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今回の要請は、クリスマスのイベント化の悪しき影響とも言えるのではないだろうか。
もっと根本的な問題としてだ。酪農家からすれば、日本では畜産品や農作物は海外と比較してもかなり高いレベルの品質基準を要求されるから、それに応えるべく頑張っている。生乳であれば成分の基準値とか、農作物であれば「不揃い野菜」の問題とかね。それにも関わらず、というかそういう品質を維持するために価格を設定すると、やれ「自由化されてないから高い」だの「農家の既得権益」だの叩かれる。仕方ないから製造量より品質に特化してると、ちょっと足りなくなると今度は「生産量が
農林水産省のデータでも頭数がある程度以上になるとコストが増えるって言ってるんだけど、その理由がわからないんだよね。どうしてなんですか?道内のNHKの特集だと、大規模化に伴うたい肥化設備の電気代がーとか言ってたけど、小さいところは糞尿の始末はどうしてるんでしょ
以下、あなた向けの意見ではなくて、他にぶらさげることろがわからないから、このまま書くけど、飼料も電気代も円安誘導で爆上げなわけだから、その分牛乳や乳製品の値段も上がってないとおかしいのに、市価はたいして変化してない。これは農協なり販売店なりの努力不足と、ただひたすら安いものだけを求める消費者の行動に問題があるってことだと思う。それが市場原理だというなら、国内の酪農に滅べという他ない。
個人経営だと「家族で面倒見れる数」に限界があるから。そしてそれを超えようと思うと、どっかから人を雇用してこないといけない。
ただ、「1人増やしたところで何の役にも立たない」ってのが現実。牛の面倒は24時間365日見なきゃいけないわけで、自営業的な家族経営なら別にそれでもいいけど、雇用した人に「24時間一緒に生活して面倒見てね」とはいえない。そうするともう、数人纏めて雇うことになるんだけど、今度は10頭や20頭増やしただけじゃ、その「数人」のコストに利益が見合わない。だから50頭前後(だいたい家族経営の農家が面倒見れる数)からステップアップしようと思ったら、場所や条件にもよるけど、200頭・従業員15人前後、に一気に増やさないと、上記の「雇用した人数と面倒見れる牛の数」のバランスが取れなくなる。(だいたい1日3交代でシフト組んで常駐させると、4人×3交代+3人が休暇、ぐらいが最低単位になる。そして4人が熟練者だとして面倒見れるのが200頭ぐらい。これもかなり正直厳しいけど)
で、従業員10人っていうのも、酪農やってるような地域だと難しい。何せ他の農家の家族とかだと農業繁忙期はそっちに引っ張られていくし。都会から連れてきても、「こんな仕事もう嫌だ」と言って抜けたりしたら、また次を探さなきゃいけない。そして誰かが抜けたら、その間の穴埋めをどうするかって問題になる。1人2人抜けても大丈夫なように余裕を見つつ、更に自宅の周辺でない場所(他の酪農家とのしがらみがない)から人を連れてくるのは、はっきり言って現状では「至難」と言っていい。その難しいハードルを越えて雇用に成功したとしても、大抵の場合はそういう人は素人なので、使えるようになるために教育が必要。そのコストもシャレにならない。
更に、乳牛って「乳牛ください」「はいどーぞ」で売ってる場所なんて殆どない(あるとしたら廃業する酪農家ぐらい)わけで、上に出てるように乳を搾れるようになるまで育つのに、だいたい3年ぐらいかかる。つまり、それだけの規模で一気に増やす、という先行投資と人材確保に成功したところで、利益が出始めるのは3年後。数百匹単位を維持できる牛舎と、3年間分の維持費用、そして人を雇用し続けるコスト。一般的な個人酪農家に、そんな体力あるわけない。
って、酪農家出身のうちの嫁さんが言ってる。数字が正しいかは厳密には判らんけど、まあそんなもんなんじゃないかなぁ?
#農業繁忙期は嫁さんの実家で牛の面倒見るのに引っ張り出されてるのでAC
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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall
もっと根本的な問題 (スコア:5, すばらしい洞察)
もっと根本的な問題としてだ。
酪農家からすれば、日本では畜産品や農作物は海外と比較してもかなり高いレベルの品質基準を要求されるから、それに応えるべく頑張っている。
生乳であれば成分の基準値とか、農作物であれば「不揃い野菜」の問題とかね。
それにも関わらず、というかそういう品質を維持するために価格を設定すると、やれ「自由化されてないから高い」だの「農家の既得権益」だの叩かれる。
仕方ないから製造量より品質に特化してると、ちょっと足りなくなると今度は「生産量が
Re:もっと根本的な問題 (スコア:0)
農林水産省のデータでも頭数がある程度以上になるとコストが増えるって言ってるんだけど、その理由がわからないんだよね。どうしてなんですか?
道内のNHKの特集だと、大規模化に伴うたい肥化設備の電気代がーとか言ってたけど、小さいところは糞尿の始末はどうしてるんでしょ
以下、あなた向けの意見ではなくて、他にぶらさげることろがわからないから、このまま書くけど、
飼料も電気代も円安誘導で爆上げなわけだから、その分牛乳や乳製品の値段も上がってないとおかしいのに、市価はたいして変化してない。
これは農協なり販売店なりの努力不足と、ただひたすら安いものだけを求める消費者の行動に問題があるってことだと思う。それが市場原理だというなら、国内の酪農に滅べという他ない。
Re:もっと根本的な問題 (スコア:5, 参考になる)
個人経営だと「家族で面倒見れる数」に限界があるから。
そしてそれを超えようと思うと、どっかから人を雇用してこないといけない。
ただ、「1人増やしたところで何の役にも立たない」ってのが現実。
牛の面倒は24時間365日見なきゃいけないわけで、自営業的な家族経営なら別にそれでもいいけど、雇用した人に「24時間一緒に生活して面倒見てね」とはいえない。
そうするともう、数人纏めて雇うことになるんだけど、今度は10頭や20頭増やしただけじゃ、その「数人」のコストに利益が見合わない。
だから50頭前後(だいたい家族経営の農家が面倒見れる数)からステップアップしようと思ったら、場所や条件にもよるけど、200頭・従業員15人前後、に一気に増やさないと、上記の「雇用した人数と面倒見れる牛の数」のバランスが取れなくなる。
(だいたい1日3交代でシフト組んで常駐させると、4人×3交代+3人が休暇、ぐらいが最低単位になる。そして4人が熟練者だとして面倒見れるのが200頭ぐらい。これもかなり正直厳しいけど)
で、従業員10人っていうのも、酪農やってるような地域だと難しい。何せ他の農家の家族とかだと農業繁忙期はそっちに引っ張られていくし。都会から連れてきても、「こんな仕事もう嫌だ」と言って抜けたりしたら、また次を探さなきゃいけない。
そして誰かが抜けたら、その間の穴埋めをどうするかって問題になる。1人2人抜けても大丈夫なように余裕を見つつ、更に自宅の周辺でない場所(他の酪農家とのしがらみがない)から人を連れてくるのは、はっきり言って現状では「至難」と言っていい。
その難しいハードルを越えて雇用に成功したとしても、大抵の場合はそういう人は素人なので、使えるようになるために教育が必要。そのコストもシャレにならない。
更に、乳牛って「乳牛ください」「はいどーぞ」で売ってる場所なんて殆どない(あるとしたら廃業する酪農家ぐらい)わけで、上に出てるように乳を搾れるようになるまで育つのに、だいたい3年ぐらいかかる。つまり、それだけの規模で一気に増やす、という先行投資と人材確保に成功したところで、利益が出始めるのは3年後。
数百匹単位を維持できる牛舎と、3年間分の維持費用、そして人を雇用し続けるコスト。一般的な個人酪農家に、そんな体力あるわけない。
って、酪農家出身のうちの嫁さんが言ってる。数字が正しいかは厳密には判らんけど、まあそんなもんなんじゃないかなぁ?
#農業繁忙期は嫁さんの実家で牛の面倒見るのに引っ張り出されてるのでAC