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通常,X線に対する屈折率(の実部)は1+δで表され,δは負の値を取る.なお,通常のX線の領域ではδは大雑把に10-5程度の大きさとなる.ここでδは電子による散乱(トムソン散乱)などにより引き起こされ,X線のエネルギーの逆二乗に比例する.このため波長が短くなると屈折率は急速に1に近づく.
今回,このような屈折率の測定をガンマ線領域(182, 517, 786, 1165, 1951keV)に適用した.すると,リファレンスビームに対し,Si結晶を通したガンマ線では10 nanoradianオーダーの屈折が確認された.δで言うと,上記の5つのエネルギーに対しそれぞれ-1.11*10-8, -4.63*10-10,
どうもありがとうございます。従来考えられていたよりは(通常の散乱とは異なる効果の寄与によって)大きく屈折することが判った、という学問上の興味はあれど、今回使われたシリコンではかなり屈折率は小さいので、これでただちに「ガンマ線レンズが作れる」とはならなさそうですね。
とはいえ、ガンマ線の取り扱い(?)に新しい選択肢が加わることになるので、誰かがうまい応用を思いついてガンマ線光学に革命が!…なんて可能性もなくはないのでしょうけど。
金やそれに類するぐらいの重原子を使えば現在のX線光学系と同程度の屈折率は実現出来るようですので,http://www.asicon-tokyo.com/imt01.php [asicon-tokyo.com]のような多段のレンズを鉛や(何かの容器に満たした)水銀で作れば,ガンマ線レンズは出来そうな気がします.使い道があるのかどうかはよくわかりませんが.回折を使ったガンマ線用レンズはあったはずなので,それに比べてどういう利点があるか,というあたりがポイントなんでしょうけど,よく知らないのでいまいちわかりません.
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いつものごとく流し読み (スコア:2)
通常,X線に対する屈折率(の実部)は1+δで表され,δは負の値を取る.なお,通常のX線の領域ではδは大雑把に10-5程度の大きさとなる.
ここでδは電子による散乱(トムソン散乱)などにより引き起こされ,X線のエネルギーの逆二乗に比例する.このため波長が短くなると屈折率は急速に1に近づく.
今回,このような屈折率の測定をガンマ線領域(182, 517, 786, 1165, 1951keV)に適用した.すると,リファレンスビームに対し,Si結晶を通したガンマ線では10 nanoradianオーダーの屈折が確認された.δで言うと,上記の5つのエネルギーに対しそれぞれ-1.11*10-8, -4.63*10-10,
Re:いつものごとく流し読み (スコア:2)
どうもありがとうございます。従来考えられていたよりは(通常の散乱とは異なる効果の寄与によって)大きく屈折することが判った、という学問上の興味はあれど、今回使われたシリコンではかなり屈折率は小さいので、これでただちに「ガンマ線レンズが作れる」とはならなさそうですね。
とはいえ、ガンマ線の取り扱い(?)に新しい選択肢が加わることになるので、誰かがうまい応用を思いついてガンマ線光学に革命が!…なんて可能性もなくはないのでしょうけど。
Re:いつものごとく流し読み (スコア:1)
金やそれに類するぐらいの重原子を使えば現在のX線光学系と同程度の屈折率は実現出来るようですので,
http://www.asicon-tokyo.com/imt01.php [asicon-tokyo.com]
のような多段のレンズを鉛や(何かの容器に満たした)水銀で作れば,ガンマ線レンズは出来そうな気がします.使い道があるのかどうかはよくわかりませんが.
回折を使ったガンマ線用レンズはあったはずなので,それに比べてどういう利点があるか,というあたりがポイントなんでしょうけど,よく知らないのでいまいちわかりません.