アカウント名:
パスワード:
自分の記憶では1996年辺で、ニフティサーブの音楽フォーラムで議論とかあった気がします。今だと2chになるのでしょうけど、当時ADSL普及前夜ですから才能持った人たちが沢山集まる場所は大手BBS時代のフォーラムでした。個人HP開設することも珍しく、当時公開してた人たちのページも残っていない事も多かったですし、掲示板cgiもないサイトの議論は見えません。レンタル掲示板としてteacupが流行りましたが、あれも当時から今まで残るものは…
それと、99年位にはPCのエンコ速度が向上してMP3の流通もそこそこ出始めたので、耳コピしたものを聴いてもらうために無理にMIDI
FMIDIでやってましたね。2001年以前にもJASRAC側からの警告はあったんではないかと思います。
アマチュアがMIDI機器を買った後は耳コピを経てオリジナル曲という流れが定番だったので、サイトには版権曲・オリジナル曲が混在していましたが一網打尽にしてしまったのでJASRACがアマチュアMIDI文化をつぶしたという面はあると思います。当時はアマチュアがDTMでいきなりオリジナル曲を作るって空気ではなく、上の方に燦然と輝いているプロの作った音楽に近づくための有る種の修行みたいなものが耳コピって感じじゃなかったでしょうか。
サイトがへいっされたからと言って文化がつぶされたかというと、おそらくそういうことではないって話もあるんじゃないですかね。草の根BBSなんか今でいうSNSのコミュニティみたいな性質が強かったですが、インターネットの隆盛に従ってこういったネット上のサークル活動みたいなことはいったん下火になります。その後、mixiのようなSNSが流行してあらためてコミュニティが形成されていくわけですが、これがだいたい2004あたりの話になります。
その間、DTMのコミュニティはオフラインメインの交流で活動していたはずです。当時、CD-Rが普及して、個人で簡単に音楽CDが作れるようになっていたので、同人イベントなんかでの配布とかがメインだったのではないかと想像してますが、このあたりはあまり詳しくないのでわかりません。まあ、初音ミク以前の同人音楽サークルって、半数以上が東方音楽サークルで占められていたりもするので、ポップスの耳コピ文化自体がなんか違う方向に発展してた可能性もあります。
ちょっと重箱の隅ですが、
> たいていのDTMソフトがMIDIファイルをmp3形式に変換する機能を備えていたはずです。
いや、そんなソフトは基本的に存在してませんでした。MIDIというのは「楽器の演奏データ」であって、DTMソフトは楽器を繋いでなんぼの存在。MIDIデータはmp3への変換どころか、PC単体で鳴らすことすら想定外です。99年頃だと、ローランドのSC-88Pro [hatena.ne.jp]とかヤマハのMU-100 [yamaha.com]とかの時代かな。
コンピュータ上でMIDIデータを再生する方法としては、プロプラの「ヤマハ S-YXG50」 [slashdot.jp]、そしてチート対策で有名になったシェアウェアのWinGrooveとかがありますが、どれも「スピーカーからならす」だけで、その再生PCMデータをファイルに落とすことはできませんでした。(どうしてもデータに落としたかったら、PCのラインアウトを、PCのラインインにループさせて録音する、というアナログ経由の手段をとるしかなかった。)
オープンソースのTimidityならWAVファイルへの変換ができたので、そこからさらにMP3にするってことも可能でしたが、Timidityそのものには音色データはないので、別途音色(サウンドフォント)データを入手するという手間もあったりと、簡単にインストールできるものではありません。しかも、Timidityの音色音質は、DTM者にとっては、「ギリギリ我慢できないこともない」程度のもので「自作の曲として公開できる音として満足できるもの」ではなかったみたいです。#私は安物の耳なので、Timidityで困ってなかったんですが…
結局のところ、「自分で作曲した(MIDIの)データをMP3で公開する」なんてのはかなり非現実的です。当時の認識としては「MIDI」と「MP3」との間には接点がないんですよね。「MIDIによるデータ公開が減った」というのであれば、「個人DTMはMIDIではなくMP3で公開するようになった」というのではなく、「個人DTMの楽曲データ公開」そのものが減ったと考えるべきだと思います。
そういった自作DTM者がその後どうしてたかというと、基本的に> 当時、CD-Rが普及して、個人で簡単に音楽CDが作れるようになっていたので、同人イベントなんかでの配布の方向ですね。同人音楽即売会「M3」 [m3net.jp]の第1回開催が1998年です。あとは、オリジナル作品限定の同人即売会である「コミティア」 [comitia.co.jp]でも同人CDは見かけました。
先に書かれてしまったので、少しだけ。MIDIを入れてwavを吐くなら、VSC-88を使うっていう手が有った。FruityLoopsでも行えたような気がするけど、気がするだけ。
>WinGrooveとかがありますが、どれも「スピーカーからならす」だけで、その再生PCMデータをファイルに落とすことはできませんでした。
waveには変換できたと思いますよhttp://web.archive.org/web/20090221113304/http://wg7.com/wingroove/ [archive.org]
私の知っている範囲だとDTMから足を洗った人がかなりいましたよ、社会人になって時間がなくなるしもういいやって感じで。ゲーム音楽はJASRACの範囲外だったしその後も続いていたんじゃないでしょうか。私もその後は離れてしまってよく知りません。
自分もMIDI狩りでやめたクチですね。気軽に入手できる参考資料も、発表の場も無いんでは腕の磨きようがない。作曲というかアレンジというか、そういう部分ではmp3データなんてまるっきり参考になりません。テクニックを盗むのに、楽譜にあたるMIDIデータは必須です。ピアノロールがそのまま出てくるようなもんだから、発表された音声データなんかよりはるかに解析しやすいです。実際、自分も当時はかなりデータを集めましたよ。数か月、ひょっとすると1年ぐらいはずっと音楽を流しっぱなしにできるぐらいあったんじゃないかな。# もう手元にないけど。
一般に販売されていたもので言えば、KONAMIのMIDIPOWER [wikipedia.org]なんか音楽CDだけでなくMIDIファイルが添付されてて、プロの仕事の凄さをつぶさに見られる貴重な機会でした。当然ながら、最高の参考資料で。これを他の音源に流し込んで、パラメータをいじって他の音源でも同じような音が出るようにするにはどうしたらいいのーとか、いろいろ楽しめました。
ソフトウェア音源使えば音源要らないし、MP3なんかよりはるかにデータを軽くできますから、HDDの片隅にちょっと楽しむ時のために音楽を転がしておくにはいいサイズだったんですよ。既に書かれてますが、VSC-88とかS-YXG50とか、かなり優秀なMIDI再生ツールもあったし、自分は確かLinux上で昔からTimidityにGUSパッチ(サウンドフォント)の組み合わせを使ってました。
このへんはGUS(Gravis Ultra Sound)が革命的だったと思います。SBもすぐにAWEシリーズで追撃かけたけど、ウェーブテーブル方式が十分にMIDI音源として(聞くだけなら)使い物になることを示した点では画期的な製品でした。PCの音源カードにはSB16とかSB-Proの頃から既にMIDI再生の機能があったんじゃなかったかな。当時はFM音源によるエミュレーションだったはずだけど。後のSB-Live!(EMU-10K1)あたりはサウンドフォントも複数あって、さらに高級な再生環境でした。まぁ、Windows95以降はMicrosoft GS Wavetable SW Synthがあるので、GS音源ならOSに標準装備ですね。Wavが出せればとりあえず聞くことはできる。SC88みたいな高級機のは無理だけど。
mp3って耳コピには全然向きません。特に初期の128Kbps固定で無理に1/10圧縮したのは酷いです。アレは聞こえにくい音をカットして圧縮してるフォーマットですから、主旋律はともかく、バックで鳴ってる音だと「聞こえにくい音は聞こえなくてもいい音」という感じであっさり消えます。マスキングって言うのですが、大きな音の下に隠れてる音は全て消してよし、という判断をエンコーダがします。耳をそばだてても、元のデータにない音を再現するのは難しいですよ。不可能ではないとしても。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者
インターネットをリサーチの場とする限界 (スコア:1)
自分の記憶では1996年辺で、ニフティサーブの音楽フォーラムで議論とかあった気がします。
今だと2chになるのでしょうけど、当時ADSL普及前夜ですから才能持った人たちが沢山集まる場所は大手BBS時代のフォーラムでした。
個人HP開設することも珍しく、当時公開してた人たちのページも残っていない事も多かったですし、掲示板cgiもないサイトの議論は見えません。
レンタル掲示板としてteacupが流行りましたが、あれも当時から今まで残るものは…
それと、99年位にはPCのエンコ速度が向上してMP3の流通もそこそこ出始めたので、耳コピしたものを聴いてもらうために無理にMIDI
Re:インターネットをリサーチの場とする限界 (スコア:0)
FMIDIでやってましたね。2001年以前にもJASRAC側からの警告はあったんではないかと思います。
アマチュアがMIDI機器を買った後は耳コピを経てオリジナル曲という流れが定番だったので、サイトには版権曲・オリジナル曲が混在していましたが一網打尽にしてしまったのでJASRACがアマチュアMIDI文化をつぶしたという面はあると思います。当時はアマチュアがDTMでいきなりオリジナル曲を作るって空気ではなく、上の方に燦然と輝いているプロの作った音楽に近づくための有る種の修行みたいなものが耳コピって感じじゃなかったでしょうか。
Re:インターネットをリサーチの場とする限界 (スコア:1)
サイトがへいっされたからと言って文化がつぶされたかというと、おそらくそういうことではないって話もあるんじゃないですかね。
草の根BBSなんか今でいうSNSのコミュニティみたいな性質が強かったですが、インターネットの隆盛に従ってこういったネット上のサークル活動みたいなことはいったん下火になります。
その後、mixiのようなSNSが流行してあらためてコミュニティが形成されていくわけですが、これがだいたい2004あたりの話になります。
その間、DTMのコミュニティはオフラインメインの交流で活動していたはずです。当時、CD-Rが普及して、個人で簡単に音楽CDが作れるようになっていたので、同人イベントなんかでの配布とかがメインだったのではないかと想像してますが、このあたりはあまり詳しくないのでわかりません。
まあ、初音ミク以前の同人音楽サークルって、半数以上が東方音楽サークルで占められていたりもするので、ポップスの耳コピ文化自体がなんか違う方向に発展してた可能性もあります。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
MIDIとMP3の接点 (スコア:1)
ちょっと重箱の隅ですが、
> たいていのDTMソフトがMIDIファイルをmp3形式に変換する機能を備えていたはずです。
いや、そんなソフトは基本的に存在してませんでした。MIDIというのは「楽器の演奏データ」であって、DTMソフトは楽器を繋いでなんぼの存在。MIDIデータはmp3への変換どころか、PC単体で鳴らすことすら想定外です。
99年頃だと、ローランドのSC-88Pro [hatena.ne.jp]とかヤマハのMU-100 [yamaha.com]とかの時代かな。
コンピュータ上でMIDIデータを再生する方法としては、プロプラの「ヤマハ S-YXG50」 [slashdot.jp]、そしてチート対策で有名になったシェアウェアのWinGrooveとかがありますが、どれも「スピーカーからならす」だけで、その再生PCMデータをファイルに落とすことはできませんでした。
(どうしてもデータに落としたかったら、PCのラインアウトを、PCのラインインにループさせて録音する、というアナログ経由の手段をとるしかなかった。)
オープンソースのTimidityならWAVファイルへの変換ができたので、そこからさらにMP3にするってことも可能でしたが、Timidityそのものには音色データはないので、別途音色(サウンドフォント)データを入手するという手間もあったりと、簡単にインストールできるものではありません。
しかも、Timidityの音色音質は、DTM者にとっては、「ギリギリ我慢できないこともない」程度のもので「自作の曲として公開できる音として満足できるもの」ではなかったみたいです。
#私は安物の耳なので、Timidityで困ってなかったんですが…
結局のところ、「自分で作曲した(MIDIの)データをMP3で公開する」なんてのはかなり非現実的です。当時の認識としては「MIDI」と「MP3」との間には接点がないんですよね。
「MIDIによるデータ公開が減った」というのであれば、「個人DTMはMIDIではなくMP3で公開するようになった」というのではなく、「個人DTMの楽曲データ公開」そのものが減ったと考えるべきだと思います。
そういった自作DTM者がその後どうしてたかというと、基本的に
> 当時、CD-Rが普及して、個人で簡単に音楽CDが作れるようになっていたので、同人イベントなんかでの配布
の方向ですね。同人音楽即売会「M3」 [m3net.jp]の第1回開催が1998年です。あとは、オリジナル作品限定の同人即売会である「コミティア」 [comitia.co.jp]でも同人CDは見かけました。
Re:MIDIとMP3の接点 (スコア:2)
先に書かれてしまったので、少しだけ。
MIDIを入れてwavを吐くなら、VSC-88を使うっていう手が有った。
FruityLoopsでも行えたような気がするけど、気がするだけ。
Re: (スコア:0)
>WinGrooveとかがありますが、どれも「スピーカーからならす」だけで、その再生PCMデータをファイルに落とすことはできませんでした。
waveには変換できたと思いますよ
http://web.archive.org/web/20090221113304/http://wg7.com/wingroove/ [archive.org]
Re: (スコア:0)
私の知っている範囲だとDTMから足を洗った人がかなりいましたよ、社会人になって時間がなくなるしもういいやって感じで。
ゲーム音楽はJASRACの範囲外だったしその後も続いていたんじゃないでしょうか。私もその後は離れてしまってよく知りません。
Re:インターネットをリサーチの場とする限界 (スコア:2)
自分もMIDI狩りでやめたクチですね。気軽に入手できる参考資料も、発表の場も無いんでは腕の磨きようがない。
作曲というかアレンジというか、そういう部分ではmp3データなんてまるっきり参考になりません。
テクニックを盗むのに、楽譜にあたるMIDIデータは必須です。ピアノロールがそのまま出てくるようなもんだから、
発表された音声データなんかよりはるかに解析しやすいです。実際、自分も当時はかなりデータを集めましたよ。
数か月、ひょっとすると1年ぐらいはずっと音楽を流しっぱなしにできるぐらいあったんじゃないかな。
# もう手元にないけど。
一般に販売されていたもので言えば、KONAMIのMIDIPOWER [wikipedia.org]なんか音楽CDだけでなく
MIDIファイルが添付されてて、プロの仕事の凄さをつぶさに見られる貴重な機会でした。
当然ながら、最高の参考資料で。これを他の音源に流し込んで、パラメータをいじって
他の音源でも同じような音が出るようにするにはどうしたらいいのーとか、いろいろ楽しめました。
ソフトウェア音源使えば音源要らないし、MP3なんかよりはるかにデータを軽くできますから、
HDDの片隅にちょっと楽しむ時のために音楽を転がしておくにはいいサイズだったんですよ。
既に書かれてますが、VSC-88とかS-YXG50とか、かなり優秀なMIDI再生ツールもあったし、
自分は確かLinux上で昔からTimidityにGUSパッチ(サウンドフォント)の組み合わせを使ってました。
このへんはGUS(Gravis Ultra Sound)が革命的だったと思います。SBもすぐにAWEシリーズで追撃かけたけど、
ウェーブテーブル方式が十分にMIDI音源として(聞くだけなら)使い物になることを示した点では画期的な製品でした。
PCの音源カードにはSB16とかSB-Proの頃から既にMIDI再生の機能があったんじゃなかったかな。
当時はFM音源によるエミュレーションだったはずだけど。後のSB-Live!(EMU-10K1)あたりはサウンドフォントも
複数あって、さらに高級な再生環境でした。
まぁ、Windows95以降はMicrosoft GS Wavetable SW Synthがあるので、GS音源ならOSに標準装備ですね。
Wavが出せればとりあえず聞くことはできる。SC88みたいな高級機のは無理だけど。
mp3って耳コピには全然向きません。特に初期の128Kbps固定で無理に1/10圧縮したのは酷いです。
アレは聞こえにくい音をカットして圧縮してるフォーマットですから、主旋律はともかく、
バックで鳴ってる音だと「聞こえにくい音は聞こえなくてもいい音」という感じであっさり消えます。
マスキングって言うのですが、大きな音の下に隠れてる音は全て消してよし、という判断をエンコーダがします。
耳をそばだてても、元のデータにない音を再現するのは難しいですよ。不可能ではないとしても。