Canonical、独自のディスプレイサーバーを開発することを発表 61
車輪の再開発争い 部門より
Ubuntuを支援していることでも知られるCanonicalが、独自のディスプレイサーバー「Mir」を開発しているという(本家/.、Phoronix)。
Mirは現在LinuxやUNIX系OSで広く使われているディスプレイサーバーであるX Window Systemの置き換えを狙うもので、デスクトップからモバイルデバイスまでをカバーするものになるという。Mirが生まれた動機としては、スマートフォンなどのデバイスでは反応が良く、かつユーザーの操作に応じて複雑な挙動をするUIが必要であり、Xではこれらの問題を解決できないためとされている。
また、現在新たなディスプレイサーバーとしてWaylandというものが開発されているが、Ubuntu側は現在のWaylandの実装についても不満なようで、そのために独自のディスプレイサーバーを作る方針になった模様。すでにロードマップも公開されており、2013年10月にはUbuntuのスマートフォン製品サポートをほぼ完了、デスクトップ向けで動作するレベルにまで持って行く方針のようだ。
これに対し、XやWaylandの開発者は当然ながら反発している(Phoronixの記事)。Red Hatの開発者であるLennart Poettering氏が「(Ubuntu関連以外ではほとんど普及していない)bazaarやUpstart、Project Harmonyのような素晴らしい未来が待っていると確信する」と述べるなど、各所から非難の声が挙がっている。