけることすら難しいだろう)
稲作農家が使う装置でその次と言うとトラクターだが、稲作農家が使うようなものはせいぜいがんばっても沼地で使うクローラー型で250万程度だろう。それを20年と言った長い年月使う。
そのトラクターも大型の高級機でもせいぜい600万円程度(エアコン・テレビ完備と言うアホな仕様にしてこの値段)。これは稲作農家が買うと言うより、収益構造が違い、飼料を輸入するなどしてより大規模化が可能な高い大規模な畜産農家などが買うようなものだ。
こんなもの、稲作農家は必要ないし持っていても使えないから買わない。(日本の田んぼは大型重機を入れて効率化が出来るような恵まれた土地はほとんどない)
その次だとするとおそらく脱穀・乾燥をするプラントだろう。大規模な処理センターにあるようなものだと8百万~といった値段になるが、一般だとせいぜい2百万のものでかなり大型な方。何故かと言うと刈り取り能力以上にこんな設備持っていても意味がないから。
田植え機はそうとうな高級機や特殊機を買っても200万を超えることはめったにありません。安いのだと数十万で買える。これでも機能的には問題ない。
以上から、とても1000万、2000万程度の機材は購入しているなんてことはありません。そんなコスト払って採算がとれるほど日本の作物農家が大規模化なんてできません。
では稲作農家以外、たとえば果樹・生花農家ならばどうかということだが、これらでもここまで大規模な投資は難しいだろう。規模の問題もあるが、ビニールハウスであるなら大型のものでも60万ほど出せば立ってしまう。基礎をコンクリートで打っても一棟100万くらい。
ビニールではないハウスならばハウス一つで安くて約400万、空調など入れると1000万ぐらいと言われるから、これだったらあり得るかもしれないが、それでも採算がとれ、ビニールハウスではだめという作物と言うと高級な花や、観光農園と言った類しかないだろう。
私はせいぜいこの機械、せめて200万を切って、耐用年数が10年とかないと売れないと思いますね。
栽培で一番手間がかかるのは収穫じゃないし。そこだけ自動化してそこしか使えないものに一千万も出す馬鹿がいたら、相当コスト感覚がおかしいです。
最盛期に近所の種類が違う農家の人にお願いして来てもらう謝礼(高くても時給千円、月20万程度)に勝てるコストがなけりゃ無理。
Re:いやあ、単なる事業仕分け逃れかと。。。 (スコア:1)
大変参考になりました。
ただ、果樹はモノによっては「霜/台風が来る前のこの数日間が勝負!お隣も同じだから手伝ってくれない」なんてことがあったりすると、収穫の効率化のニーズ自体はありそうな気もします。(イチゴがそうなのかどうかは知りません)
IT屋的な言い方だと、ピーク特性が悪いかどうかです。