12月28日、スラバヤ発シンガポール行きエアアジア8501便(QZ8501)のエアバスA320-200型機がジャワ海上空で消息を絶った。ジャワ海のブリトゥン島付近に墜落したとみて捜索が続けられており、30日には南の海域に捜索範囲を移動しているが、30日午前の時点で機体の発見には至っていない(
Channel NewsAsiaのライブブログ1日目、
2日目、
3日目、
The Guardianの記事、
AirAsiaの特設ページ日本語版、
シンガポール民間航空庁のメディアリリース、
本家/.)。
QZ8501便は乗客乗員162名を乗せて5時35分(インドネシア西部時間、UTC+7:00)にスラバヤを出発し、およそ2時間後の8時30分(シンガポール時間、UTC+8:00)にシンガポール到着予定だった。乗客の国籍はインドネシア149名、韓国3名、シンガポール、マレーシア、英国がそれぞれ1名。乗員はインドネシア6名、フランス1名となっている。
同機とジャカルタの航空交通管制との通信が途絶えたのは6時24分(UTC+7:00)。通信が途絶える直前に、パイロットが悪天候のため左への航路変更を管制官に要求し、すぐに認められた。さらに数秒後、高度を32,000フィートから38,000フィートに変更したいとの要求があったが、同機の上空を複数の航空機が航行していたためすぐには認められなかったという。その2~3分後に管制官が34,000フィートへの高度変更を認める通信をしようとしたところ、
応答がなかったとのこと。当時同機はシンガポールとジャカルタの飛行情報区(FIR)の境界から南西に200海里以上離れたインドネシア側の飛行情報区(FIR)内を航行していたそうだ。ブリトゥン島付近で機体の残骸が発見されたとの報告もあったが、同機とは無関係であるとインドネシア政府が29日に発表している。インドネシアの政府当局では、同機が海底に沈んでいるとの見解を示しているとのことだ。
なお、現地時間6時16分にレーダーから機影が消え、6時17分に通信が途絶えたとの報道もみられる。エアアジア・インドネシアでは当初タイムゾーンを指定せずに
7時24分に通信が途絶えたと発表し、後に
スラバヤ現地時間と付記している。ただし、スラバヤの現地時間はUTC+7:00であり、シンガポール到着予定時刻の6分前ということになる。一方、シンガポール民間航空庁(CAAS)の発表にはシンガポール時間の7時24分に通信が途絶え、7時54分にジャカルタの航空交通管制からシンガポールの航空交通管制に報告されたと記載されている。
追記: 30日午後、カリマタ海峡のパンカランブンから南西に110海里離れた海域で機体の一部とみられる浮遊物が発見され、同機のものと確認された。付近では6名の遺体が確認されたと報じられており、3名の遺体が回収されている。また、空軍機が同機とみられる影を海底に確認しているという。31日には同海域に捜索範囲を移動して捜索が続けられる。
追記2:
ソナー画像によると、同機は裏返しの状態で20~30メートルの海底に沈んでいるそうだ。現地時間31日昼過ぎまでに7番目の遺体が回収され、これまでに回収された遺体は男性4名、女性3名になっているとのこと(
Channel NewsAsiaのライブブログ4日目)。
(2014-12-30 15:31 初出)