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医療用のバリウムが足りないだけのような気もします.
値段が上がっているとはいえ,バリウムはまだそれなりに市場にあった気が.また,バリウムの消費のうち医療用が占める割合はかなり低くて,他の工業用途が主です.例えば古くはブラウン管のガラスに添加したり(重原子なので,内部からの放射線を遮蔽できる),ブレーキパッドなどのような摩擦を受ける部材に混ぜ込んで使うとか(剛性を上げるための摩擦調整剤),他の方が指摘しているような油井・ガス井等の掘削時に水に混ぜて使うとかそういう用途が多いので.
工業用の場合例えば分けにくいSrなどがある程度混じっていても良いのですが,医療用の場合は当然もっと高純度のものが要求されるので,そちらの問題な気がします.例えば医療用を作ってたところがトラブったとか,原料価格高騰のために生産を少なめにしてたら需要が思ったよりあって逼迫したとか.
もちろん長期的にはバリウムは逼迫しそうな元素ではあるので(可採年数は重晶石で30年ぐらい),今後はいろいろ節約していく方向にはなると思いますが.#ただし可採年数は「現時点で経済的に採掘可能な資源 / 現在の年生産量」なので,#30年でまるっきり無くなるわけではありません.
消化管系向けの造影剤としての代替品では,有機ヨウ素化合物などがあったはずです.要するにX線を散乱できれば何でも良いので(*),ほぼ無害な重元素,という観点でヨウ素化合物が選ばれています.本来はバリウム(イオン)も毒性は高いのですが,硫酸バリウムの場合は尋常じゃ無く溶解度が低いので溶け出さずに無害になっています.
*逆に,X線を散乱しにくい低密度の元素を使って逆のコントラストをつける方法もある.
ただ,ヨウ素化合物系造影剤ではまれにアレルギー?だかなんだかの副作用を起こす人が居るので,やや使いにくい,と言うような話だったかと.
消化管系向けの造影剤としての代替品では,有機ヨウ素化合物などがあったはずです.要するにX線を散乱できれば何でも良いので(*),ほぼ無害な重元素,という観点でヨウ素化合物が選ばれています.
ヨウ素も需給が逼迫しています。
ヨウ素の主要産出国は日本とチリですが、地震以降は日本での生産が大幅に減産しており、需要に追いつかず価格が高騰しています。
【参考】http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2012/07/09-7301.html [kagakukogyonippo.com]
でも工業用バリウムが終局的に医療機関で使われることもあるのです。X線遮蔽石膏ボード [iken-eng.co.jp]とか。ベニヤ板や石膏ボード等に鉛板を貼りつけた「鉛ベニヤ」や 「鉛複合版」(1枚20k円程度)より安い(1枚5k円×2層)のと,廃棄時の処分費が安くなるので,最近のX線室はこれで作ることも増えてきたみたいです。
でも2層貼りにしなきゃならないので部屋が各面12.5mm(不燃仕上げの場合)ずつ狭くなるのが短所。建築職人的には1枚30kgで重い上,運送も車上渡し。切断する時の粉塵量も多いし,表面に紙が貼ってないから扱う度に手や服が白くなる。まあ,硬質石膏ボードと重量は近しいのですが。
----------かなり末端の関係者なのにAC。
それは飲まないバリウムの話で、逼迫しているのは造影剤として使う飲むバリウムでは??
♪音をしっかりカットして~炎も熱もシャットアウト!僕はタイガーしかも強くて、丈夫ですぅ!
って脳内再生されたさぁ来い!JASRAC
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである
バリウムが足りないというか (スコア:5, 興味深い)
医療用のバリウムが足りないだけのような気もします.
値段が上がっているとはいえ,バリウムはまだそれなりに市場にあった気が.
また,バリウムの消費のうち医療用が占める割合はかなり低くて,他の工業用途が主です.例えば古くはブラウン管のガラスに添加したり(重原子なので,内部からの放射線を遮蔽できる),ブレーキパッドなどのような摩擦を受ける部材に混ぜ込んで使うとか(剛性を上げるための摩擦調整剤),他の方が指摘しているような油井・ガス井等の掘削時に水に混ぜて使うとかそういう用途が多いので.
工業用の場合例えば分けにくいSrなどがある程度混じっていても良いのですが,医療用の場合は当然もっと高純度のものが要求されるので,そちらの問題な気がします.
例えば医療用を作ってたところがトラブったとか,原料価格高騰のために生産を少なめにしてたら需要が思ったよりあって逼迫したとか.
もちろん長期的にはバリウムは逼迫しそうな元素ではあるので(可採年数は重晶石で30年ぐらい),今後はいろいろ節約していく方向にはなると思いますが.
#ただし可採年数は「現時点で経済的に採掘可能な資源 / 現在の年生産量」なので,
#30年でまるっきり無くなるわけではありません.
消化管系向けの造影剤としての代替品では,有機ヨウ素化合物などがあったはずです.要するにX線を散乱できれば何でも良いので(*),ほぼ無害な重元素,という観点でヨウ素化合物が選ばれています.
本来はバリウム(イオン)も毒性は高いのですが,硫酸バリウムの場合は尋常じゃ無く溶解度が低いので溶け出さずに無害になっています.
*逆に,X線を散乱しにくい低密度の元素を使って逆のコントラストをつける方法もある.
ただ,ヨウ素化合物系造影剤ではまれにアレルギー?だかなんだかの副作用を起こす人が居るので,やや使いにくい,と言うような話だったかと.
Re:バリウムが足りないというか (スコア:5, 参考になる)
消化管系向けの造影剤としての代替品では,有機ヨウ素化合物などがあったはずです.要するにX線を散乱できれば何でも良いので(*),ほぼ無害な重元素,という観点でヨウ素化合物が選ばれています.
ヨウ素も需給が逼迫しています。
ヨウ素の主要産出国は日本とチリですが、地震以降は日本での生産が大幅に減産しており、需要に追いつかず価格が高騰しています。
【参考】
http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2012/07/09-7301.html [kagakukogyonippo.com]
工業用は大丈夫だったか(短期的には) (スコア:1)
でも工業用バリウムが終局的に医療機関で使われることもあるのです。
X線遮蔽石膏ボード [iken-eng.co.jp]とか。
ベニヤ板や石膏ボード等に鉛板を貼りつけた「鉛ベニヤ」や 「鉛複合版」(1枚20k円程度)より安い(1枚5k円×2層)のと,廃棄時の処分費が安くなるので,最近のX線室はこれで作ることも増えてきたみたいです。
でも2層貼りにしなきゃならないので部屋が各面12.5mm(不燃仕上げの場合)ずつ狭くなるのが短所。
建築職人的には1枚30kgで重い上,運送も車上渡し。切断する時の粉塵量も多いし,表面に紙が貼ってないから扱う度に手や服が白くなる。まあ,硬質石膏ボードと重量は近しいのですが。
----------
かなり末端の関係者なのにAC。
Re: (スコア:0)
それは飲まないバリウムの話で、逼迫しているのは造影剤として使う飲むバリウムでは??
Re: (スコア:0)
♪音をしっかりカットして~
炎も熱もシャットアウト!
僕はタイガー
しかも強くて、丈夫ですぅ!
って脳内再生された
さぁ来い!JASRAC