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これ,薄膜というところから離れてみれば,非常に一般的な手法の応用なんですよね.
バルクで言ってしまえば,結晶化させたいものXを良く溶ける溶媒Aに溶かしておいて,Xはあまり溶けないけどAとは良く混ざる溶媒B(貧溶媒と呼ばれる)をゆっくり拡散させると次第に溶解度が下がり,じわじわと結晶が成長して大きな質の良い結晶が出来る(事が多い)という.結晶化だと一番よく使われる手軽で強力な手段です.例えば,塩を水(塩が良く溶ける)に溶かしておいて,その上にそっとエタノール(水よりだいぶ軽く,塩はあまり溶かさない)を注いで二層にして1-2週間放置しておくと,エタノールが水にだんだん拡散していくことで塩の溶解度がゆっくりゆっくり下がる,それによって塩がゆっくり析出して結晶が取れます.
それを薄膜に適用したときに,非常にうまく条件を選べばミリサイズ以上の領域で単結晶な薄膜が得られる,と.こんな単純な手法(と言っても,多分条件出しはかなり大変なんでしょうが)でatomically-flatな薄膜が得られるってのはたいしたもんです.
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである
面白いですね (スコア:5, 参考になる)
これ,薄膜というところから離れてみれば,非常に一般的な手法の応用なんですよね.
バルクで言ってしまえば,結晶化させたいものXを良く溶ける溶媒Aに溶かしておいて,Xはあまり溶けないけどAとは良く混ざる溶媒B(貧溶媒と呼ばれる)をゆっくり拡散させると次第に溶解度が下がり,じわじわと結晶が成長して大きな質の良い結晶が出来る(事が多い)という.結晶化だと一番よく使われる手軽で強力な手段です.
例えば,塩を水(塩が良く溶ける)に溶かしておいて,その上にそっとエタノール(水よりだいぶ軽く,塩はあまり溶かさない)を注いで二層にして1-2週間放置しておくと,エタノールが水にだんだん拡散していくことで塩の溶解度がゆっくりゆっくり下がる,それによって塩がゆっくり析出して結晶が取れます.
それを薄膜に適用したときに,非常にうまく条件を選べばミリサイズ以上の領域で単結晶な薄膜が得られる,と.
こんな単純な手法(と言っても,多分条件出しはかなり大変なんでしょうが)でatomically-flatな薄膜が得られるってのはたいしたもんです.