アカウント名:
パスワード:
>触媒活性はこれから発表されると思うのでしょうけど、どうなんでしょうね。
今回の論文 [acs.org]でも検討してます.対象はまあこのあたりの系でやりがちなCO酸化.
CO酸化の始まる温度が,Ru単体だと150-160 ℃あたり,Pd単体だと180 ℃あたりなのに対し,今回のPdRuだと120 ℃(1:1の混合比の時)と,かなり低温から行ってます.これはRh(Ru単体と同じで150-160 ℃あたり)に比べると非常に低く,活性はかなり高いと.PdとRuの混合比を変えながら見てますが,1:1あたりで一番活性が高くなってますね.
お約束の水素吸蔵も見てますが,こちらはPd 50%まではRuとほぼ同じ,それ以上にPdが増える(=Ruが減る)と単調にPd 100%での値に向けて上昇,という感じであまり面白くは無いかも.
>触媒活性が向上したのは、単純にクラスター化によるもの(サイズ効果)じゃないのか?
クラスターっちゅうかナノ粒子の領域ですね.TEM観察から算出した粒径は,
Ru1Pd06.4±1.7 nm
Ru0.9Pd0.19.4±1.7 nm
Ru0.7Pd0.312.5±2.2 nm
Ru0.5Pd0.510.0±1.2 nm
Ru0.3Pd0.78.2±1.6 nm
Ru0.1Pd0.98.6±1.4 nm
Ru0Pd19.8±2.6 nm
です.1:1のが特に細かいって事も無いですし,結構大きい(そこまで極端にサイズ依存性が出るような領域では無い)ので合金化で活性が高いってのは良さそうな雰囲気です.
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
最初のバージョンは常に打ち捨てられる。
バルクじゃないんですね (スコア:2)
毎度の北川先生ですから触媒活性はこれから発表されると思うのでしょうけど、どうなんでしょうね。
もう出てます (スコア:5, 参考になる)
>触媒活性はこれから発表されると思うのでしょうけど、どうなんでしょうね。
今回の論文 [acs.org]でも検討してます.
対象はまあこのあたりの系でやりがちなCO酸化.
CO酸化の始まる温度が,Ru単体だと150-160 ℃あたり,Pd単体だと180 ℃あたりなのに対し,今回のPdRuだと120 ℃(1:1の混合比の時)と,かなり低温から行ってます.
これはRh(Ru単体と同じで150-160 ℃あたり)に比べると非常に低く,活性はかなり高いと.
PdとRuの混合比を変えながら見てますが,1:1あたりで一番活性が高くなってますね.
お約束の水素吸蔵も見てますが,こちらはPd 50%まではRuとほぼ同じ,それ以上にPdが増える(=Ruが減る)と単調にPd 100%での値に向けて上昇,という感じであまり面白くは無いかも.
Re:もう出てます (スコア:2)
(DOIが無いから、未だか...と思ってしまいました)
Articleを読めない環境に居るので助かりました。
水素吸蔵特性は確かに予想されるような特性ですね。触媒活性が向上したのは、単純にクラスター化によるもの(サイズ効果)じゃないのか?と思えますね。
d軌道の電子がどうなってるのか、これから解析されるんでしょうが(既に出てそう)...。
Re:もう出てます (スコア:2)
>触媒活性が向上したのは、単純にクラスター化によるもの(サイズ効果)じゃないのか?
クラスターっちゅうかナノ粒子の領域ですね.
TEM観察から算出した粒径は,
Ru1Pd0
6.4±1.7 nm
Ru0.9Pd0.1
9.4±1.7 nm
Ru0.7Pd0.3
12.5±2.2 nm
Ru0.5Pd0.5
10.0±1.2 nm
Ru0.3Pd0.7
8.2±1.6 nm
Ru0.1Pd0.9
8.6±1.4 nm
Ru0Pd1
9.8±2.6 nm
です.1:1のが特に細かいって事も無いですし,結構大きい(そこまで極端にサイズ依存性が出るような領域では無い)ので合金化で活性が高いってのは良さそうな雰囲気です.
Re:もう出てます (スコア:1)