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この論文,一度日記で取り上げようかと試みたんですが,まじめに解説してたら「温度とは何か?」の部分だけでとんでもない長さになったんで断念.温度って,とても身近な物理量のくせに物理的にきちんと説明しようとすると面倒なんですよね……
そんなわけで多少厳密さを省きながら,ポイントだけ列記.
1. 温度とは何か?温度って何?って話は実はとても面倒くさい話になります.(ですのである程度は 前野先生のページ [nifty.com]あたりにぶん投げちゃいます)いろいろな表現のしかたはあるのですが,「温度」というのは「エネルギーの分配のしかた」だと思ってください.ここで
負の温度とは何か…は、イメージとしてはなんとなくつかめた気がします。で、それはたとえばそれを利用することで第二種永久機関をつくれたりするものでしょうか?http://sustainablejapan.net/?p=3407 [sustainablejapan.net]を見ると効率100%を超える熱機関がつくれるとか書いてあるのですが…。
>効率100%を超える熱機関がつくれるとか書いてあるのですが…。
あー,昔ランダウの統計・熱力か何かで同じような説明を読んだような……うろ覚えですが,
・負温度の系を使って,そこと他との間の熱のやりとりだけを見るとカルノーサイクルの効率を超える.・ただしこの「仕事の引き出し」により系の状態が変わるので,そのまま繰り返す事はできない.
とかそんな感じだったような.つまり外部からエネルギーを与えてあらかじめ負の温度の系を作っておくと,そいつと他の熱浴との間の熱のやりとりを「単発で」回したときの効率が100%を超える,ただしもう一度同じ事をやるにはまた外部からエネルギー加えて負の温度を再構築してね,って感じだったかと.
(記憶が確かならば)事前に外部からのエネルギー投入が必要なんで第二種永久機関とかは作れないんですが,純粋にに「熱力学を極める」という観点から昔それなりに研究されていたはず.と言うのも(上のコメントでちょろっと触れましたが)熱力学の理論展開の中には「温度が正」を暗に仮定しているものがいくつもあります.で,「負温度の系まで発想を広げると,そう言ったものにどんな修正が必要になるのか?」と言うような興味で研究されたわけです.
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雑記その1 (スコア:5, 参考になる)
この論文,一度日記で取り上げようかと試みたんですが,まじめに解説してたら「温度とは何か?」の部分だけでとんでもない長さになったんで断念.温度って,とても身近な物理量のくせに物理的にきちんと説明しようとすると面倒なんですよね……
そんなわけで多少厳密さを省きながら,ポイントだけ列記.
1. 温度とは何か?
温度って何?って話は実はとても面倒くさい話になります.
(ですのである程度は 前野先生のページ [nifty.com]あたりにぶん投げちゃいます)
いろいろな表現のしかたはあるのですが,「温度」というのは「エネルギーの分配のしかた」だと思ってください.ここで
Re: (スコア:0)
負の温度とは何か…は、イメージとしてはなんとなくつかめた気がします。
で、それはたとえばそれを利用することで第二種永久機関をつくれたりするものでしょうか?
http://sustainablejapan.net/?p=3407 [sustainablejapan.net]
を見ると効率100%を超える熱機関がつくれるとか書いてあるのですが…。
Re:雑記その1 (スコア:3, 興味深い)
>効率100%を超える熱機関がつくれるとか書いてあるのですが…。
あー,昔ランダウの統計・熱力か何かで同じような説明を読んだような……
うろ覚えですが,
・負温度の系を使って,そこと他との間の熱のやりとりだけを見るとカルノーサイクルの効率を超える.
・ただしこの「仕事の引き出し」により系の状態が変わるので,そのまま繰り返す事はできない.
とかそんな感じだったような.
つまり外部からエネルギーを与えてあらかじめ負の温度の系を作っておくと,そいつと他の熱浴との間の熱のやりとりを「単発で」回したときの効率が100%を超える,ただしもう一度同じ事をやるにはまた外部からエネルギー加えて負の温度を再構築してね,って感じだったかと.
(記憶が確かならば)事前に外部からのエネルギー投入が必要なんで第二種永久機関とかは作れないんですが,純粋にに「熱力学を極める」という観点から昔それなりに研究されていたはず.
と言うのも(上のコメントでちょろっと触れましたが)熱力学の理論展開の中には「温度が正」を暗に仮定しているものがいくつもあります.で,「負温度の系まで発想を広げると,そう言ったものにどんな修正が必要になるのか?」と言うような興味で研究されたわけです.