headless曰く、
アカウント情報流出を確認できるWebサイト「Have I been pwned?」(HIBP)を運営するトロイ・ハント氏が11日、HIBPの買収先を探す「Project Svalbard」を発表した(ハント氏のブログ、Register)。
ハント氏がHIBPを開始した2013年以来、現在までHIBPチームなどというものはなく、一人ですべての作業をこなしてきたという。しかし、今年に入ってサイトへのアクセス数や問い合わせが急増。ハント氏はTwitterへの投稿数を減らすなど負荷を減らそうとしたものの、燃え尽き寸前の状態になっていたそうだ。そのため、買収先として見込みのありそうな組織と非公式な話し合いを始めていたとのこと。
プロジェクト名のSvalbardはノルウェー領のスバールバルにちなんだものだ。スバールバルには世界種子貯蔵庫があることや、発音が難しく「pwned」的であること、ハント氏が初めて国際的な講演を行ったのがノルウェーであることが理由に挙げられている。
買収先を探すにあたり、ハント氏が重視しているのは以下のような点だという。
- 消費者向けに無償提供しているアカウント情報流出確認機能は今後も無償で提供し続けること
- ハント氏がHIBPの一員であり続けること
- ハント氏一人では無理だった機能の大幅拡張が実現できること
- 現在よりもずっと多くのオーディエンスに到達できること
- 消費者のオンラインアカウント管理に対する態度をさらに大きく改善できること
- 多くの組織がHIBPによる現在よりも大きな利益を受けられるようになること
- より多くの情報開示とデータの収集が実現できること
ハント氏が自ら会社を設立してHIBPを運営していくという選択肢もあるが、それを選ばない理由として、自身の負担を減らすという目的を達成するまでに時間(とお金)がかかる点を挙げている。